【オンライン開催】静岡大学 新技術説明会
日時:2020年11月05日(木) 09:55~11:25
会場:Zoomビデオウェビナーによるオンライン開催
参加費:無料
主催:科学技術振興機構、静岡大学
発表内容一覧
発表内容詳細
- デバイス・装置
1)ショートパルス方式直接間接ハイブリッドTOFイメージセンサ
発表資料静岡大学 電子工学研究所 教授 川人 祥二
新技術の概要
パルス光源、光電変換・複数の電荷読出・電荷排出各領域と制御電極を有する画素回路、制御電極に制御パルスを印加する電荷転送制御手段、複数の電荷読出領域からの検出信号に基づく距離計算手段を備え、電荷転送制御手段は、1フレーム内の複数のサブフレーム毎に、パルス光発生に対する制御パルスの遅れ時間を異なる時間にシフトさせる。
従来技術・競合技術との比較
光パルス幅が同じとすると、タップ数とサブフレーム数に応じて測定距離範囲が広くなるため、分解能を保ったまま測定距離範囲を広げることができ、サブフレーム期間のパルス光繰返し回数の重付け、間引き、等により、分解能と測定距離範囲を最適化して光源パワーの効率化ができる(高い背景光下で最も省パワーで遠距離測定が可能)。
新技術の特徴
・ショートパルス方式TOF法
・マルチタップピクセル
・複数の電荷読出領域と複数のサブフレームの組合せ(直接間接ハイブリッドTOF法)
想定される用途
・屋外を含む短中長距離汎用TOF距離イメージセンサ
・輸送用機器・AR・VR・産業用ロボット・ドローン・セキュリティ等向けTOF距離イメージセンサ
関連情報
・展示品あり
・外国出願特許あり
- デバイス・装置
2)高精度な距離・形状測定を実現するTOF距離イメージセンサ
発表資料静岡大学 電子工学研究所 助教 安富 啓太
新技術の概要
受光部の応答時間よりも短いパルス幅のパルス光を照射し、受光部の応答を利用することで従来よりも高い距離分解能を実現する。短パルス化によって顕在化するイメージセンサ内のクロックスキューの問題を画素・列毎の遅延制御回路によって補正し、さらに参照面を利用した光源ジッタ低減手法を提供する。
従来技術・競合技術との比較
従来のTOF距離イメージセンサでは数mm程度である距離分解能(精度)を、本技術により0.1mm以下の高い距離精度を可能にする距離計測装置を提供できる。(実績として、0.07mm以下の分解能を達成)
新技術の特徴
・受光部の応答時間よりも十分短いパルス幅のパルス光を利用して高距離分解能化
・列あるいは画素毎に遅延を制御してクロックスキューを低減することで、多点同時計測
・対象物とは別の参照面を用意し、差分をとることで光源ジッタを除去
想定される用途
・0.1ミリメートル以下の分解能を必要とするTOF距離センサ
・3Dスキャナ
・非接触3次元測定器
関連情報
・外国出願特許あり
- デバイス・装置
3)イメージセンサ用カラム並列3段パイプラインA/D変換器
発表資料静岡大学 電子工学研究所 特任教授 袴田 正志
新技術の概要
2段以上の巡回型AD変換回路と非巡回型AD変換回路を備え、一方の巡回型AD変換回路の格納動作期間と演算動作期間との間の切替りのタイミングを、もう一方の巡回型AD変換回路、或いは、非巡回型AD変換回路の格納動作期間の終期と演算動作期間の終期から外す。
従来技術・競合技術との比較
消費電力を抑えつつA/D変換器の高速化を実現することができる基本技術であり、ISSCC 2016でNHKと共同で発表(2016.2.1)したフルスペック8Kイメージセンサ技術の中の一つで、240fpsと高速であるにもかかわらず低消費電力であるという特性は本出願の技術により達成できた。
新技術の特徴
・3段パイプラインA/D変換機
・2段巡回型A/D変換機と非巡回型A/D変換機の組合せ
・格納動作期間と演算動作期間の終期を他の段を含めて互いにずらす
想定される用途
・フルスペックフレームレートの8Kイメージセンサ
・120fps以上のフレームレートが必要なイメージセンサ
お問い合わせ
連携・ライセンスについて
静岡大学 イノベーション社会連携推進機構
TEL:053-478-1702 FAX:053-478-1711
Mail:sangakucdadb.shizuoka.ac.jp
URL:http://www.oisc.shizuoka.ac.jp/
新技術説明会について
〒102-0076 東京都千代田区五番町7 K’s五番町
TEL:03-5214-7519
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