ライフイノベーション 新技術説明会
日時:2017年08月24日(木) 12:55~16:00
会場:JST東京本部別館1Fホール(東京・市ケ谷)
参加費:無料
主催:科学技術振興機構、タマティーエルオー株式会社
後援:特許庁、創価大学、神奈川工科大学、成蹊大学、法政大学、東京工芸大学
発表内容一覧
発表内容詳細
- 医療・福祉
1)VR保育シミュレータと体験評価技術
神奈川工科大学 情報学部 情報メディア学科 准教授 白井 暁彦
新技術の概要
任意の顔画像(例えば写真)からバーチャルリアリティ(VR)内で体験可能な赤ちゃんを生成する技術。静止画である顔画像をもとに表情を生成する技術、目線を制御することにより印象を変化させる技術。VR体験の前後でユーザの評価、属性、体験を外部保存可能にする技術によって構成されている。
従来技術・競合技術との比較
従来の保育シミュレータは重量と質感のみを模したモックアップ、もしくは高価なロボット技術によってのみ構成されていた。本技術はVR体験によって拡張されており、体験者に親しみやすい表情、視覚、聴覚、触覚、体性感覚を含めたインタラクティブな体験によって、幅広い人々の「理解の違い」にあわせた体験を設計できる。
新技術の特徴
・任意の顔画像をもとに若年化顔画像を3次元的に位置合わせし、表情を生成する技術
・CGキャラクタの視線制御によるユーザの印象を変化させる技術
・HMD用衛生マスクを用いたVR体験の評価・動的生成手法
想定される用途
・VRエンタテイメントシステムへの応用
・教育:自治体・医療機関の出産前教育、医療従事者、学校向けなど
・大規模イベント(パビリオン、エンタテイメント施設等)
関連情報
・サンプルあり
・デモあり
・展示品あり
- 医療・福祉
2)視覚障害者の歩行訓練に使用できる触地図作成キット
成蹊大学 理工学部 システムデザイン学科 助教 豊田 航
新技術の概要
視覚障害者の歩行訓練に用いる触地図を作成するための触地図作成キットであって、その表面が地図平面を提供する少なくとも1つの基板と、地図の構成要素となる複数の立体オブジェクトと、を備え、前記立体オブジェクトが前記地図平面に対して着脱自在となっている。
従来技術・競合技術との比較
視覚障害者の歩行訓練においては、訓練対象者に歩行ルートの心的地図を描かせることが重要である。しかしながら、点図や立体コピーで作成された従来の触地図は、凸部の高さが小さいために触知性が低く、特に、高齢になって視覚障害者となった者にとって、非常に使いづらいという問題があった。
新技術の特徴
・触知性の高い触地図
・即興的に作成するための触地図作成キット
・低廉
想定される用途
・視覚障碍者の歩行訓練の現場
・高齢の後天的視覚障碍者の歩行訓練の現場
・児童への交通教育
関連情報
・サンプルあり
- 医療・福祉
3)接平面を用いた装着型ハプティックデバイスの開発
創価大学 理工学部 情報システム工学科 准教授 今村 弘樹
新技術の概要
人間は、平面的に物体に触れている。そこで、我々は、近似平面を用いたハプディックデバイを開発した
従来技術・競合技術との比較
従来のハプティクスデバイスは点接触で力覚提示しているが近似平面による力覚表現は、行われていない。
新技術の特徴
・近似平面により面接触で力覚表現が可能
・装着型であるため、使用範囲が、限定されない。
想定される用途
・触覚フィードバックによるロボットハンドの操作
・AR,MRによるCGの操作
・教育
関連情報
・サンプルあり
- 医療・福祉
4)センサレスフィードバック換気システム
法政大学 理工学部 創生科学科 教授 小林 一行
新技術の概要
本発明は室内排気に伴う圧力低下を計測して、自動的に室内外の差圧を調整して給気を行う自動給気装置である。本発明は給気扇を元来機能の給気扇と高感度圧力センサとして時分割的に使用する自動制御の方法と装置に関するものである。
従来技術・競合技術との比較
従来の自動制御系は制御量を計測する計測器とその結果を受けて駆動する駆動装置からなっている。本発明は給気扇を計測器と駆動装置として用いる自動給気制御装置であり、従来このようなものはなかった。
新技術の特徴
・給気扇の駆動モータを差圧検出センサとするフィードバック給気自動制御装置であり簡易なシステム構成となる。
・使用する給気扇を圧力センサとして用いたとき、その感度は高く2.5Paの圧力から計測できる。
・制御装置は給気扇電力コンセントに収納できる。
想定される用途
・高気密住宅での排気に伴う室内負圧によるトラブルを解消
・CO2の排出が多い業務用厨房の自動給気
・一般家庭での自動給気
関連情報
・サンプルあり
・デモあり
- 医療・福祉
5)分子スペクトルを用いたレーザー用光周波数較正方法
東京工芸大学 工学部 コンピュータ応用学科 准教授 行谷 時男
新技術の概要
分光学において光の波長知るには波長計を用いるか原子・分子スペクトルを用いる。この発明では、広帯域に存在し且つ複雑な分子スペクトルを波長標準として用いる。連続同調範囲が狭いレーザーにおいてもその絶対光周波数のデータから観測した波長標準の相対周波数を用いて絶対光周波数を特定し、光周波数較正を可能とする
従来技術・競合技術との比較
レーザー光の絶対周波数を測定するには光波長計を用い、更なる精度には波長標準を用いて較正する。この方法は波長標準が測定対象領域に無い場合、波長計のみとなる。提案方法は広帯域に存在する分子スペクトルを波長標準として用い、その相対周波数でデータベースを検索することで波長計を用いずに絶対周波数較正できる。
新技術の特徴
・高価な波長計を用いずに光周波数測定を可能とする。
・絶対周波数が割り当てられた分子スペクトルがあれば、波長領域を選ばない。
・連続同調範囲が狭いレーザーにおいて波長計無しで周波数較正が可能。
想定される用途
・レーザーを用いた各種アプリケーション
・波長計の光周波数較正(領域を選ばない)
・レーザー分光
- 医療・福祉
6)光ファイバセンサを織り込んだスマートな知覚布地
創価大学 理工学部 情報システム工学科 助教 小山 勇也
新技術の概要
光ファイバセンサを毛糸やポリエステルといった繊維と共に織り込むことで、伸縮・曲げ・圧力による形状変化に感受性を持つ布地を実現した。この布地が接触している測定対象面の凹凸変形、伸縮などの変形を適切に検知することができる。布地は衣服・クッション・マット等に応用できる。
従来技術・競合技術との比較
従来の光ファイバを織り込む技術は、光ファイバの破壊による光損失を監視する方法や偏波変動により平板状体の凹凸変形を検出するといったものであった。しかしながら、曲げ・伸縮・圧力によって生じる生地自体の変形そのものを広く検出可能な技術ではない。一方、本技術は繊維素材自体の変形を検出可能である。
新技術の特徴
・光ファイバセンサを、糸と共に織り込むことによって違和感なく織物に融合させている
・衣服、クッション、マット等、柔軟な繊維により構成される物自体に感受力を持たせることができる
・電気的接点を持たず、光による検出が可能であるため、漏電の恐れが無い
想定される用途
・医療現場における脈・心拍・呼吸の非侵襲モニタリング
・リハビリテーションやスポーツにおける身体動作の検出
・人間の活動状況のモニタリング
関連情報
・サンプルあり
お問い合わせ
連携・ライセンスについて
新技術説明会について
〒102-0076 東京都千代田区五番町7 K’s五番町
TEL:03-5214-7519
Mail:scettjst.go.jp