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日本原子力研究開発機構 新技術説明会

日時:2019年11月26日(火) 09:55~11:55

会場:JST東京本部別館1Fホール(東京・市ケ谷)

参加費:無料

主催:科学技術振興機構、日本原子力研究開発機構

後援:特許庁、関東経済産業局

発表内容詳細

  • 環境

1)モリブデン又はジルコニウムを効率よく分離回収できる抽出剤

発表資料 プレゼン動画

日本原子力研究開発機構 原子力基礎工学研究センター 分離変換技術開発ディビジョン 研究主席 松村 達郎

https://nsec.jaea.go.jp/ndre/ndre3/part/profile-j.htm

新技術の概要

JAEAが新規に開発した抽出剤は、様々な元素からモリブデンとジルコニウムを選択的に分離、回収できます。さらに、水溶性の市販試薬を用いることで、これらの元素を効率的に相互分離することが可能です。

従来技術・競合技術との比較

従来技術では、抽出剤の構成元素にリンが含まれており、使用済みの有機溶媒の処理処分が困難でした。一方、本法で開発した抽出剤は、炭素、水素、酸素及び窒素のみから構成され、使用済みの有機溶媒を完全焼却でき、環境や処理設備にたいへんやさしい分離技術です。

新技術の特徴

・抽出剤は、化学的に安定で安価。
・使用済みとなった抽出剤は、完全に焼却処理が可能。
・抽出・分離が容易で迅速。

想定される用途

・回収・リサイクル
・分離・精製

  • デバイス・装置

2)外界情報を常時監視し、レーザー光照射条件を適応制御

発表資料 プレゼン動画

日本原子力研究開発機構 敦賀総合研究開発センター レーザー・革新技術共同研究所 レーザー応用研究グループ グループリーダー 村松 壽晴

https://www.jaea.go.jp/04/turuga/center/laser/index.html

新技術の概要

対象物の形状・材質に依らず、常に適切なレーザー溶断・破砕が行えるよう外界情報を常時モニターし、この結果に基づいて適応制御するシステムであり、また対象物に生じる溶融・凝固などの複雑物理現象をエンジニアリングワークステーション上で評価可能な計算科学シミュレーションコードSPLICEを世界に先駆けて実現した技術である。

従来技術・競合技術との比較

溶断・破砕対象物の形状・材質情報やこれに対するレーザー照射条件を予め用意しておく必要がなく、またロボットなどによる遠隔自動操作が可能であることから、レーザー加工などに対する専門的知識や熟練工が持つ勘や経験を利用しないシステムとして、レーザー加工技術の産業利用を更に促進させ得る技術である。

新技術の特徴

・システム自ら、レーザー加工状況を判断し、これに応じた制御動作を決定・実行
・レーザー光により溶接・切断などを行う場合の照射条件を、実験に依らずに評価・決定
・SPLICEコードを用いたフロントローディングによる新製品開発サイクルの短縮

想定される用途

・福島第一原子力発電所燃料デブリなどの溶断・破砕
・鉄筋コンクリート構造物などの溶断・破砕
・自動車産業、電子機器産業などでのレーザー光照射条件の施工前導出

関連情報

・デモあり (実験動画、数値解析結果動画)

  • 環境

3)様々な金属を選択的に分離可能な抽出剤

発表資料 プレゼン動画

日本原子力研究開発機構 物質科学研究センター アクチノイド化学研究グループ 研究副主幹 下条 晃司郎

https://msrc.jaea.go.jp/center_grp.html?grp=actinoid

新技術の概要

様々な金属イオンを選択的に分離できる新規抽出剤を開発しました。具体的には、溶媒抽出法により希土類金属間の相互分離(ネオジムとプラセオジムの分離、スカンジウムの分離など)、希土類金属と鉄の分離、ニッケル、コバルト、インジウム、ガリウム、白金族金属、有害金属(水銀や鉛)などの分離回収が可能です。

従来技術・競合技術との比較

これまで数多くの抽出剤が開発されていますが、実用性に欠けるものがほとんどです。私たちは1)容易に製造が可能、2)あらゆる有機溶媒へ高い溶解性、3)水相への溶出が小さい、4)酸に対して高い耐久性、5)pHによって抽出と逆抽出を容易に制御可能、6)抽出剤の繰り返し利用が可能である高性能な抽出剤を開発しました。

新技術の特徴

・従来技術では分離が困難な金属を、高効率に抽出分離することが可能です。
・本抽出剤は簡便に合成が可能で、あらゆる有機溶媒へよく溶けます。
・水への溶出が小さく、化学的に安定で、繰り返し利用できます。

想定される用途

・金属の湿式製錬
・都市鉱山からの有用金属の回収・リサイクル
・有害金属の除去

関連情報

・サンプルあり

  • 計測

4)耐放射線性と綺麗な画質を両立させたデジタルカメラシステム

発表資料 プレゼン動画

日本原子力研究開発機構 高速炉・新型炉研究開発部門 大洗研究所 環境技術開発センター 材料試験炉部 廃止措置準備室 研究副主幹 武内 伴照

新技術の概要

独自に開発した目(光検出素子)は高い耐放射線性と高感度・高解像を両立することができ、脳(信号処理機能)は画質劣化の影響を自動検出して補正することで、人が立ち入ることができないほどの強い放射線環境下においても高感度・高解像度かつ高画質な映像取得を実現します。

従来技術・競合技術との比較

従来技術では、高い耐放射線性を実現するためには大きな目(光検出素子)が必要であったが、本発明の「目」は現在普及しているデジタルカメラと同様な方式であるため、カメラの小型・軽量化も両立させることができる。

新技術の特徴

・高い耐放射線性
・高感度かつ高解像度な画像取得
・小型・軽量型カメラ

想定される用途

・原子力施設等の高放射線環境の監視カメラ
・宇宙航空分野における搭載カメラ
・放射線環境における作業ロボットの「目」

お問い合わせ

連携・ライセンスについて

日本原子力研究開発機構 研究連携成果展開部
TEL:029-284-3420 FAX:029-284-3679
Mail:seika.riyouアットマークjaea.go.jp
URL:https://www.jaea.go.jp

新技術説明会について

〒102-0076 東京都千代田区五番町7 K’s五番町

TEL:03-5214-7519

Mail:scettアットマークjst.go.jp

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