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ナノテクノロジープラットフォーム 新技術説明会

日時:2017年07月20日(木) 12:55~15:55

会場:JST東京本部別館1Fホール(東京・市ケ谷)

参加費:無料

主催:科学技術振興機構、文部科学省ナノテクノロジープラットフォームセンター

後援:特許庁

科学技術振興機構 イノベーション拠点推進部 ナノテクノロジープラットフォーム事業担当

TEL:03-6272-4752 FAX:03-5214-8496
Mail:nanotechpfアットマークjst.go.jp
URL:http://nanonet.mext.go.jp/

発表内容詳細

  • 材料

1)超低毒性量子ドットの創製と移植幹細胞in vivo蛍光イメージング

名古屋大学 工学研究科 生命分子工学専攻 特任講師 湯川 博

新技術の概要

量子ドットは、超高精細、超高感度、超長寿命という特性を有し、4K・8Kディスプレイにも応用されている。量子ドットをバイオイメージングに適したものにするべく、新技術として毒性を示すカドミウムを含まない極めて安全性が高いカドミウムフリーの超低毒性量子ドット(ZZC)を創製した。また、開発したZZCを用いて、再生医療の重要な課題である移植幹細胞in vivoイメージングを実現した。

従来技術・競合技術との比較

従来の量子ドットはバイオイメージングに応用する目的ではなく開発されたものがほとんどであり、特に、再生医療における幹細胞の応用には、主に含有されているカドミウムの影響が懸念されていた。新技術では、カドミウムを含まない超低毒性量子ドット(ZZC)を創製し、ZZCによる幹細胞ラベリング技術、及びZZCラベル化移植幹細胞in vivo蛍光イメージングも実現している。

新技術の特徴

・超低毒性(従来のカドミウムを含む量子ドットの約100倍の安全性)。
・細胞培養液や生体中において安定。
・in vivoイメージングに応用可。

想定される用途

・抗体等を利用した分子イメージング
・細胞ラベリング
・in vivoイメージング

関連情報

・展示品あり

  • アグリ・バイオ

2)神経細胞ネットワークハイスループットスクリーニング装置

名古屋大学 未来社会創造機構 客員教授 宇理須 恒雄

新技術の概要

神経細胞ネットワークのシナプスを流れる微小電流を高い精度で多点(100点以上可能)で計測するハイスループットスクリーニング装置。多くの神経難病が100年以上の研究にもかかわらず原因も治療法も不明なのは適切な計測装置が不在のせいで、本装置によりブレイクスルーが期待される。

従来技術・競合技術との比較

神経細胞ネットワークの多点計測(ハイスループット)スクリーニング応用可能な実用技術としては、唯一MEA(多電極アレイ)法があるが、1000点以上のシナプスの入力電流で発生する細胞外電位を計測する技術のため、高精度な測定が不可能である。本装置はシナプスの微小入力電流を直接計測するので格段に高精度。

新技術の特徴

・シナプス微小電流(mEPSC、mIPSC)を多点で計測のため、膜タンパクの異常を検出可能。
・多点計測が可能のため、ハイスループットスクリーニング応用可能
・同じネットワークでCa2+イメージングなどのイメージング計測が可能

想定される用途

・神経変性疾患などの神経難病の原因解明や創薬に応用できる。
・iPSなどの神経幹細胞技術を用いてヒトの神経細胞ネットワークでの研究が可能
・ゲノム編集による神経の疾患モデルの構築や正常化の研究にも応用できる。

関連情報

・サンプルあり
・展示品あり
・外国出願特許あり

  • 計測

3)X線CTによる植物の維管束内の水移動の可視化

森林総合研究所 植物生態研究領域 主任研究員 矢崎 健一

新技術の概要

植物の維管束内の水分保持特性により、植物の乾燥への耐性が評価できる。本技術は、マイクロフォーカスX線CTを用いて植物体を経時的に撮像することで、植物維管束系の水の挙動を非破壊で映像化したものである。

従来技術・競合技術との比較

植物体内の水分の分布を調べるには、サンプルの破壊を伴う方法が主流なため、同一個体内の水分の挙動を調べるのは難しい。非破壊観察としてラジオグラフィーやMRIが用いられるが、使用上制約が多い。本手法は比較的普及しているX線CTを用いて、植物体内の水分挙動を細胞・組織レベルで可視化する方法を確立した。

新技術の特徴

・(主に植物の)組織や細胞レベルの水分挙動の観察が可能

想定される用途

・食品の水分状態の評価
・標本や低比重の材料等の乾燥過程における水分や構造変化の評価

  • デバイス・装置

4)グアニン結晶を用いた光学素子の製造方法、並びに光学素子

広島大学 大学院先端物質科学研究科 量子半導体工学研究室 助教 水川 友里

新技術の概要

電磁石によって発生させた数百ミリテスラ程度の外部磁場によって、マイクロスケールの生体由来有機結晶板(グアニン結晶)の面方向および光反射方向を遠隔制御する技術と、その結晶板を固定する手法を開発した。

従来技術・競合技術との比較

ブラウン運動のエネルギーと拮抗する磁気エネルギーで駆動可能な手法として従来にみられない技術であり、かつ液体中に浮遊している結晶板の一部を固定可能である点に特徴がある。

新技術の特徴

・磁気制御
・非接触駆動
・液体中駆動

想定される用途

・視力補助デバイス
・マイクロ光学素子
・医療用カテーテル

  • デバイス・装置

5)高速・自己保持機能を有する光スイッチング素子

慶應義塾大学 理工学部 電子工学科 教授 津田 裕之

新技術の概要

超高速に光信号をスイッチングし、スイッチング状態を外部からのエネルギー供給無しに維持することができる自己保持機能を有する光スイッチング素子である。本素子の試作では、AISTのArF液浸露光装置、I線ステッパ装置、スパッタリング装置、蒸着装置などを利用している。

従来技術・競合技術との比較

導波路型光スイッチとしては、石英やシリコン導波路において熱光学効果を用いたもの、シリコン導波路においてキャリアプラズマ効果を用いたものなどがあるが、素子長は0.1mm~1.0cm程度になるが、本素子は、全長が数μ以下で小型である。また、相変化材料を用いているので自己保持機能を有する。

新技術の特徴

・超小型
・自己保持機能有り
・導波路型光スイッチ

想定される用途

・光通信装置用光スイッチ

  • 材料

6)形状が自在に変形する表面!しかもシームレス!

名古屋大学 工学研究科 マイクロ・ナノ機械理工学専攻 助教 村島 基之

新技術の概要

本技術の特徴は初期から曲率や変形を持たせた表面形状を用いることで従来は変形しなかった金属や樹脂材料の表面を変形させることに成功した。これにより、表面形状のその場制御が可能となり部品同士の接触状態の制御、流路径の制御などに利用可能な革新的な表面を創製することが可能となった。

従来技術・競合技術との比較

従来、表面が変形する材料としては柔軟なゴムやファイバーの変形を利用するものが考案されてきた。一方で、金属や樹脂などの固体材料を用いて表面が変形する機構は開発されていない。金属や樹脂は一般的な工業材料として広く使用されており、これらの材料を用いても変形を可能とした本研究の実用性は高いと言える。

新技術の特徴

・表面形状が自在に変形する革新的表面
・シームレスな表面であり流体中や真空中など使用環境を選ばない
・摩擦・接触制御、流路径その場制御、真空チャックなど使用用途は多岐にわたる

想定される用途

・機械要素自身でブレーキ、滑り状態を自在に制御
・流路径を自在に制御できるチューブ、マイクロ流路
・真空チャック

関連情報

・サンプルあり

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