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高専 新技術説明会 ~製造技術~

日時:2018年02月06日(火) 13:25~15:25

会場:JST東京本部別館1Fホール(東京・市ケ谷)

参加費:無料

主催:科学技術振興機構、国立高等専門学校機構

後援:特許庁

発表内容詳細

  • 製造技術

1)こんにゃく飛粉糖化液による新たな生産培養技術

群馬工業高等専門学校 一般教科(自然科学) 教授 宮越 俊一

新技術の概要

未利用農産資源であるこんにゃく飛粉糖化液の、各種発酵生産のための培養への添加効果を検討した。その結果、乳酸菌による乳酸生産および放線菌によるペプチド系抗生物質の生産培養において、生産性向上効果が認められ、培養資源としての活用の可能性が示された。

従来技術・競合技術との比較

こんにゃく飛粉は家畜飼料などを除き、ほとんど用途がなく、その利用方法の確立が望まれていた。培養基材としてはこれまでに牛乳由来、ダイズ由来の成分などが知られていたが、こんにゃく由来の成分の糖化物はその特徴的な組成から、ダプトマイシン生産を始め各種発酵生産にきわめて有効であることが示された。

新技術の特徴

・これまでにないコンニャク由来の発酵生産用培地成分で、動物由来の成分に代替しうる可能性もある。
・これまでの培地基材にないアミノ酸組成を特徴とする培地成分により、培養によっては高い効果が期待できる。
・液状で使いやすく、特定のアミノ酸と組み合わせることで、さらに高い生産性向上効果を示す。

想定される用途

・ペプチド系抗生物質をはじめとする医薬品、生理活性物質の生産
・各種発酵食品・飲料の生産
・動物培養細胞を用いた各種生理活性物質の生産

関連情報

・サンプルあり

  • 製造技術

2)吸着剤微粒子を固定化した生体高分子膜による液体処理技術

小山工業高等専門学校 物質工学科 助教 加島 敬太

新技術の概要

吸着担体をはじめとした様々な微粒子を、安定かつ高密度に固定化した高分子自立膜の開発に成功した。この膜は加圧式の膜分離プロセスに適用することが可能であり、吸着担体が注目成分を捕獲するとともに、高分子膜の分子ふるい効果が協働的に作用することで、吸着担体本来の吸着能を超えた分離性能を発揮することができる。

従来技術・競合技術との比較

本技術は、安価な汎用吸着剤から、特定分子を対象とした機能性吸着剤まで、様々な微粒子吸着担体を膜に包括固定でき、幅広い対象物への応用が期待できる。また、生物由来の高分子素材に着目することで、安価で簡便な製膜を可能にした。さらに、膜分離プロセスに導入することで、連続的かつ高効率な分離処理を実現できる。

新技術の特徴

・様々な微粒子を固定化した高分子自立膜を作成することができる点
・膜材料として入手容易で環境適応性に優れた可食性の生体高分子を用いる点
・簡便な装置で連続的な液体処理が可能な点

想定される用途

・河川や地下水および海水の浄化
・飲水および飲料からの不純物や色素の除去
・環境水からの資源回収

関連情報

・展示品あり

  • 製造技術

3)レーザー援用微粒子ジェット法による配線・素子の基板埋込形成技術

仙台高等専門学校 総合工学科 機械・エネルギーユニット 教授 鈴木 勝彦

新技術の概要

レーザーを基板に照射しながら微粒子をジェット噴射しつつ、メッキ膜と同等の抵抗率の導線(配線)膜及び素子(積層キャパシタ、インダクタ、混合微粒子抵抗)を形成する技術。熱可塑性樹脂基板に有利な技術で、埋込形成できる技術であり、基板のトータル厚さをコンパクト化する技術である。

従来技術・競合技術との比較

配線形成法としてインクジェット法があるが形成後に還元処理が必要、レーザー焼結法ではリンス処理、後処理が必要であり、レーザー援用インクジェット法の場合は低抵抗率にものはAgは可能であるがCu配線膜はできない、更にレーザー焼結法ではリンス処理、後処理が必要であり、本技術と比べて多くの工程を要する。
また、積層型キャパシタや、単一値の抵抗体膜はエアロゾルデボジッション法は似ているが埋め込み形成するものではない。また、インダクタ形成についてはMEMS技術での形成があるが、極小サイズに形成可能な利点もあるが、複雑な工程を要し、埋め込み形成する技術ではない。

新技術の特徴

・埋込形成方式による基板の厚さ方向のコンパクト化
・乾式での低抵抗率配線、素子(広範囲値の抵抗体、積層キャパシタ及びインダクタ)形成
・リサイクル可能な熱可塑性樹脂基板に有利な技術

想定される用途

・リサイクル可能で環境に優しい熱可塑性樹脂基板への電気電子回路形成技術
・カラー刻印技術
・埋込型センサー形成

  • 製造技術

4)毛髪や肌との高吸着能を有するイカ墨色素粒子の開発

函館工業高等専門学校 物質環境工学科 教授 上野 孝

新技術の概要

登録済み特許に従って高純度に精製したイカ墨色素粒子を原料とし、イカ墨粒子の表面を化学修飾して正電荷を持たせることで、負電荷を有する毛髪や肌などの生体との結合性を飛躍的に高めた。これを白髪染めや女性のアイライン化粧品に応用することができる。

従来技術・競合技術との比較

毛髪や肌への刺激性を低減するために天然素材のイカ墨などを利用している化粧品が市場に出回っている。しかし、これらはカチオン性界面活性剤などを添加することで生体との結合性を高めているものが多い。本技術は精製イカ墨色素粒子の表面をカチオン化したものであり、他の化学物質を必要としない点で低刺激性を追求した。

新技術の特徴

・紫外線を強力に吸収するメラニン色素を利用した光学材料
・320℃まで分解しない耐熱性天然黒色色素の特性を活かすファインケミカル
・約300nmの粒子径に単分散した天然黒色色素粒子を必要とする工業材料

想定される用途

・低刺激性白髪染めトリートメント・ヘアマニキュア
・低刺激性マスカラなどのアイライン化粧品
・UVカット化粧品 (イカ墨による強力な紫外線吸収能を利用)

お問い合わせ

連携・ライセンスについて

国立高等専門学校機構 研究推進室

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URL:http://kosen-k.go.jp/
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