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メディカルテクノロジー 新技術説明会

日時:2017年09月05日(火) 13:00~15:25

会場:JST東京本部別館1Fホール(東京・市ケ谷)

参加費:無料

主催:科学技術振興機構、上智大学・東洋大学・中央大学

後援:特許庁

発表内容詳細

  • 創薬

1)核酸医薬品のStructure-Based Design

上智大学 理工学部 物質生命理工学科 准教授 近藤 次郎

新技術の概要

X線結晶解析によって得られる高精度の立体構造情報を利用して、核酸医薬品(アンチセンス核酸、リボザイム、アプタマーなど)をデザイン・合成する技術である。我々は日本国内で唯一の「核酸」に特化したX線構造生物学の研究室であり、独自に開発した核酸分子結晶化法・構造解析法を駆使して高精度の立体構造情報を提供する。

従来技術・競合技術との比較

低分子医薬品の開発に用いられている「Structure-Based Design」の手法を核酸医薬品のデザイン・開発に応用することで、低コスト・短期間で新規核酸医薬品候補化合物を開発できる。現在、核酸医薬品の開発では主に分子進化学的手法が用いられているが、我々が行うStructure-Based Designはもう1つの開発手法の選択肢となる。

新技術の特徴

・当研究室で独自に開発した核酸分子結晶化スクリーニングキットによる高い結晶化成功率
・従来の構造解析法だけでなく、当研究室独自の構造解析技術も駆使した高精度の立体構造解析
・核酸の塩基対や、核酸塩基とアミノ酸・糖の擬塩基対の構造情報を利用した新規核酸医薬品のデザイン

想定される用途

・アンチセンス型核酸医薬品
・リボザイム型核酸医薬品(核酸酵素)
・アプタマー型核酸医薬品(核酸抗体)

関連情報

・展示品あり

  • 創薬

2)ヒト腺癌の新規血清診断バイオマーカーEPHA2

東洋大学 理工学部 生体医工学科 教授 加藤 和則

新技術の概要

本発明者らが開発した2種類に抗体を用いることにより、生体試料中のEPHA2を高感度で測定することができ、ヒト腺癌患者血清中のEPHA2の検出も高感度かつ高特異性で達成することができることを確認した。

従来技術・競合技術との比較

EPHA2を簡便かつ高感度で測定し、がんの診断の精度向上に役立てるべく、EPHA2をサンドイッチ免疫学的測定法で測定するために、多数の抗EPHA2モノクローナル抗体を作製し、サンドイッチ免疫学的測定法に特に適したモノクローナル抗体を選択した。

新技術の特徴

・高感度かつ高特異性
・各種腺癌(胃癌、卵巣癌、肺癌、膵臓癌、前立腺癌等)が対象

想定される用途

・がん検診・診断マーカー

関連情報

・サンプルあり

  • 医療・福祉

3)身体の機能や動作を補うウェアラブルシステムと筋収縮センサ

中央大学 理工学部 電気電子情報通信工学科 准教授 諸麥 俊司

新技術の概要

身体機能の補助・拡張を目的として軽量で柔軟性に富んだ素材で構成したウェアラブルなシステムの開発に取り組んでいます。身体障害者向けの電動式手袋や、就寝時に低呼吸を検知すると自動的に気道開通姿勢を取らせるヘッドキャップなどいくつかの試作機を展示します。また、衣服の上から筋活動を検知可能なセンサも展示します。

従来技術・競合技術との比較

ウェアラブルシステムは利用者に負担の少ない情報収集とそれに基づく制御、さらに動力を切り離して装着部をスリム化する方式を採用することで、長時間の連続使用が可能なシステムを実現しています。筋収縮センサは従来の筋電と異なり、疲労の影響を受けない、機能的電気刺激下での筋収縮量を検出が可能、などの利点があります。

新技術の特徴

・軽量、薄型、柔軟なロボットスーツ
・優れた機能性を確認
・衣服の上から利用可能、疲労の影響を受けない、電気刺激下の測定可能など、これまでにない筋活動量計測手段

想定される用途

・障害者の日常生活支援や脳神経障害後の機能回復訓練
・睡眠の質の改善
・リハビリ分野、スポーツ科学分野等における新しい筋活動評価手段

関連情報

・デモあり
・展示品あり

  • 医療・福祉

4)深部と表層の血液量変化のリアルタイム表示

上智大学 理工学部 情報理工学科 准教授 藤井 麻美子

新技術の概要

近赤外光を頭表より照射し多チャンネルで数㎝離れた点から検出すると脳神経活動に連動した酸素化・脱酸素化ヘモグロビン量変化をマッピング画像表示でき、その手法はfNIRSと呼ばれる。しかし、表層の皮膚や頭蓋骨の循環の影響で脳情報をマスクするfNIRSの問題点について、疑似逆行列応用により深層と表層の各成分に分離する。

従来技術・競合技術との比較

表層成分抑圧のために計測チャンネル毎に補正用追加チャンネルをつけ加えるが本手法では、少ない追加センサで深さ方向の空間フィルタが実現できる。表層(皮膚)血流で自律神経活動、深部(大脳皮質)血流とで高次脳機能の活動が同時に計測できる。

新技術の特徴

・わずかな追加チャンネルで深部表層の分離フィルタを構成できる
・フィルタは簡単な一個の行列として提供されるのでリアルタイム計測が可能
・高密度多チャンネル化でセンサ位置固定により3次元化も原理的に可能

想定される用途

・低コストでより詳細な脳活動の計測
・タンク内など白濁した液体内部の局所的な色の変化

  • アグリ・バイオ

5)糞便中の化学物質の抽出方法、及びキットの開発

東洋大学 生命科学部 応用生物科学科 助教 萩尾 真人

新技術の概要

本技術を使用することで糞便中の化学物質を簡便かつ迅速に抽出することができる。また使用する糞便の量が微量であるため、着目物質の日内変動等の複数タイムポイント分析の実施を容易にし、スケールの大きな同一試料からの複数箇所サンプリングによる測定値の信頼向上を容易に図ることが出来る。

従来技術・競合技術との比較

これまでに4~5日程度要していた抽出前処理時間を1日以内に短縮すると同時に、親水性画分および疎水性画分の粗分離も完了するため、以降の抽出操作に迅速に移行することが出来る。また、凍結乾燥機などの大型機器を必要としないため一般的な研究・分析施設での実施が可能である。

新技術の特徴

・糞便中化合物抽出における前処理操作時間の短縮および簡易化。
・抽出前段階での親水性画分および疎水性画分の粗分離。

想定される用途

・医療や食品などの分野における分析・検査の簡易化および効率化を目的としたサンプル回収キットの開発。
・腸内環境評価を目的とした検便キットの開発。

お問い合わせ

連携・ライセンスについて

上智大学 学術情報局 研究推進センター

TEL:03-3238-3173 FAX:03-3238-4116
Mail:g-rantアットマークcl.sophia.ac.jp
URL:http://www.sophia.ac.jp/

東洋大学 研究推進部 産官学連携推進課

TEL:03-3945-4124 FAX:03-3945-7906
Mail:ml-chizaiアットマークtoyo.jp
URL:http://www.toyo.ac.jp/site/ciit/

中央大学 研究推進支援本部

TEL:03-3817-1603 FAX:03-3817-1677
Mail:clipアットマークtamajs.chuo-u.ac.jp
URL:http://www.chuo-u.ac.jp/research/industry_ag/clip/
新技術説明会について

〒102-0076 東京都千代田区五番町7 K’s五番町

TEL:03-5214-7519

Mail:scettアットマークjst.go.jp

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