説明会の
お申込み

計測 新技術説明会

日時:2019年01月29日(火) 12:40~15:55

会場:JST東京本部別館1Fホール(東京・市ケ谷)

参加費:無料

主催:科学技術振興機構、大学知財群活用プラットフォーム(PUiP):宇都宮大学、埼玉大学、芝浦工業大学、首都大学東京、株式会社信州TLO、筑波大学、東京電機大学、東京理科大学、日本原子力研究開発機構、山梨大学、横浜国立大学

後援:特許庁、関東経済産業局

発表内容詳細

  • アグリ・バイオ

1)農地の健康を守る!土壌微生物培養プレート

信州大学 農学部 農学生命科学科 教授 井上 直人

新技術の概要

簡易な構成の多点培養プレートを用いて効率的に微生物を分析することができる微生物の検知方法及び検知装置です。この微生物の検知方法は、別種の栄養資源が供給された複数の培養スポットを備える培養プレートに測定サンプルを供給し、蛍光測定を利用して測定サンプルに含まれる微生物を検知する方法です。培養前と培養期間経過後の各々の培養スポットからの蛍光強度の差に基づいて、測定サンプルに含まれる微生物の作用を検出することにより、微生物を検知します。

従来技術・競合技術との比較

土壌中に生息する微生物を分析する方法として、生物学的方法を利用する方法が提案されています。この方法には、1)検出までに時間がかかる(数日単位)、2)コストが高い(数万円)、3)精度が低い、4)測定項目が限られる(植物ホルモン前駆体などは不可)という、課題がありました。

新技術の特徴

・低コスト
・植物生理学的意義のある活性を計測
・低環境負荷分析

想定される用途

・農業
・食品工業
・医療

関連情報

・サンプルあり

  • 建築・土木

2)摩擦係数の変化を利用した、軸受けなどの摺動機構の能力低下検知機構

東京電機大学 工学部 機械工学科 教授 五味 健二

新技術の概要

例えば橋梁の「滑り支承」や建築物の「滑り振り子型免震装置」の様に、摺動部品の健全性を分解せずに評価する方法が切望されている分野がある。本技術は摩擦係数を変えた複数層の摺動部を積層することでそれを解決する。ある摺動層が寿命で摩擦係数が上昇すると別の摺動層が代わりに摺動することで、ある摺動層の寿命を可視化する。

従来技術・競合技術との比較

先行技術として、(1)摺動部の振動の周波数解析、(2)摺動部の潤滑油に含まれる摩耗粉の直径計測、(3)潤滑油の供給に要する圧力変化により摺動部材の劣化度合いを評価する方法がある。(1)、(2)は分析設備と手間が要求される。(3)は水中軸受けなど、潤滑油の圧入が常に要求される場合にのみ使える方法である。提案する新技術は特別な分析装置、設備、手間が要らず摺動部の形式も問わない。

新技術の特徴

・摺動層の摩擦係数が上昇すると別の摺動層が代わりに摺動することで寿命を可視化する
・滑り支承、プラント、発電所などダウンタイムが深刻な損失を生む現場での摺動部材の最適管理ができる様になる
・原理が極めてシンプルなため、例えば技術者不足に悩む新興国でも摺動装置のメンテナンス業務が簡単にできる

想定される用途

・滑り支承、およびプラントや発電所の摺動部に
・公共輸送機関の摺動部に
・新興国での摺動部の保守管理の簡単化

  • 計測

3)600℃までの高温磁気測定を可能にする小型センサ

日本原子力研究開発機構 高速炉サイクル研究開発センター ナレッジ統合グループ マネージャー 高屋 茂

新技術の概要

200~600℃の高温環境での計測が可能な耐熱磁気センサです。磁気コアは、600℃以上のキュリー温度を有するCo-Fe系の軟磁性体を使用し、くびれ部を有するループ形状をしています。耐熱性を有する励磁/検出コイルが巻かれており、出力電圧に基づいて外部磁界強度を測定します。素子の大きさは18×6×2mm程度の小型です。

従来技術・競合技術との比較

高温環境での磁界測定を可能にするために、磁気コアに高キュリー温度材料を採用すると共に、磁気コア形状、コイル配置、検出原理について工夫を施すことにより、消費電流の抑制とセンサの小型化を同時に実現しました。更に、感磁素子に半導体を使用していないことから放射線環境での磁界強度の測定も可能です。

新技術の特徴

・高温環境(200~600℃)で安定した磁気測定が可能
・放射線環境で安定した磁気測定が可能
・小型センサ素子

想定される用途

・高温環境での磁気測定
・非破壊劣化診断
・非接触型スイッチ

  • 医療・福祉

4)内視鏡検査時にリアルタイムで生体組織を採取・分析・診断する技術の開発

山梨大学 医学部 解剖学講座 細胞生物学教室 助教 吉村 健太郎

新技術の概要

内視鏡の鉗子路に通した糸状の素材によって生体組織を採取し、直ちに質量分析装置へと輸送して成分分析(マススペクトル取得)を行う。次いでこのマススペクトルを、機械学習を基盤としたアルゴリズムで判別し、疾患の有無を提示する。これら一連の工程を内視鏡検査時にリアルタイムで行うことが可能な、統合システムである。

従来技術・競合技術との比較

内視鏡生検では診断結果を得るまでに数日を要し、良好な検査結果が得られない場合には再検査が必要な場合もあり、被検者への負担となっている。また現在の内視鏡検査時にリアルタイムで得られる情報は主に画像であるが、当該技術により生体成分組成という新たな臨床判断材料を提供することが可能となる。

新技術の特徴

・内視鏡検査時にリアルタイムで得られる情報量の拡充
・上記による各種判断の正確性向上
・生物検体のみならず工業製品等の多様な対象物の検査に応用が可能

想定される用途

・医療、工業用内視鏡
・各種産業用検査プローブ
・深さ方向の情報を保った連続的検体採取

  • 医療・福祉

5)微小分析システムを実現するマイクロポンプMEMS

筑波大学 数理物質系 物性・分子工学専攻 教授 鈴木 博章

新技術の概要

チップ上に搭載可能な微小量の送液マイクロポンプの作製技術。弾性体チューブに対し、十字交差したアーチ状の形状記憶合金シートが通電加熱され平板状に変形しチューブが圧縮される、また冷却され伸長すると開放する。体積変化による送液、及び流路開閉バルブが可能となり、ポンプの配置と制御により自在に送液が可能。

従来技術・競合技術との比較

従来の微小量送液マイクロポンプは作製に手間がかかる問題があった。例えば、形状記憶合金をコイル状に加工し、弾性体チューブの壁中に埋め込む工程が必要である。本技術は、形状記憶合金シートを弾性体チューブ上に交差させるだけの簡単な構成で作製に手間がかからず、センシング機能等の他機能と複合化も容易である。

新技術の特徴

・簡単な構成で作製が簡便
・センシング機能との複合が容易
・ポンプ配置と制御により流路内液体の分離、合併、並べ替え、調整、格納が可能

想定される用途

・血液分析チップ
・DNA、タンパク質等の微小分析システム
・実験室を微小化した基礎研究用マイクロリアクター

  • 医療・福祉

6)分子インプリント高分子を用いた「ベッドサイドTMD」用センサ

芝浦工業大学 工学部 応用化学科 教授 吉見 靖男

新技術の概要

分子インプリント高分子を、カーボン等からなる導電性粒子の表面に形成し、且つペースト状とすることで、印刷等の塗布技術による均質な表面を有するMIP固定電極の製造方法。

従来技術・競合技術との比較

従来は、分子インプリント高分子を直接、基板に固定化させていることから、単回使い捨てセンサに耐えうる、均質、そして安価な電極の製造には不向きであった。

新技術の特徴

・分子インプリント高分子というテーラーメイド的に得られる分子認識素子を利用
・支持体表面に印刷技術によって均質な表面を有する分子インプリント固定電極が製造可能

想定される用途

・血液中の治療薬のモニタリングが可能
・薬剤の代謝速度の測定(創薬への応用)
・体内留置して生体関連物質のモニタリング

関連情報

・サンプルあり

お問い合わせ

連携・ライセンスについて

大学知財群活用プラットフォーム (PUiP)事務局 
(公立大学法人首都大学東京 産学公連携センター)

TEL:042-677-2729 FAX:042-677-5640
Mail:puipアットマークchizaigun.org
URL:http://www.chizaigun.org

芝浦工業大学 研究推進室 研究企画課

TEL:03-5859-7180 FAX:03-5859-7181
Mail:sangakuアットマークow.shibaura-it.ac.jp
URL:http://www.shibaura-it.ac.jp/research/academic_industrial_collaboration/multi-phase_industry_academia_collaboration.html

株式会社信州TLO 技術移転グループ

TEL:0268-25-5181 FAX:0268-25-5188
Mail:infoアットマークshinshu-tlo.co.jp
URL:http://www.shinshu-tlo.co.jp

東京電機大学 研究推進社会連携センター

TEL:03-5284-5225 FAX:03-5284-5242
Mail:crcアットマークjim.dendai.ac.jp
URL:http://web.dendai.ac.jp/tlo/

筑波大学 国際産学連携本部 産学連携企画課

TEL:029-859-1490 FAX:029-859-1693
Mail:tloアットマークilc.tsukuba.ac.jp
URL:https://www.sanrenhonbu.tsukuba.ac.jp

日本原子力研究開発機構

TEL:029-284-3420 FAX:029-284-3679
Mail:seika.riyouアットマークjaea.go.jp
URL:https://www.jaea.go.jp/

山梨大学 研究推進・社会連携機構 社会連携・知財管理センター

TEL:055-220-8759 FAX:055-220-8757
Mail:chizaiアットマークyamanashi.ac.jp
URL:http://www.scrs.yamanashi.ac.jp/
新技術説明会について

〒102-0076 東京都千代田区五番町7 K’s五番町

TEL:03-5214-7519

Mail:scettアットマークjst.go.jp

Go Top