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法政大学 新技術説明会

日時:2019年03月05日(火) 09:55~11:55

会場:JST東京本部別館1Fホール(東京・市ケ谷)

参加費:無料

主催:科学技術振興機構、法政大学

後援:特許庁、関東経済産業局

発表内容詳細

  • 環境

1)廃LED素子からの有価金属の噴流層式リサイクル装置の開発

法政大学 生命科学部 環境応用化学科 教授 明石 孝也

新技術の概要

廃LED素子中のガリウムをリサイクルするため、熱還元-酸化法を利用した噴流床式反応炉を用いた装置設計を開発した。本設計に基づき卓上型装置を製作し、廃LED素子から酸化ガリウムを分離・回収できることを実証した。本装置では、ガリウム成分はGa2O(g)として分離され、Ga2O3(s)として回収される。

従来技術・競合技術との比較

廃LED素子からガリウム成分を乾式製錬により初めて分離・回収した技術である。競合技術として湿式製錬が挙げられるが、廃LED素子に含まれるGaNは酸に溶解しにくいため本乾式製錬技術を用いることで製錬プロセスの簡易化、回収コスト低減が期待される。

新技術の特徴

・インジウムやセシウムの分離・回収にも適用可能
・噴流床ならではの分離ガスの高流速
・湿式製錬ではリサイクルの障害となるLEDの樹脂部分を、還元剤として利用可能

想定される用途

・Cu-In-Ga-Se化合物半導体(CIGS)太陽電池からのInとGaのリサイクル
・In-Ga-Zn-Oアモルファス半導体(IGZO)液晶ディスプレイからのInとGaのリサイクル
・酸化スズドープ酸化インジウム(ITO)透明導電膜からのInのリサイクル

関連情報

・外国出願特許あり

  • 計測

2)必ずOn-Axisで戻る3次元レトロリフレクタ

法政大学 理工学部 創生科学科 教授 佐藤 修一

新技術の概要

3次元(空間)での応用を想定した原理的に完全な On-Axis レトロリフレクタ。測定対象に入射したプローブ光は測定対象の3次元空間における変位、回転などのミスアランメント(姿勢ずれ)に関わらず、厳密に入射軸に沿った反射光をOn-Axis で返すことが可能となる。

従来技術・競合技術との比較

2次元(平面)では同様のアイデアは存在したが、3次元での実現性を具体的に示した初めての事例。自由度を制限した特殊な用途を除けば、通常の測距・測位は3次元空間で行われるため、この技術を用いることによりミスアライメントによる干渉効率の低下、欠損等の本質的な課題を解決し、精度の高い位置、変位の測定を行うことが出来る。

新技術の特徴

・原理的に完全な3次元的レトロリフレクタ
・光の干渉を用いた超精密位置測定への応用可能
・測定対象にレトロリフレクタなどのリファレンス不要

想定される用途

・地上におけるあらゆる精密測距・測位
・宇宙空間における衛星の精密測距・測位
・地上−衛星間の精密測距・測位を利用した次世代GPS

関連情報

・展示品あり

  • 環境

3)バイオプロセスを用いたレアメタル資源の確保

法政大学 生命科学部 生命機能学科 教授 山本 兼由

新技術の概要

微生物を用いたバイオプロセスによるレアメタルの資源化を目指し、大腸菌の金属ホメオスタシスゲノム機能に着目し、高い選択性で金属を蓄積または吸着する大腸菌の育種技術を開発した。

従来技術・競合技術との比較

既存のレアメタル回収技術である湿式法では、物理化学的性質による分離回収を行うため金属種の選択性に限界があり、また、バイオプロセスの利用が期待される金属吸着微生物の探索では実用性を示す菌体は見出せていない。本大腸菌育種技術を用いることで、レアメタル回収プロセスの簡易化、回収コスト低減が期待される。

新技術の特徴

・レアメタルを高い選択性で蓄積する大腸菌をデザイン育種
・レアメタルを高い選択性で吸着する大腸菌をデザイン育種
・レアメタルと結合する経済性に優れた特異的単体(大腸菌)の安定供給

想定される用途

・大腸菌バイオプロセスによる新しいレアメタル回収技術の基盤提供
・現行リサイクル技術より高い純度でのレアメタル再資源化
・海水などからのレアメタル濃縮による資源化

関連情報

・外国出願特許あり

  • 通信

4)低屈曲損誘電体光導波路の開発・設計

法政大学 理工学部 電気電子工学科 教授 山内 潤治

新技術の概要

光回路のコンパクトな配線には、屈曲した導波路の利用が欠かせない。しかし、導波路が屈曲すると、屈曲の外側に向かって放射波が生成され損失が生じると共に、偏波依存損も増加する問題がある。本発明では、これらの損失を低減することで任意の配線パターンへの応用が期待される導波路断面構造を提示する。

従来技術・競合技術との比較

屈曲部の外側にトレンチと呼ばれる低屈折率部を設ける手法が知られているが、コア、クラッドと異なる第3の材料を導入するか、クラッドに溝を作り空気層としなければならず、製造工程が複雑、歩留まり低下の要因となっている。本発明では、クラッド材料を用いコアの上部に装荷部を追加するのみでトレンチと同様な効果が期待できる。

新技術の特徴

・屈曲損と同時に偏波依存損も低減できる
・損失低減効果が、広帯域にわたって生じる
・応用できる屈曲半径の選択範囲が広い

想定される用途

・光通信ならびにディスプレイ用石英系光導波路の配線
・光通信用シリコン細線導波路の配線
・光計測器の内部光回路の配線

お問い合わせ

連携・ライセンスについて

法政大学 研究開発センター

TEL:042-387-6248 FAX:042-387-6335
Mail:kkenkaiaアットマークhosei.ac.jp
URL:http://kenkai.ws.hosei.ac.jp/
新技術説明会について

〒102-0076 東京都千代田区五番町7 K’s五番町

TEL:03-5214-7519

Mail:scettアットマークjst.go.jp

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