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自然科学研究機構 新技術説明会【オンライン開催】

日時:2022年01月13日(木) 10:00~11:55

会場:オンライン開催

参加費:無料

主催:科学技術振興機構、自然科学研究機構

発表内容詳細

  • 10:00~10:25
  • 製造技術

1)銅及び銅合金の先進的ろう付接合法

発表資料 プレゼン動画

自然科学研究機構 核融合科学研究所 ヘリカル研究部核融合システム研究系 准教授 時谷 政行

https://soken.nifs.ac.jp/archives/faculty/m_tokitani

新技術の概要

銅及び銅合金と、銅よりも融点の高い金属材料を高い接合面積率で強靭に接合するための技術です。接合方法の基本原理はろう付接合法と同じですが、接合接手強度は母材と比較し得るほど高く、流体漏れの無い精密な封止構造を簡単に作ることができます。特に酸化物分散強化銅(ODS-Cu)と他の金属材料との接合に有効です。

従来技術・競合技術との比較

基本原理は単純なろう付接合であるにもかかわらず、流体漏れの無い封止構造を、銅合金同士あるいは銅合金と銅よりも融点の高い金属材料との組み合わせで実現可能である点は、従来技術には無い利点です。

新技術の特徴

・単純なろう付接合法により、銅合金と被接合金属を強靭に接合可能
・接合部は流体漏れの無い「完全リークタイト」な接合部
・接合部は高い熱安定性を有しているため、繰り返し接合熱処理が可能

想定される用途

・耐摩耗性を要する冷却鋳型
・高エネルギー加速器ビームターゲット部の冷却構造
・精密機器用の高効率小型冷却ヒートシンク

関連情報

・展示品あり

  • 10:30~10:55
  • デバイス・装置

2)補償光学系と光学装置 : 観測対象、揺らぎ、撮像系が相互に近接する場合の安定性の向上

発表資料 プレゼン動画

自然科学研究機構 国立天文台 先端技術センター 特任助教 服部 雅之

新技術の概要

補償光学系は、すばる望遠鏡などで天体観測j時の比較的遠方の大気の揺らぎの補正に有効性が示されてきました。本発明は、観測対象および揺らぎの発生源が近接距離にあって変動する場合にも、安定な動的収差補正を実現します。

従来技術・競合技術との比較

特に、観察対象や揺らぎが撮像系に近接する光学装置に補償光学系を応用した場合の安定性が大幅に改善されました。有効性が実際の高解像顕微鏡で確認されつつあります。

新技術の特徴

・有限距離の観察対象での補償光学系の安定性の向上
・有限距離に揺らぎがある場合の補償光学系の安定性の向上
・観察対象や揺らぎまでの距離が変動する場合の補償光学系の安定性の向上

想定される用途

・顕微鏡・望遠鏡など高解像の系を含む光学イメージング装置の揺らぎ防止安定化
・検眼鏡その他、既存の補償光学系の応用での安定性の向上
・光学計測装置、通信などレーザー応用装置の揺らぎ防止安定化など、補償光学の新たな応用

関連情報

・デモあり
・展示品あり

  • 11:00~11:25
  • 情報

3)深層学習ネットワークによる脳機能研究と視覚支援ツールの開発

発表資料 プレゼン動画

自然科学研究機構 基礎生物学研究所 神経生理学研究室 准教授 渡辺 英治

http://www.nibb.ac.jp/neurophys/

新技術の概要

私たちは脳の機能をシミュレートする深層学習ネットワークの開発を行っています。本深層学習ネットワークはヒトの視覚に特有な錯覚現象を再現することができ、脳機能を探索するための研究ツールとして活用されています。さらにはその特性を活かしてヒトの視覚支援ツールへの転用開発も始まっています。

従来技術・競合技術との比較

従来の視覚支援はレーダー測距など正確性を重んずる装置であったが、本装置はヒトの視覚そのものの再現を行うものであり応用範囲が全く異なるし、むしろ新分野の開拓が期待できます。

新技術の特徴

・深層学習ネットワークによるヒト脳のシミュレート
・ヒトの不注意のリスク検出
・ヒトの認識が不得意なデザイン、得意なデザインの検出

想定される用途

・車載カメラ
・交通標識などのデザインの最適化
・遠隔操作の視覚の最適化

  • 11:30~11:55
  • 医療・福祉

4)TRPチャネル、アノクタミン1の生理機能と作用物質の有用性

発表資料 プレゼン動画

自然科学研究機構 生理学研究所 細胞生理研究部門 教授 富永 真琴

https://www.nips.ac.jp/cs/index.html

新技術の概要

温度感受性TRPチャネルは、温度や痛み刺激のセンサーとして機能します。温度以外の多くの刺激でも活性化され、身体中の細胞で様々な生理機能に関わっていることから、作用物質開発は感覚制御以外にも多くの応用が期待されます。TRPチャネル活性化の下流で機能するアノクタミン1も作用物質開発の標的となります。

従来技術・競合技術との比較

新たな作用物質開発の標的になります。例えば、化粧品メーカーでは、TRPA1作用物質を探索して、それを製品から除去することで、化粧品の皮膚刺激性の低い商品開発を示していますし、メントール受容体TRPM8をより活性化する化合物を探索することで皮膚清涼感の増強を目指しています。

新技術の特徴

・温度感受性TRPチャネルの有効刺激が明らかになっている
・温度感受性TRPチャネルの構造と生理機能が明らかになっている
・カルシウム活性化クロライドチャネルのアノクタミン1の構造、機能と阻害剤候補が明らかになっている

想定される用途

・感覚制御物質の開発
・外分泌制御

お問い合わせ

連携・ライセンスについて

自然科学研究機構 事務局企画連携課
TEL:03-5425-1316  
Mail:nins-sangaku アットマークnins.jp
URL:https://innovation.nins.jp/

新技術説明会について

〒102-0076 東京都千代田区五番町7 K’s五番町

TEL:03-5214-7519

Mail:scettアットマークjst.go.jp

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