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関西9私大~環境・エネルギー、ライフサイエンス~ 新技術説明会【オンライン開催】

日時:2023年03月02日(木) 10:00~14:55

会場:オンライン開催

参加費:無料

主催:科学技術振興機構 ,大阪産業大学、関西大学、
     関西学院大学、甲南大学、龍谷大学、
     近畿大学、京都産業大学、大阪工業大学、
     摂南大学

発表内容詳細

  • 10:00~10:25
  • エネルギー

1)熱電発電に必要な高性能n型熱電フィルム

発表資料 プレゼン動画

大阪工業大学 工学部 応用化学科 准教授 村田 理尚

https://www.chem.oit.ac.jp/cherry/3_lab/murata/index.html

新技術の概要

フレキシブルな熱電変換素子に用いる材料に関する技術である。本発明によって、水中に分散させたNi-ETT をフィルムに塗布することが可能となり、大気中で安定、かつ熱電変換特性が良好なn 型熱電薄膜を製造することができる。本発明のNi-ETT 薄膜は、フレキシブル熱電変換素子の実現を可能とするn 型材料としての活用が期待される。

従来技術・競合技術との比較

Ni-ETTは、溶媒に不溶であり、ボールミルで粉砕し小粒径にしたのち薄膜化する方法などに限られ、いまだ実用化に至っていない。
本技術では、不溶のNi-ETTを機械的に粉砕することなくフィルムに塗布することが可能となり、また、実験では、Ni-ETT薄膜としてはこれまでで最も高い熱電特性(33µW m–1 K–2、従来比約1.5倍)が得られている。

新技術の特徴

・排熱を有効利用する熱電変換に使われるn型熱電フィルム
・エチレングリコールを添加剤にする手法でこれまでより1.5倍の高性能を実現
・水分散液を用いた環境調和型プロセスにより製膜でき、大気下でも安定したn型特性

想定される用途

・フレキシブルな熱電変換素子

関連情報

・サンプルあり

  • 10:30~10:55
  • 環境

2)短時間・環境配慮型製法による高効率可視光光触媒

発表資料 プレゼン動画

龍谷大学 先端理工学部 電子情報通信課程 教授 山本 伸一

新技術の概要

優れた可視光応答性を示す「バナジン酸と第3~11族金属との化合物である金属バナジン酸」を高い生産性で実現できる製法や、第3族金属のアップコンバージョン効果を活用し赤外線や近赤外線を可視光線に変換することによる触媒効果の向上、原料として塩化銀と五酸化二リンを使用した固相反応による安全かつ効率的なリン酸銀の製法です。

従来技術・競合技術との比較

太陽光や照明に広く含まれている可視光でも機能する可視光光触媒の研究が行われていますが、効率・生産性・原材料の危険性・製造時の廃液処理・材料コストという問題があります。産業化を見据え、生産性・材料の安全性・廃液の環境性という点にも着目して研究開発した可視光光触媒です。

新技術の特徴

・光触媒製造の反応時間は、従来の1/3以下に短縮でき光触媒効果も従来以上
・アップコンバージョン効果で太陽光を有効に活用
・開発したリン酸銀の製法は、硝酸銀やリン酸を使わず廃液処理の問題もなし

想定される用途

・廃水の有機汚染物質などの分解
・防汚・セルフクリーニング・脱臭
・抗菌

関連情報

・デモあり

  • 11:00~11:25
  • 環境

3)粒子法(SPH法)を用いた津波による構造物・浮体の移動変形シミュレーション

発表資料 プレゼン動画

関西大学 環境都市工学部 都市システム工学科 准教授 安田 誠宏

https://coastal.main.jp/

新技術の概要

津波による多くの被害を防ぐためには、港湾や沿岸市街地における津波の挙動や海岸構造物の被災、漂流物の移動メカニズム等を解明することが重要な課題である。SPH (Smoothed Particle Hydro-dynamics) 法に基づいたオープンソース流体解析コードDualSPHysicsを用いて、港内および沿岸市街地における津波の挙動やそれに伴う構造物の移動、浮体の漂流解析を行う技術を開発している。

従来技術・競合技術との比較

通常の津波解析は非線形長波方程式に基づくEular法である。SPH法はLagrange法であり、移流項がないため、離散化に伴う数値振動や数値拡散は発生しない。そのため、自由表面を特別な取り扱いを必要とせずに表現することができ、海岸工学分野で扱われる大変形問題への有用性は高い。さらに、GPUを用いて解析できるため、CPUよりも計算速度が速い。

新技術の特徴

・流体解析に適用できる
・構造物の振動・移動解析に用いることができる
・地盤内の浸透解析に適用できる

想定される用途

・消波・被覆ブロックの移動
・ケーソンの滑動・転倒
・護岸法尻の洗掘による破堤

関連情報

・デモあり

  • 11:30~11:55
  • 環境

4)エアロゾル回収機構を持つ飛沫感染防止パーティション

発表資料 プレゼン動画

摂南大学 理工学部 機械工学科 教授 堀江 昌朗

新技術の概要

コロナウィルス感染防止などに有用な、飛沫を回収するエアロゾル回収機構と滅菌機能を有するパーティションを提案します。エアロゾル回収機構は既存のパーティションに取り付けることも可能で、さらに滅菌処理された安全な空気を室内に再放出することができます。postコロナ社会においても利用できる技術です。

従来技術・競合技術との比較

従来の吸気フード付きパーティションでは、大量の空気吸引の為にポンプも大型で騒音も大きい。また、大量の空気排出には、フィルターによる菌・ウイルスと空気との分離が必要となる。本技術は、渦状の気体流に乗って障壁部材の表面を広がる浮遊粒子を、呼気の運動エネルギーにより粒子回収部材で回収することができる。

新技術の特徴

・飛沫やエアロゾルの室内への拡散を防止できる
・エアロゾル回収機構は現行品にも設置可能でパーティションの小型化も可能である
・深紫外線LED等により滅菌処理され安全な空気を室内・外に再放出できる

想定される用途

・飲食店などの机上に設置し、マスクなしでの安全な会食ができる
・エアロゾル回収機構は既存のパーティションに後付けで設置できる
・室内換気が困難な場所でも滅菌された空気が再放出されるため安全である

関連情報

・デモあり

  • 12:30~12:55
  • 環境

5)水銀フリーの安全で「新奇」なろ過殺菌水処理・循環システム

発表資料 プレゼン動画

大阪産業大学 デザイン工学部 環境理工学科 准教授 高浪 龍平

https://www2.est.osaka-sandai.ac.jp/

新技術の概要

新技術は、①本技術(プラズマUV)の殺菌効果が従来技術(低圧水銀)と同程度以上であり、②大腸菌の光回復抑制効果が、従来技術より優れ、③光源の組み合わせにより有機物の低分子化を促進する特徴を有し、本技術を導入した陸上養殖場、食品工場などにおける次世代型紫外線水処理システムの事業化を目指している。

従来技術・競合技術との比較

従来技術(低圧水銀)と比較して本技術(プラズマUV)は、光源に水銀を使用しないこと、応答性がよくオンデマンド運転が可能であること、サイズの制約がなく小型化が可能であること、波長選択性があり照射波長をカスタマイズできることが挙げられる。一方で、従来技術との互換性や導入コストの課題がある。

新技術の特徴

・ブロードな発光により大腸菌の光回復を低減
・発光波長の選択により、効率的な有機物の低分子化が可能
・水銀不使用で安全

想定される用途

・高分子対応促進酸化システム
・流水ろ過殺菌システム
・循環水浄化システム

関連情報

・展示品あり

  • 13:00~13:25
  • 医療・福祉

6)プラズモンを利用した高感度多項目免疫センサーチップの開発

発表資料 プレゼン動画

関西学院大学 生命環境学部 環境応用化学科 教授 田和 圭子

http://www.kg-applchem.jp/tawa/

新技術の概要

プラズモニックチップという銀コートされた波長サイズの周期構造をもつ基板をセンサーチップとし、チップ内のアドレスごとに複数の検査対象物の捕捉分子をUV光露光により結合し、多項目同時検出の捕捉界面を調製する。これに蛍光性サンドイッチアッセイを構築し、プラズモン共鳴に基づく増強蛍光で多項目高感度検出を行う。

従来技術・競合技術との比較

これまでの多項目同時検出用イムノセンサーではマイクロ流路やナノスポッティング装置が必要であるが、本研究ではUV光露光のみで異なる捕捉分子の界面調製を行うことができる。さらに、検出においては、プラズモン共鳴を利用した増強蛍光を用いるため、従来の蛍光イムノセンサーよりも1桁~2桁高感度な検出が実行できる。

新技術の特徴

・多項目同時検出可能
・高感度検出可能
・迅速検査可能

想定される用途

・疾病診断キット
・健康診断キット

  • 13:30~13:55
  • 医療・福祉

7)ヒトの感触をリアルに再現した注射練習用パッドの開発

発表資料 プレゼン動画

近畿大学 生物理工学部 医用工学科 講師 西手 芳明

新技術の概要

血管を模擬した管状の模擬血管と、模擬血管を下方から支持する支持部と模擬血管を上方から被覆する部分を備え、一部が上方からの荷重を受けた際に模擬血管が揺動可能に支持され、注射対象となる生体組織を模擬した軟質材料からなる注射練習用パッドである。

従来技術・競合技術との比較

現在のパッドは、注射練習で模擬血管、模擬生体組織が損傷し注射針を引き抜いた後の模擬血液の漏れが問題となっている。この模擬血液漏れによりパッドの交換頻度も増すことになり、高コスト化を招いていると考えられる。このように、注射練習一回当たりのコストを下げるためには、模擬血液漏れの抑制も重要と考えている。

新技術の特徴

・ヒトの血管の皮膚表面より、指圧した時の動揺の再現
・注射した時の針が血管を貫いた時の「プチッ」と感の再現
・繰り返し注射練習が行える耐久性

想定される用途

・注射による採血の練習
・注射による薬液注入(点滴)用の留置針の練習
・注射およびカテーテル留置後、人工透析などの体外循環用血液回路と接続による、模擬体外循環練習

関連情報

・デモあり
・展示品あり

  • 14:00~14:25
  • 医療・福祉

8)時空を超えたライバルと走るARランニング支援システム

発表資料 プレゼン動画

京都産業大学 情報理工学部 情報理工学科 教授 中島 伸介

http://nakajima.kyoto-su.ac.jp/

新技術の概要

今一人だけど皆でワイワイ走りたい、という要求を音響型ARに基づくゲーミフィケーション技術によって実現。通信対戦ゲームのように、遠く離れたランナーの存在を感じながらのランニングを可能にするシステム。

従来技術・競合技術との比較

現在および過去の自分や他人の記録との競走、他の地域のユーザの記録との競走を可能とし、時空を超えたライバルと走ることを実現する。既にプロトタイプシステムの開発し、80名以上の被験者を対象とした評価実験を実施済。心理的影響・身体的影響共にポジティブな結果を得ている。

新技術の特徴

・ゲーミフィケーション技術によるランニングに対するモチベーションの向上
・必要機材はスマホのみであり、導入コストが安価
・IT技術を駆使した医療・福祉分野への貢献

想定される用途

・ダイエット等健康目的のランニング支援
・中高生の運動部等でのトレーニング目的のランニング支援
・コロナ禍で開催されるオンラインマラソンへの適用

関連情報

・デモあり
・展示品あり

  • 14:30~14:55
  • 創薬

9)生細胞を使わず、薬剤の細胞内での効果を簡便に評価する技術

発表資料 プレゼン動画

甲南大学 先端生命工学研究所 准教授 建石 寿枝

http://www.konan-fiber.jp/indexb/

新技術の概要

mRNAワクチンのように、核酸を体内で医薬品として活用する技術が注目されている。しかし、試験管内で開発された核酸医薬品は、細胞内で目的の効果を示さない場合がある。このことは細胞内環境に依存した特殊な相互作用によって、開発された医薬品の標的分子との相互作用が阻害されているためである。我々は、生細胞を使わず、細胞内における標的分子の相互作用を簡便に評価する技術を開発した。

従来技術・競合技術との比較

細胞内の相互作用を知るために、これまでは試験管内に中性高分子や細胞内のタンパク質を添加して、細胞内環境を模倣した実験系を構築し、標的分子の相互作用が解析されてきた。しかし、細胞内は複雑であるため、細胞内環境を模倣することは困難であった。本技術では、穴をあけた細胞を固定化した殻(SHELL)を構築した。SHELLは細胞内の環境を保持しているため、標的分子の細胞内での相互作用を解析することができる。

新技術の特徴

・細胞内での薬剤と標的分子の結合特異性を評価できる
・核酸医薬品の分設計(構造最適化など)の指針を短時間で得ることができる
・細胞内への導入が困難な試薬なども簡便に導入し、効能を評価できる

想定される用途

・特定の遺伝子(ヒトの疾患遺伝子、コロナウイルスの遺伝子など)の機能を抑制する分子のスクリーニング
・核酸医薬品の構造最適化
・細胞内の生体分子を標的としたセンサーの開発

関連情報

・サンプルあり
・展示品あり

お問い合わせ

連携・ライセンスについて

大阪産業大学 社会連携・研究推進センター 産業研究所事務室
TEL:072-875-3001  
Mail:sangaku アットマークcnt.osaka-sandai.ac.jp
URL:https://www.osaka-sandai.ac.jp/rs/

関西大学 産学官連携センター
TEL:06-6368-1245  
Mail:sangakukan-mm アットマークml.kandai.jp
URL:https://www.kansai-u.ac.jp/renkei/industry/

関西学院大学 研究推進社会連携機構
TEL:079-565-9052  
Mail:industry-academia アットマークkwansei.ac.jp
URL:https://www.kwansei.ac.jp/kenkyu

甲南大学 フロンティア研究推進機構事務室
TEL:078-441-4547  
Mail:sangaku アットマークml.konan-u.ac.jp
URL:https://www.konan-u.ac.jp/front/contact

龍谷大学 Ryukoku Extension Center(REC)
TEL:077-544-7279  
Mail:rec アットマークad.ryukoku.ac.jp
URL:http://rec.seta.ryukoku.ac.jp/index.php

近畿大学 リエゾンセンター
TEL:06-4307-3099  
Mail:kazuya.takeda アットマークitp.kindai.ac.jp
URL:https://www.kindai.ac.jp/liaison/

京都産業大学 研究機構 研究推進センター
TEL:075-705-3255  
Mail:ksu-kenkyusuishin アットマークstar.kyoto-su.ac.jp
URL:https://www.kyoto-su.ac.jp/research/index.html

大阪工業大学 研究支援・社会連携センター
TEL:06-6954-4140  
Mail:oit.kenkyu アットマークjosho.ac.jp
URL:https://www.oit.ac.jp/japanese/sangaku/index.html

摂南大学 研究支援・社会連携センター
TEL:072-800-1160  
Mail:SETSUNAN.Kenkyu.Shakai アットマークjosho.ac.jp
URL:https://www.setsunan.ac.jp/kenkyu/shien/

新技術説明会について

〒102-0076 東京都千代田区五番町7 K’s五番町

TEL:03-5214-7519

Mail:scettアットマークjst.go.jp

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