【Webサイトでの技術紹介】環境・エネルギー 新技術説明会
日時:2020年06月04日(木) 00:00~00:00
会場:本Webサイトでの技術の紹介
参加費:無料
主催:科学技術振興機構、豊橋技術科学大学、長岡技術科学大学
発表内容一覧
発表内容詳細
- 環境
1)手首装着型センサからわかるドライバの状態や危険行動
発表資料豊橋技術科学大学 大学院工学研究科 機械工学専攻 助教 秋月 拓磨
新技術の概要
本技術では、ドライバの身体挙動を手首に装着した加速度センサで検知し、運転操作の乱れなど注意力低下の兆候となる行動を機械学習の手法により検知します。小型かつ安価な装備で、ドライバ行動の検知と常時モニタリングが可能となります。
従来技術・競合技術との比較
従来の車載センサやカメラを用いた方法と比較し、小型かつ安価な装備でドライバ行動の常時モニタリングが可能です。また、ドライバの手先加速度を装着型センサを用いて直接計測することで、光源の変化や遮蔽などの外乱要素の影響を受けず、ロバストな行動の検知が可能です。
新技術の特徴
・ドライバの手先加速度の変化から、運転操作の乱れを指標化
・注意力低下の兆候となる運転行動を早期に検知
・小型かつ低コストな装備で実現可能
想定される用途
・トラック・バス等におけるドライバ行動のモニタリング
・運転中の危険行動の記録と、運転後の振り返りによる安全運転意識の向上
・長時間の単調作業における作業負担や疲労の計測、及びヒューマンエラーの予兆検知
- 環境
2)酢酸資化メタン生成菌の簡易計測法とプロセス管理への応用
発表資料豊橋技術科学大学 大学院工学研究科 応用化学・生命工学専攻 准教授 山田 剛史
新技術の概要
本技術は、メタン発酵プロセス内の酢酸資化メタン生成菌の数を「リトマス試験紙」のような簡便さと迅速さで測定できる。酢酸資化メタン生成菌を直接測定しているため、従来の物理化学的な指標に基づく運転管理の精度を高めることに繋がる。
従来技術・競合技術との比較
従来、酢酸資化メタン生成菌の検出や計測には、リアルタイム定量PCR法や蛍光in situハイブリダイゼーション法が用いられるが、測定操作も煩雑であり長い測定時間を必要とする。機能性核酸分子を用いた方法では、短時間で簡便な操作によって、酢酸資化メタン生成菌の検出や計測をオンサイトで達成できる。
新技術の特徴
・複数種の酢酸資化メタン生成菌が識別できる。
・試薬を混ぜて反応させるだけの簡便な方法である。
・廃水処理現場内施設 (オンサイト) での計測機器で測定が可能である。
想定される用途
・メタン発酵槽内の酢酸資化メタン生成菌の計測
・計測データを用いたメタン発酵プロセス管理の精度向上
- エネルギー
3)磁性材料のスピンを使ったハイパワーなレーザーデバイス
発表資料豊橋技術科学大学 大学院工学研究科 電気・電子情報工学専攻 助教 後藤 太一
新技術の概要
特殊な磁性材料のスピンの特性を使うことで、従来cmオーダーだったハイパワー・パルスレーザー素子をミクロンスケールまで小型化できる技術。
従来技術・競合技術との比較
デバイスサイズが従来の1000分の1程度に小型になる。磁性材料を用いて高速なスイッチイングを行い、時間幅が短いパルスが得られる。プロセスも全く変わるので、安く作れて、1つ1000万円台だったレーザー装置が究極的には10万円台になる。
新技術の特徴
・小型
・ハイパワー
・安価
想定される用途
・燃焼装置(発電機等)
・光加工装置(3次元プリンタ等)
・高臨場感ディスプレイ
- 環境
4)効率3倍! 微生物の選択的保持が可能な嫌気性処理用担体
発表資料長岡技術科学大学 技学研究院 環境社会基盤工学専攻 准教授 幡本 将史
新技術の概要
有機性廃水・廃棄物の嫌気性処理を担う微生物のうち、特にメタン生成古細菌と脂肪酸分解細菌を選択的に多く担持させた担体の製造に成功した。この担体を嫌気性処理槽に添加することで、嫌気性処理で問題となる脂肪酸の蓄積に対処でき処理の安定性の向上が見込まれる。また、この担体は反応槽から容易に回収でき再利用可能である。
従来技術・競合技術との比較
嫌気性処理の効率向上を狙って様々なものを反応槽に投入したり、反応槽内の菌体濃度を上げたりする工夫は従来から数多く提案されているが、投入物の回収・再利用に問題があったり、処理に有用な菌体濃度を選択的に上げにくかったりする問題を含んでいた。この担体を使うことでこれらの問題を解消できる。
新技術の特徴
・菌体の選択的濃度向上
・再利用可能な担持体
・既存反応槽で効率向上
想定される用途
・微生物担体の製造
・廃液処理施設での利用
・特定微生物の植種
関連情報
・サンプルあり
- エネルギー
5)耐熱性付与した熱伝導率20W/(m・K) コンポジット絶縁板
発表資料豊橋技術科学大学 大学院工学研究科 電気・電子情報工学専攻 准教授 村上 義信
新技術の概要
高分子絶縁材料にフィラーとして混合する異方性熱伝導六方晶BN粒子を配向制御することにより耐熱性250℃程度、熱伝導率20W/m・K以上、絶縁破壊強度100kV/mm以上の特性を有するコンポジット絶縁材料を開発した。
従来技術・競合技術との比較
従来のコンポジット絶縁材料では、絶縁破壊強度が100kV/mmを超えるものは熱伝導率が1W/m・K程度で熱伝導率が10W/m・Kでは絶縁破壊強度が60kV/mmと低い。これに対し、本新技術を適用することで耐熱性、高熱伝導性と高絶縁性をなしうる絶縁基板が実現できた。
新技術の特徴
・耐熱性があり熱伝導性と絶縁破壊強度を制御できる
・熱可塑性高分子材料のコンポジット絶縁材料を作製できる
・簡便な方法にて作製できる
想定される用途
・パワー半導体モジュール用放熱性絶縁基板
・高周波通信用半導体用放熱性絶縁基板
関連情報
・サンプルあり
お問い合わせ
連携・ライセンスについて
豊橋技術科学大学 研究推進アドミニストレーションセンター
TEL:0532-44-6975 FAX:0532-44-6980
Mail:tut-sangakurac.tut.ac.jp
URL:https://rac.tut.ac.jp/
長岡技術科学大学 研究・地域連携課
TEL:0258-47-9279 FAX:0258-47-9040
Mail:patentjcom.nagaokaut.ac.jp
URL:https://www.nagaokaut.ac.jp/
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