説明会の
お申込み

バイオ 新技術説明会(1)

日時:2018年08月09日(木) 10:30~12:25

会場:JST東京本部別館1Fホール(東京・市ケ谷)

参加費:無料

主催:科学技術振興機構、信州産学官連携機構

後援:特許庁、関東経済産業局、信州大学、松本歯科大学、株式会社信州TLO

発表内容詳細

  • 創薬

1)生体安全性の高い水溶液から作るシルクナノファイバー

信州大学 繊維学部 応用生物科学科 教授 玉田 靖

新技術の概要

生体親和性の高いシルクタンパク質の生体安全性の高い水溶液のみを紡糸液としたエレクトロスピニング法により、ナノファイバー不織布を製造する方法を提供する。

従来技術・競合技術との比較

従来、シルクナノファイバー不織布を製造するためには、シルクタンパク質をギ酸やフッ素系溶媒に溶解した紡糸液を用いる必要があったため、製造プロセスにおける環境安全性や得られた不織布の生体安全性に課題があった。新技術によりそれらの課題が解決できる。

新技術の特徴

・安全なシルク水溶液からナノファイバー不織布が作製できる
・低濃度のシルク水溶液で紡糸できる
・水溶液濃度によりナノファイバー繊維径をコントロールできる

想定される用途

・香粧・エステ用素材
・再生医療用組織再生足場素材
・創傷被覆材等の医療部材

関連情報

・サンプルあり

  • 創薬

2)簡便かつ効率的な幹細胞スフェロイド形成技術

松本歯科大学 大学院歯学独立研究科 硬組織発生・再生工学 教授 各務 秀明

新技術の概要

われわれは、プレートの親水性を制御することで、増殖因子や特殊な添加物なしで自発的に幹細胞からなる浮遊細胞塊(スフェロイド)を形成できる培養方法を開発した。得られたスフェロイドは幹細胞マーカーを高発現しており、骨や神経などへの優れた分化能を示し、再生医療に有用な細胞源であることを確認した。

従来技術・競合技術との比較

従来のスフェロイド形成法では、無血清培地にbFGF、EGF、B27等の添加因子を加える必要があった。また、独自の形状を持つ専用のプレートや動的培養法などが用いられており、費用や手間の点で簡便ではなかった。今回開発された技術は効率的、安価であり、得られた細胞は高い可塑性を有する。

新技術の特徴

・高機能な体性幹細胞の新たな選択培養法を開発した。
・特殊な器具や増殖因子等が不要で安価である。
・さまざまな組織からの幹細胞の抽出に応用可能である可能性がある。

想定される用途

・再生医療(骨、軟骨、皮膚など)
・美容
・癌研究

  • アグリ・バイオ

3)世界初!プロアントシアニジンオリゴマーの有機合成

信州大学 大学院総合理工学研究科 農学専攻 食品生命科学分野 教授 真壁 秀文

新技術の概要

プロアントシアニジンは縮合型タンニンの一種で、 様々な生理活性を有することが知られているが、天然には多数の構造類似体が存在する。特に、エピガロカテキン等を構成単位としたオリゴマーの報告例は皆無である。本技術ではエピガロカテキンオリゴマーの世界で初めての化学合成を達成した。今後の応用が期待される。

従来技術・競合技術との比較

エピカテキンやカテキンの重合体の合成例はあるが、より生物活性の強いエピガロカテキンの合成例は無く、生物活性や新機能の開拓は遅れている。本技術により純粋なエピガロカテキンのオリゴマーが入手可能になることから、新しい機能の開拓や生物活性の探索及び合成品を標準サンプルとした機能性分子の分析が可能になる。

新技術の特徴

・入手困難であった機能性ポリフェノールであるエピガロカテキンオリゴマーの供給が可能となった。
・エピガロカテキンオリゴマーの新しい機能や生物活性が探索可能となった。
・エピガロカテキンオリゴマーを分析における標準品としての供給が可能となった。

想定される用途

・エピガロカテキンオリゴマーの新しい生物活性や機能の開拓
・エピガロカテキンオリゴマーの生活習慣病予防効果への実証と機能性食品への応用
・エピガロカテキンオリゴマーを分析における標準品として試薬業界への供給

  • アグリ・バイオ

4)クロロフィル光触媒による石油系油の分解

信州大学 学術研究院農学系 生命医工学専攻 助教 伊原 正喜

新技術の概要

本発明は、植物や藻類から粗抽出したクロロフィルを用いて、環境中に流出した石油系油などの難分解性物質を数時間で分解・浄化する事を可能にする。クロロフィルの光触媒能によって、難分解性物質の多くは低分子化され揮発し、残りは水溶性物質に変換され微生物の作用によって速やかに二酸化炭素にまで分解される。

従来技術・競合技術との比較

現在、ガソリンや灯油、重油、潤滑剤等の石油系油流出に対して、乳化剤を用いられることが多い。しかし、分散されるだけで、化学的に分解されておらず、長く環境中に留まることになる。一方で、本発明では、化学的な分解・浄化が可能である。

新技術の特徴

・天然物であるクロロフィルを用いた低環境負荷技術
・油処理の根本解決法を提供
・農業残渣や湖などで問題となっている藻など、様々な生物資源から粗抽出したクロロフィルが利用可能

想定される用途

・ガソリンや灯油、重油、潤滑剤等の石油系油による道路や線路、建設現場、水系環境の汚染浄化
・農業や畜産現場などでの雑菌、消臭

お問い合わせ

連携・ライセンスについて

株式会社信州TLO

TEL:0268-25-5181 FAX:0268-25-5188
Mail:infoアットマークshinshu-tlo.co.jp
URL:http://www.shinshu-tlo.co.jp/
新技術説明会について

〒102-0076 東京都千代田区五番町7 K’s五番町

TEL:03-5214-7519

Mail:scettアットマークjst.go.jp

Go Top