法政大学 新技術説明会【オンライン開催】
日時:2022年07月28日(木) 13:25~15:55
会場:オンライン開催
参加費:無料
主催:科学技術振興機構、法政大学
発表内容一覧
発表内容詳細
- 13:25~13:30
開会挨拶
法政大学 理工学部 教授/リエゾンオフィス長 安田 彰
- 13:30~13:55
- アグリ・バイオ
法政大学 生命科学部 生命機能学科 教授 山本 兼由
https://kenkyu-web.hosei.ac.jp/Profiles/21/0002027/profile.html
新技術の概要
これまでの研究開発で創出したゲノム編集大腸菌は、ppmオーダー以下パラジウム含有環境で増殖させるとppmオーダーのパラジウムを含有する。この技術に基づき、希薄にパラジウムが含有する未利用環境からppmオーダーでパラジウムを含有するバイオ細胞鉱創出システムを、次世代金属資源化技術として構築する。
従来技術・競合技術との比較
パラジウムは触媒などで利用される希少金属材料である。現存資源はppmオーダーで含有する鉱物(第1世代)と廃棄物(第2世代)であるが、ppmオーダー以下で含有する天然環境(第3世代)や産業廃液(第2.5世代)を資源化する技術はない。本技術は第2.5・3世代環境からパラジウム含有バイオ細胞鉱の創出を目指す。
新技術の特徴
・複数箇所のゲノム編集を簡便に行える新しいゲノム編集技術(Homologous Sequence Integration法)
・ppmオーダーでパラジウムを含有するゲノム編集大腸菌
・パラジウム含有ゲノム編集大腸菌は他の貴金属含有量が極めて少ないパラジウム資源
想定される用途
・希薄パラジウム含有産業廃液からのパラジウム回収
・希薄有価金属含有産業廃液からの有価金属回収
・未利用な希薄金属含有環境からの金属資源創出
- 14:00~14:25
- 医療・福祉
2)ビタミンCと水素のコンビネーション治療
発表資料法政大学 人間環境学部 人間環境学科 教授 宮川 路子
新技術の概要
ビタミンCと水素にはともに様々な健康効果が確認されており、多くの疾患に対する効果が期待されている。発表者は高濃度ビタミンC点滴と水素吸入療法の組み合せにより、多くの患者の改善効果を確認した。さらに、基礎実験によりこの組み合せ治療のがん細胞に対する抗がん効果、正常細胞に対する防護効果を確認した。
従来技術・競合技術との比較
放射線防護作用を持つ薬剤としては、アミホスチンとパリフェルミンがFDAの認可を受けているが、日本では未承認である。また、薬剤を用いると副作用が発生する可能性があり、さらにこれらの薬剤には抗がん作用はない。水素は副作用が一切なく、また放射線防護作用と抗がん作用を併せ持つ点で薬剤の追随を許さない。
新技術の特徴
・放射線防護作用は放射線治療を受ける患者さんのQOL向上にとって重要である
・副作用のない治療法
・安価な治療法
想定される用途
・放射線治療を受ける患者
・放射線被ばくを受ける可能性のある人に対する健康効果
・健康増進効果
- 14:30~14:55
- エネルギー
3)光エネルギー活用に向けたナノカーボン複合材料の作製技術
発表資料法政大学 生命科学部 環境応用化学科 教授 緒方 啓典
新技術の概要
ナノカーボン材料を各種電子デバイス、環境発電素子、光触媒等に応用する際には、安定かつ精密な複合化技術が必要不可欠です。本技術は、ソルボサーマル法とボールミル法、再沈殿法等を組み合わせた各種ナノカーボンナノ材料の簡単かつ安定した複合化技術です。
従来技術・競合技術との比較
従来のナノカーボン材料へのキャリアドーピング制御技術、ナノカーボンを用いた光触媒材料の作製には多くのプロセスを必要とするものが多いが、本技術は、簡易なプロセスで精密なキャリヤ制御および複合化を可能とする技術です。
新技術の特徴
・ナノカーボン材料の複合化技術
・簡単でスケールアップが容易
・低コスト
想定される用途
・フレキシブル光触媒
・フレキシブル環境発電素子
・環境浄化材料
- 15:00~15:25
- デバイス・装置
法政大学 情報科学部 ディジタルメディア学科 教授 小池 崇文
新技術の概要
ライトフィールドを代表とする、複数視点画像の入力(撮影)と出力(表示)において、高画質化を実現する技術である。キーコンポーネントの一つであるレンズアレイを動的に制御することにより、従来手法より柔軟かつ高画質の実現が可能となった。
従来技術・競合技術との比較
従来技術の多くは静的な光学系である。また、動的な光学系であっても、液晶などの比較的高価な材料を用いている。本技術では、誘電性ポリマーを用いることで、低価格化を実現可能である。複数視点の画像の撮影や表示の高画質化には、動的な光学系が必須であり、比較的安価に実現できる本方式は、従来技術に比して優位にある。
新技術の特徴
・電気でコントロール可能な可変焦点光学系
・動的コントロール可能なレンズアレイ
・誘電性ポリマーと電極でコントロールを実現
想定される用途
・カメラ (特にライトフィールドカメラ)
・裸眼立体ディスプレイ (特にライトフィールドディスプレイ/HMD)
・光学検査装置/測定機器
- 15:30~15:55
- 材料
法政大学 生命科学部 環境応用化学科 教授 明石 孝也
新技術の概要
ステンレス鋼の高温耐酸化性向上や軸受鋼球の摺動性向上のために、合金へのナノ粒子分散コーティング技術を開発した。この技術では、ステンレス鋼および軸受鋼球表面に、ナノセリア粒子を分散させた部分安定化ジルコニアの膜を被覆させるため、酸化物粒子の電気泳動堆積法とアルミニウム融液の酸化接合の技術を活用している。
従来技術・競合技術との比較
合金の高温耐酸化性向上のためのコーティングの競合技術としては、溶射法がある。しかし、溶射法は3D構造を持つ材料への被覆には適していない。本技術では、3D形状を有する材料へのナノ粒子分散コーティングが可能である。また、本コーティング技術により合金表面の摩擦係数が低減することを明らかにした。
新技術の特徴
・高温耐酸化性
・高摺動性
・電気泳動堆積法
想定される用途
・高温用構造材料
・軸受
・摺動部品
お問い合わせ
連携・ライセンスについて
法政大学 研究開発センター 小金井事務課
TEL:042-387-6354
Mail:liaison ml.hosei.ac.jp
新技術説明会について
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