JST研究成果最適展開支援プログラム(A-STEP)② 新技術説明会【オンライン開催】
日時:2022年02月25日(金) 12:55~15:25
会場:オンライン開催
参加費:無料
主催:科学技術振興機構
発表内容一覧
発表内容詳細
- 12:55~13:00
開会挨拶
科学技術振興機構 産学連携展開部 部長 笹月 俊郎
- 13:00~13:25
- 材料
1)ナノ粒子を用いたフレキシブル透明導電膜の作成
発表資料京都大学 化学研究所 物質創製化学研究系 准教授 坂本 雅典
新技術の概要
高い透明性と導電性と兼ね備えた塗布型フレキシブル透明導電性膜。インクの状態で保存でき、塗布やスプレーによりあらゆる場所に透明導電性膜を製膜可能である。ガラス、高分子フィルム、プラスチックなどの材料に塗工するだけでデザイン性を損なわずに導電性を付与できるため、様々な用途に応用ができる。
従来技術・競合技術との比較
安価で生産性の高い塗布プロセスで作成可能で、かつ、既存の透明蒸着膜と比肩しうる導電性、透明性を有する材料である。本材料は既存の塗布型透明導電材料の中で最高クラスの導電性、透明性を示し、材料のコスト、加工性、安定性の観点で既製品に対して優位性がある。
新技術の特徴
・常温で塗工可能
・透明性
・導電性
想定される用途
・タッチパネル
・デイスプレイ(フレキシブル、曲面)
・ウェアブルデバイス
- 13:30~13:55
- 材料
熊本大学 大学院先端科学研究部 基礎科学部門・化学分野 教授 速水 真也
新技術の概要
本提案では、安価で生体適合性に優れ、細胞毒性がなく、優れた加工性や酸化作用(分解能力)を有する酸化グラフェン(GO)ナノシートに着目し、抗ウイルス材料開発とその製品化を達成し、抗ウイルス社会基盤確立の道筋を立てる。
従来技術・競合技術との比較
市販の活性炭マスクや抗体を含むマスクは、単なる物理吸着にとどまっている点や高価格であるといった課題を有している。本提案では、安価で高活性を有する抗ウイルス製品開発、すなわちウイルス分解活性を有するマスクの製品化を目指す。
新技術の特徴
・酸化グラフェンの抗ウイルス活性
・酸化グラフェンの製品開発(マスクやフィルター、塗布剤)
・酸化グラフェンの繊維開発
想定される用途
・マスクやフィルター、塗布剤
・環境浄化
・陽イオン補足
- 14:00~14:25
- 材料
熊本県産業技術センター 材料・地域資源室 研究主幹兼室長 永岡 昭二
新技術の概要
申請者らは冷暖房・空調にかかる消費エネルギーを抑制できる節電支援材料に注目し、夏季は遮熱効果、冬季は保温効果を電力フリーで発現する熱線遮蔽&サーモクロミック(温度応答)・調光機能材料を開発し、住宅用ガラス、車載フィルムへの応用を検討した。
従来技術・競合技術との比較
インジウム、アンチモン、セシウムフリーでしかも、電源が不必要なスマートガラス、スマートフィルムが実現できる。with/postコロナ社会が抱える社会的・経済的に在宅勤務が増えている実態に対応でき、室内換気による空調設備に対し、エネルギー負荷を低減できる遮光材料となる。
新技術の特徴
・遮光材料
・自律応答性調光材料
・近赤外吸収特性
想定される用途
・住宅資材
・車載
・農業用ビニルハウス
関連情報
・サンプルあり
・デモあり
・展示品あり
- 14:30~14:55
- 材料
4)メタルフリーな新規含フッ素ポリイミド合成法の開発
発表資料お茶の水女子大学 基幹研究院 自然科学系 教授 矢島 知子
https://www.sci.ocha.ac.jp/chemHP/labos/yajimaHP/Research.html
新技術の概要
丈夫で熱に強いポリイミドにフッ素を導入することで様々な特性を付与できますが、含フッ素ポリイミドの構造バリエーションは限られていました。今回、貴金属を使わない光反応を利用することで新しい含フッ素ポリイミドを得ることができました。この新しい含フッ素ポリイミドは5G時代を支える材料として期待されます。
従来技術・競合技術との比較
本研究では、LED光源を利用した環境適応型の反応を用いて、短ステップ、効率的にペルフルオロアルキレン鎖を有する新規ジアミンモノマーを合成できる。また、このモノマーを用いて得られた新規含フッ素ポリイミドは、低屈折率、低誘電率、溶剤溶解性、透明性といった、5G時代に求められる性質を有する。
新技術の特徴
・新しい含フッ素ポリイミド
・低屈折率、低誘電率、高溶剤溶解性、高柔軟性のポリイミド
・メタルフリーで環境適用型合成法
想定される用途
・フォルダブルデバイス向け材料
・光導波路、光回路部品向け材料
・層間絶縁膜
- 15:00~15:25
- 材料
5)2次元物質を利用した高速・液相ナノコーティング
発表資料名古屋大学 未来材料・システム研究所 材料創製部門 部門長、教授 長田 実
新技術の概要
グラフェンや酸化物ナノシートなどの2次元物質は、高速電子伝導、高誘電性、触媒活性などの優れた機能を発現し、機能性薄膜への応用が進められています。我々は、安価で簡便な室温・水溶液プロセスにより2次元物質をコーティングし、高品位薄膜を製造する技術を開発しました。
従来技術・競合技術との比較
従来の薄膜プロセスでは、真空製膜装置や高価な装置が利用されてきましたが、我々の技術では、安価で簡便な室温・水溶液プロセスにより、ガラス、シリコン、金属、プラスチックなど様々な基材への2次元物質のコーティング、薄膜製造が可能です。
新技術の特徴
・安価で簡便な室温・水溶液プロセスにより、約30秒という短時間でナノシートコーティングが可能。
・ナノシートの有する優れた伝導性、絶縁性、高誘電性、光触媒性等を具備した薄膜。
・グラフェン、h-BNなどの簡便、高速コーティング
想定される用途
・コーティング・薄膜応用(透明導電膜、絶縁膜・誘電体膜、光触媒膜、腐食防止膜など)
・セラミックスコーティング、セラミックス部品製造
関連情報
・デモあり
・展示品あり
お問い合わせ
連携・ライセンスについて
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TEL:03-5214-8994
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