東京電機大学 新技術説明会【オンライン開催】
日時:2021年10月28日(木) 13:00~14:55
会場:オンライン開催
参加費:無料
主催:科学技術振興機構、東京電機大学
発表内容一覧
発表内容詳細
- 13:00~13:25
- 分析
東京電機大学 理工学部 理工学科・理学系 准教授 足立 直也
新技術の概要
有機発光体は室温下固体状態であるため、分子認識対象が溶液中に限られている。今回分子認識部位を導入した常温下液体状の有機発光体を創出した。これは、固体・液体・気体を問わず検出することができ、塗布するだけでガスを蛍光色の変化から検知できるため目視で繰返し利用可能なガスセンサとなる。
従来技術・競合技術との比較
通常、共役系有機発光体は固体で存在するため、溶媒中に溶解し塗布するという工程が必要であったが、今回発表する有機発光体は、室温で液体材料である為、そのまま基板や屈曲面など場所を選ばずに塗布が可能となる。またガスセンサとしても色の変化で有害ガスを判別できるため、環境モニタリングセンサとしても適している。
新技術の特徴
・室温下で液体材料であり電気を通すため、電気特性の変化からも分子認識が可能である。
・有機発光体自身がセンサであるため、軽く、持ち運びが簡単であり、場所を取らず設置・収納が可能
・様々なガス種に対して、化学構造を一部だけ変えることで検出可能なセンサとなる。
想定される用途
・粘性の高い液体である為、どこにでも設置できる塩基性ガスセンサ
・塗るだけで設置可能なため、従来のガスセンサの設置が難しい環境のモニタリング
・色調から有毒ガスの存在を直感的に判断できるため、工場の安全管理やオフィス内の環境モニタリング
関連情報
・サンプルあり
- 13:30~13:55
- 医療・福祉
2)分解性を制御したヒアルロン酸誘導体を用いた注入型癒着防止剤の開発
発表資料東京電機大学 大学院 理工学研究科 理工学研究科 生命理工学専攻 教授 村松 和明
新技術の概要
高分子量ヒアルロン酸(HA)は、抗炎症活性や免疫調節機能も期待される生体多糖である。様々な医学用途が想定されるが、内在性酵素による分解により、用途や活用法が限定されてきた。本研究では、ポリグルタミン酸をグラフト化することにより、分解抵抗性と生理活性を併せ持ったHA誘導体を開発した。
従来技術・競合技術との比較
本開発品は、関節機能改善剤や癒着防止材など、多用途に応用が可能である。
関節機能改善薬として活用する場合、既存のHA製剤と比較して効果持続性が高いので、投与回数を減らすことができる。
癒着防止材として活用する場合、内視鏡手術に対応したReady-to-useが可能な一液性の注入型製品となり、術者の負担軽減に繋がる。
新技術の特徴
・酵素分解性制御
・注入型バイオマテリアル(Ready-to-use)
想定される用途
・癒着防止材
・抗炎症・抗アレルギー剤
・関節機能改善剤
関連情報
・サンプルあり
- 14:00~14:25
- 計測
東京電機大学 工学部 応用化学科 教授 鈴木 隆之
新技術の概要
最近の比色分析は、インジケータの色変化をデジタルカメラやスキャナなどの測定とPC上における解析へと変わってきている。本技術は、CIE色空間を用いてベクトル解析により色情報を定量的に見積もる方法を発明した。検量線を用いない本技術は、精度を維持しながら測定準備の短縮が期待できる。
従来技術・競合技術との比較
PC上の解析による比色分析では、本測定の前に測定対象となる物質の濃度とインジケータの色を相関する検量線が必要である。本発明は、検量線の替わりに測定対象物質を全く吸着していない状態と完全に吸着した状態の2つのインジケータ色を測定するだけですむため、精度を維持したまま、測定までの時間を節約できる。
新技術の特徴
・デジタルカメラ・スキャナ・測色器による測定に対応
・色度空間内での解析
・検量線を用いない分析法
想定される用途
・食品のpH計測
・多点におけるpH測定
- 14:30~14:55
- アグリ・バイオ
東京電機大学 未来科学部 ロボット・メカトロニクス学科 教授 釜道 紀浩
新技術の概要
農業従事者の高齢化や労働力不足が深刻化しており、農作業の省力化・効率化が求められている。本技術は、現場ニーズの高い除草作業の自動化のため、葉物野菜の条間、株間の除草を行うロボットシステムを実現するものである。GPSやインフラに頼らず、画像認識により走行ルートを自律的に判断する小型除草ロボットを構築する。
従来技術・競合技術との比較
画像認識・AI技術搭載の除草ロボットは比較的大型であるのに対して、条間が狭い圃場で使用可能な小型ロボットであること。
作物の株位置を認識することで、条間だけでなく、株間の除草も可能であること。
新技術の特徴
・カメラやセンサの情報をもとに、作物の株位置・列を正確に認識
・作物の植え込み状況に応じて、条間が狭い圃場を自律走行
・株間、条間がばらついても、条間・株間の除草を実現
想定される用途
・ハウス栽培・露地栽培における除草作業
お問い合わせ
連携・ライセンスについて
東京電機大学 研究推進社会連携センター 産官学連携担当
TEL:03-5284-5225
Mail:crc jim.dendai.ac.jp
URL:https://www.dendai.ac.jp/crc/tlo/
新技術説明会について
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Mail:scettjst.go.jp