JST戦略的創造研究推進事業② 新技術説明会【オンライン開催】
日時:2021年11月26日(金) 13:30~14:55
会場:オンライン開催
参加費:無料
主催:科学技術振興機構
発表内容一覧
発表内容詳細
- 13:30~13:55
- 材料
北海道大学 触媒科学研究所 准教授 古川 森也
新技術の概要
低級アルカン脱水素において、1日~数日単位で劣化・再生工程を繰り返す従来型の触媒系を刷新する超高耐久触媒プロセスの提供・実装を可能にする。それにより高効率かつ安定的なオレフィン製造を可能にするとともに、再生処理にかかるコストも大幅に削減することができ、経済性と競争力に長けた新規工業プロセスを提供できる。
従来技術・競合技術との比較
炭素析出等により1日から数日単位で劣化する従来触媒と比べ、本触媒は600℃の高温条件でも1~2カ月程度安定に機能する。また従来型触媒ではPtーSn系に代表される二元合金が未だ主流であるのに対し、本技術では4~6元素から構成される多元素合金触媒を用いており材料面でも革新性が高い。
新技術の特徴
・従来触媒を圧倒的に凌駕する長時間耐久性(600℃で1ヶ月以上安定に機能)
・多元素合金ナノ粒子の精密合成技術
想定される用途
・低級アルカン脱水素によるオレフィン製造プロセス用の工業触媒
・水素ステーション等におけるオンサイト水素製造用の脱水素触媒(水素キャリアからの脱水素)
関連情報
・サンプルあり
- 14:00~14:25
- 製造技術
名古屋大学 大学院工学研究科 マイクロ・ナノ機械理工学専攻 助教 木村 康裕
新技術の概要
エレクトロマイグレーション(EM)と呼ばれる電子流による原子輸送現象を利用して、ナノ材料の一種である金属ナノワイヤ製造のための技術および装置である。電子流方向に金属原子が輸送され、マイクロ・ナノ射出口形状に合わせて金属ワイヤを製造する。
従来技術・競合技術との比較
電流駆動のみでナノワイヤを製造できる本技術は、押出加工で困難な局所的高圧付与を実現し、マイクロ・ナノスケールでの射出を可能とする。また結晶成長法に代表されるナノワイヤ製造装置と異なり、本装置は開口を有していることから所望のタイミングでナノワイヤ原材料を供給でき、ナノワイヤ原材料の量・元素に限定がない。
新技術の特徴
・電流のみで高圧力を付与できる
・電流のみで金属ナノワイヤを製造できる
・原材料の供給量に応じて長いナノワイヤを製造できる期待がある
想定される用途
・電子顕微鏡フィラメント
・電子部品用ボンディングワイヤ
・医療用非侵襲型電極
- 14:30~14:55
- 製造技術
3)セラミックス中に形成された亀裂および損傷の通電修復技術
発表資料物質・材料研究機構 機能性材料研究拠点 蛍光体グループ 主席研究員 森田 孝治
https://www.nims.go.jp/research/group/luminescent-materials/
新技術の概要
セラミックス材料の中の微小な亀裂損傷は、破壊強度に影響を及ぼすため、工業的に使用する際に大きな問題となる。本発明は、セラミックスをある温度範囲で加熱し、臨界電圧値を超える電界を印加してフラッシュ現象を生じさせれば、第二相や異種元素等の修復材を使用することなく短時間で亀裂損傷を修復させる方法である。
従来技術・競合技術との比較
セラミックス材料の微小な亀裂損傷の修復技術が知られているが、いずれの技術も修復材として第二相を母材に分散させておく必要がある。このような第二相の分散は、母材の本来の物性等に影響を与える可能性があるため、第二相を用いることなく、セラミックスを修復する技術の開発が期待されている。
新技術の特徴
・き裂および損傷の修復
・通電処理
・セラミックス
想定される用途
・セラミックス部材のき裂修復
関連情報
・サンプルあり
お問い合わせ
連携・ライセンスについて
科学技術振興機構 戦略研究推進部(CREST)
TEL:03-3512-3531
Mail:crest jst.go.jp
URL:http://www.jst.go.jp/kisoken/crest/
科学技術振興機構 戦略研究推進部(さきがけ)
TEL:03-3512-3525
Mail:presto st.go.jp
URL:http://www.jst.go.jp/kisoken/presto/
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