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ライフサイエンス 新技術説明会(1)

日時:2018年07月31日(火) 09:55~11:55

会場:JST東京本部別館1Fホール(東京・市ケ谷)

参加費:無料

主催:科学技術振興機構、和歌山大学、千葉大学、群馬大学

後援:特許庁、関東経済産業局

発表内容詳細

  • 創薬

1)高速条件付きノックアウト動物作成法

群馬大学 生体調節研究所 生体情報ゲノムリソースセンター 教授 畑田 出穂

新技術の概要

ノックアウトマウスは6割が胎生致死になるため、胎生致死とならない条件付きノックアウトマウスが多く用いられる。本発明ではエクソンの左右へのloxP挿入を2ステップに分けることにより条件付きノックアウトの作製効率を15倍以上も向上させた。

従来技術・競合技術との比較

受精卵を用いて条件付きノックアウトマウスを作製する場合、従来の方法でおこなうと効率が悪いため実際にマウスを得ることは難しい。しかしながらES細胞を用いた従来法を用いると作製に年単位を有する。本発明は受精卵での効率を15倍以上向上させることにより、条件付きノックアウトマウスを数ヶ月で作製できる。

新技術の特徴

・エクソンの左右へのloxP挿入を2ステップに分けている。
・受精卵への導入はelectroporationを用いているので手技の熟練が不要な上コストが安い。
・年単位での条件付きノックアウト作製が数ヶ月で作製できる。

想定される用途

・疾患モデル動物による病態解析
・創薬標的遺伝子の機能スクリーニング
・疾患モデル動物による前臨床試験

  • 創薬

2)膜タンパク質の結晶化を誘起する結晶化容器

群馬大学 大学院理工学府 分子科学部門 教授 奥津 哲夫

新技術の概要

膜タンパク質を脂質/水相で結晶化のために、金薄膜を蒸着した結晶化容器を用い、直線偏光した光を照射して結晶化を誘起する。金はタンパク分子を吸着して濃縮し、直線偏光の光は分子を整列させる。
この方法で、結晶が出現しなかったサンプルから、光を当てることにより結晶を出現させることができる。

従来技術・競合技術との比較

本発明は水溶性タンパク質の光誘起結晶化容器で開発し実用化した結晶化方法を脂質を用いた膜タンパク質の結晶化に応用したものである。

新技術の特徴

・結晶化が困難な膜タンパク質の結晶化を誘起させる機能を有する結晶化容器
・金薄膜上でタンパク質の濃縮と光整列による結晶化
・従来の実験方法を変えることなく今まで通りの方法で実験可能。
 用いる光はタンパク質が吸収しない波長の光

想定される用途

・膜タンパク質の結晶化
・構造生物学の研究
・創薬の研究におけるタンパク質/基質の構造解明

関連情報

・サンプルあり
・展示品あり
・外国出願特許あり

  • 医療・福祉

3)冠動脈造影画像を用いた3次元心筋血流分布の生成

千葉大学 フロンティア医工学センター 助教 大西 峻

新技術の概要

X線造影画像から、一般に利用される血管形状だけでなく、心筋に流れ込んだ造影成分も抽出する。造影画像は複数方向から撮影されるため、CTと同じ原理で3次元再構成を行う。これにより、造影剤を流した血管が支配する領域を3次元的に可視化させることが可能となる。

従来技術・競合技術との比較

心臓の冠動脈に狭窄の疑いがある場合、X線造影検査の他,CTやSPECTなどの撮影を行う。検査が増えれば患者、医療機関ともに負担となる。新技術で得られる画像はSPECTと同様であるが、X線造影検査のみで多様な情報が取得できるようになれば、円滑な治療が実現可能となる。

新技術の特徴

・X線造影画像から心筋血流量を推定・可視化可能
・造影剤の注入量・注入方法・画像撮影とのタイミング合わせが重要
・通常の検査画像に画像処理を施すことで実現

想定される用途

・冠動脈の検査・治療

  • 医療・福祉

4)日用品への埋め込み可能な安価な健康評価システム

和歌山大学 システム工学部 システム工学科 機械電子制御メジャー 講師 鈴木 新

新技術の概要

日常生活において簡単に健康状態を測定することができれば、予防医学に貢献ができる。本技術はLEDとフォトセンサーによる簡単な構成による健康評価システムを提供するための脈波解析・健康状態推定手法に関する研究である。

従来技術・競合技術との比較

従来の健康状態を推定するための機器は部品点数も多く高価なものが多かった。本技術では脈波波形の特徴を抽出する方法を従来の方法から変更したことによって、LEDとフォトセンサーによる簡単な構造であっても健康状態の推定を比較的正確に行えるようになった。

新技術の特徴

・光電容積脈波
・血圧
・ストレス

想定される用途

・日用品への埋め込み可能な健康評価システム
・ウェアラブル健康評価システム

関連情報

・サンプルあり

お問い合わせ

連携・ライセンスについて

和歌山大学 産学連携イノベーションセンター

TEL:073-457-7564 FAX:073-457-7550
Mail:liaisonアットマークcenter.wakayama-u.ac.jp
URL:http://www.wakayama-u.ac.jp/chiiki/index2.html

千葉大学 学術研究推進機構 産業連携研究推進ステーション

TEL:043-290-3833 FAX:043-290-3519
Mail:ccrcuアットマークfaculty.chiba-u.jp
URL:http://www.ccr.chiba-u.jp/

群馬大学 産学連携・知的財産活用センター

TEL:0277-30-1171~1175 FAX:0277-30-1178
Mail:tloアットマークml.gunma-u.ac.jp
新技術説明会について

〒102-0076 東京都千代田区五番町7 K’s五番町

TEL:03-5214-7519

Mail:scettアットマークjst.go.jp

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