金沢工業大学 新技術説明会
日時:2018年08月28日(火) 12:45~15:55
会場:JST東京本部別館1Fホール(東京・市ケ谷)
参加費:無料
主催:科学技術振興機構、金沢工業大学
後援:特許庁、関東経済産業局、関東こぶし会(金沢工大学園同窓会)
発表内容一覧
発表内容詳細
- 材料
1)高骨伝導能を有する人工足場材料の開発
金沢工業大学 工学部 機械工学科 教授 新谷 一博
新技術の概要
本技術は、チタン合金等の生体適合性に優れた材料で切頂八面体構造を形成し、これの表面にDLC被膜を施すことにより高骨伝導能を可能とする。
従来技術・競合技術との比較
従来技術としては、類似の形状が用いられている場合があるが、これのサイズ・表面処理状況が全く違うため、効率は本手法の方が数倍高い。
新技術の特徴
・人海綿骨に近い切頂八面体構造
・表面はDLC被膜
・高骨伝導能の実現
想定される用途
・骨欠損部の補填と整復
・人工骨の初期固定
・自家骨使用部の削減
関連情報
・サンプルあり
- 通信
2)周囲の金属の有無に関わらず動作する小型薄型アンテナ
金沢工業大学 工学部 電気電子工学科 教授 牧野 滋
新技術の概要
IoT向けのアンテナには、小型かつ薄型に加えて、周囲の金属の有無に関わらずどこにでも配置できる必要がある。本技術は、メタマテリアル基板(AMC基板)とダイポールアンテナとを一体化した小型薄型アンテナであり、自由空間のみならず金属上においても動作することが特徴である。
従来技術・競合技術との比較
これまで,マイクロストリップアンテナ等の小型薄型を特徴とするアンテナが多く開発されているが、自由空間においても金属上においても動作するアンテナはない。
新技術の特徴
・小型かつ薄型
・自由空間においても金属上においても動作可能
・裏面が金属で上面から給電する構造であるため,あらゆるモノの上に取り付け可能
想定される用途
・IoT用アンテナチップ
・ウェアラブル通信デバイス
・家電製品搭載用通信デバイス
関連情報
・サンプルあり
- アグリ・バイオ
3)界面バイオプロセスによる医薬関連物質の探索と生産
金沢工業大学 バイオ・化学部 応用バイオ学科 教授 小田 忍
新技術の概要
寒天等の親水性ゲルと疎水性有機溶媒、並びに液体培地と疎水性有機溶媒との界面に増殖する微生物を用いて、生物活性を有する疎水性二次代謝物の探索や、それらの高濃度物質生産システムへの適用例を紹介する。さらに、界面微生物(バイオフィルム)量の新規な定量化技術についても紹介したい。
従来技術・競合技術との比較
本界面培養法は従来の液体培養法とは大きく異なる代謝物プロファイルを与えるため、新規な炭素骨格を有した二次代謝物を与える可能性が高い。疎水性代謝物は有機層中に自動的に抽出されるため、それによるフィードバック阻害を回避して著量の代謝物が生産されることになる。微生物変換産物に関しても、高い毒性回避効果に基づいて高濃度で産物が得られる。
新技術の特徴
・新規な炭素骨格を有した二次代謝物の発見
・疎水性二次代謝物並びに微生物変換産物の高濃度生産
・バイオフィルムの定量化技術
想定される用途
・新規な医薬候補物質の創成
・医薬品原料等の精密化学品の効率的生産
・抗バイオフィルム材料の評価
関連情報
・サンプルあり
- 情報
4)人工知能(AI)を知る、AIを使う
金沢工業大学 工学部 情報工学科 教授 松井 くにお
新技術の概要
第3次AIブームの到来で、ビジネスに対するAIの期待が高まっている。ところが、いざ「自分たちの業務にもAIを適用」と思っても、何から手をつけて良いか戸惑ってしまうのが現状である。そこで、Ai活用を目的としたオープンイノベーションを産み出す新たな産学連携のあり方の提案する。
従来技術・競合技術との比較
人工知能技術の現状は、深層学習や自然言語処理などの「ツール」としてフリーで利用可能なものがWeb上にある。しかしその利用に関しては、アジャイル的な側面が強く、大学を実証フィールドとする新たな産学連携のスキームが必要となる。
新技術の特徴
・機械学習(深層学習)の仕組みを知り、適用妥当なデータの条件を知る
・対話システムの仕組みを知り、人工知能技術の適用可能領域を知る
・言葉の関連度を計測することで、様々な文書処理に適用できる
想定される用途
・保有するデータの有効利用
・人件費を削減するための対話処理システム
・テキストマイニングやテキスト分類などの文書データの活用
- 情報
5)Semantic Differential法を用いたデザインの評価・検証とそれに基づく感性デザイン
金沢工業大学 情報フロンティア学部 メディア情報学科 教授 山田 真司
新技術の概要
Semantic Differential法は、様々な形容詞対を用いて、対象物の印象を2~3次元空間上で図示し、「見える化」を行う方法である。従来、商品やコンテンツ等のデザインは、デザイナー達の「経験と勘」で行われてきたが、この「見える化」を使って検証しながら改善を行うことで、目標とするデザインを達成することができる。
従来技術・競合技術との比較
従来の「経験と勘」に頼ったデザインの方法では、目標とするデザインが達成できたのかどうかの検証や、そのデザインの有効性の予想は難しかった。本技術を用いれば、コンシューマやクライアントの訴求するデザインが達成できたかどうかを明示でき、有効性の予想にも用いることができる。
新技術の特徴
・デザインの感性という見えにくいものを単純に図示して見せることができる
・感性という表現しにくいものに関するコミュニケーションが図を用いて簡単に行える
・デザインの有効性について単純な図を用いて説明できる
想定される用途
・製品、メディア・コンテンツなどのデザインの評価・検証
・製品の宣伝や展示などにおけるデザインの有効性の見える化
・製品やメディア・コンテンツ等の制作現場におけるコミュニケーション・ツールとして活用
関連情報
・サンプルあり
- デバイス・装置
6)エッジスピーカ 空間をソフトに分節する環境調和型のサイン音
金沢工業大学 建築学部 建築学科 教授 土田 義郎
新技術の概要
視覚障がい者にとっては公共空間のサイン音は大切な情報源である。一方で、晴眼者にとってはうるさく感じられたりすることも多い。提案する技術は、音の回折効果を用いることで空間をさりげなく分節化するという環境調和型サイン音である。晴眼者と視覚障害者の共存を図るユニバーサル社会のための基礎技術といえる。
従来技術・競合技術との比較
通常のスピーカは距離や方向とともに徐々に音量・音質が変化するため、サイン音によって空間を明確に分節化することができない。一方、超指向性スピーカはピンポイントな領域となり公共空間の中の幅のある領域を指し示すのは不適切である。本技術は5-6m四方の領域に明確な境界を示すことができるのが特徴である。
新技術の特徴
・低コスト
・空間領域の提示
・不快にならないサイン音
想定される用途
・地下街の分岐点
・公共施設・商業施設の室内分岐点
・エスカレータやエレベータの乗り口
関連情報
・デモあり
お問い合わせ
連携・ライセンスについて
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TEL:03-5777-1964 FAX:03-5777-1965Mail:iuctkymlist.kanazawa-it.ac.jp
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