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自然科学研究機構 新技術説明会【オンライン開催】

日時:2023年02月09日(木) 10:00~11:55

会場:オンライン開催

参加費:無料

主催:科学技術振興機構、自然科学研究機構

発表内容詳細

  • 10:00~10:25
  • 計測

1)高安定高周波基準信号の光ファイバ長距離伝送のための伝送位相補償方法

発表資料 プレゼン動画

自然科学研究機構 国立天文台 アルマプロジェクト 特任教授 木内 等

https://alma-telescope.jp

新技術の概要

高周波・高位相安定信号の発生と長距離伝送技術の研究を行うことで、光ファイバを用いて原子時計精度の高周波基準信号の400 kmを超える超長距離配信手段を提供することを目的とし、ファイバ伝送先での信号純度を位相安定度指数であるAllan偏差換算で10E-13(1秒)を得ることを目標としている。

従来技術・競合技術との比較

従来技術では高周波での伝送位相補償が難しいため、低周波基準信号を伝送し受信先で逓倍を行うことで高周波基準信号を発生していた。この場合、受信局内の温度変化などの外乱の影響が各受信局で独立しているため高安定な高周波基準信号を得るのが難しい。一方、本方式は高周波信号をそのまま伝送できるので有利である。

新技術の特徴

・25GHz〜1THz以上の高安定高周波基準信号を伝送可能
・伝送周波数に依存しない方式なため、同一装置で上記周波数の長距離伝送が可能
・マイクロ波信号は2光波の差として伝送される

想定される用途

・広域、高周波電波干渉計
・高周波領域を用いた次世代高速通信の基準信号伝送

  • 10:30~10:55
  • 通信

2)多目的利用可能な規格帯域を超えた高性能GHzフィルタの設計・製造・性能評価

発表資料 プレゼン動画

自然科学研究機構 核融合科学研究所 ヘリカル研究部 プラズマ加熱物理研究系 准教授 西浦 正樹

http://www.ppl.k.u-tokyo.ac.jp/nishiura

新技術の概要

ミリ波を使った通信や計測において、回路にはフィルタが欠かせない。除去したいノイズを狭帯域・高減衰で除去可能なノッチフィルタを開発した。また、ノイズ以外は広帯域・低損失で利用できる。

従来技術・競合技術との比較

ミリ波導波管の規格周波数帯域内のノイズを除去するノッチフィルタはこれまで存在したが、帯域外の高い周波数のノイズが混入することが問題であった。その問題を解決する帯域外のノイズを狭帯域で除去し、それ以外は広帯域で利用できるフィルタを開発した。

新技術の特徴

・ミリ波高性能広帯域フィルタ
・導波管
・ダイプレクサ

想定される用途

・通信(基地局、衛星)
・レーダ(気象、計測、車)
・ミリ波センサ(医療、土木、計測)

関連情報

・サンプルあり
・デモあり
・展示品あり

  • 11:00~11:25
  • エネルギー

3)変動磁場生成システムおよびこれを用いた磁気冷凍システム

発表資料 プレゼン動画

自然科学研究機構 核融合科学研究所 ヘリカル研究部 装置工学・応用物理研究系 教授 平野 直樹

新技術の概要

複数個の超伝導コイルを用い、超伝導コイルのエネルギー貯蔵特性を活用することで、外部との大きなエネルギーの出し入れの必要がなく、省エネルギーに磁場変化を繰り返し発生する機構と、それを利用した静止型の磁気冷凍システムである。

従来技術・競合技術との比較

磁気冷凍では磁性材料に磁場変化を与える必要がある。従来技術は、磁性材料が往復駆動するタイプや、磁場発生源が動くタイプがあるが、その駆動のための付属機器を設置する大きなスペースが必要であり、消費電力も多く効率が高くない。新技術は、超伝導コイル間でのエネルギー輸送を利用するため、コイルの励消磁電源を大幅に簡略化でき、駆動系も不要なことからシステム全体がコンパクトになり、効率も高いことが期待される。

新技術の特徴

・磁場変化を省エネルギーで発生できる
・可動部がなく長寿命で高効率な冷凍機が実現できる
・コンパクトな低温生成システムを実現できる

想定される用途

・液体水素の長期貯蔵
・高温超伝導コイルの高効率冷却
・永久磁石の着磁

  • 11:30~11:55
  • 創薬

4)血液脳関門を弱める化合物を取得するために有用な細胞株

発表資料 プレゼン動画

自然科学研究機構 生理学研究所 生体機能調節研究領域 細胞構造研究部門 教授 古瀬 幹夫

http://www.nips.ac.jp/dcs/

新技術の概要

血液脳関門は、脳血管内皮細胞同士が接着分子クローディン5により密着することで形成される。今回、クローディン5がするタイトジャンクションを持つ上皮細胞株を開発することにより、培養系で簡単に扱える血液-脳関門モデルを開発した。

従来技術・競合技術との比較

脳血管内皮細胞に由来する細胞株で、血液脳関門に相当する十分なバリア機能をもつものは知られていない。また、十分なバリア機能を持つ初代培養脳血管内皮細胞は採取が容易でなく、大量培養もできない。本細胞は初代培養脳血管内皮細胞の代用となる。

新技術の特徴

・この細胞を用いれば、クローディン5をターゲットとした脳内への薬物送達促進剤の機能的にアッセイできる
・本技術の元となる細胞を用いることで、血液脳関門以外の生体内バリアを模倣した系も確立できる

想定される用途

・クローディン5をターゲットとした血液脳関門を越える薬物送達促進剤の機能的アッセイ

お問い合わせ

連携・ライセンスについて

自然科学研究機構 事務局研究協力課
TEL:03-5425-1316
Mail:nins-sangaku アットマークnins.jp
URL:https://innovation.nins.jp/

新技術説明会について

〒102-0076 東京都千代田区五番町7 K’s五番町

TEL:03-5214-7519

Mail:scettアットマークjst.go.jp

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