材料 ~豊橋技科大、長岡技科大~ 新技術説明会 【オンライン開催】
日時:2022年06月09日(木) 13:25~15:55
会場:オンライン開催
参加費:無料
主催:科学技術振興機構、豊橋技術科学大学、長岡技術科学大学
発表内容一覧
発表内容詳細
- 13:25~13:30
開会挨拶
豊橋技術科学大学 研究推進アドミニストレーションセンター 産学官連携推進室長 勝川 裕幸
- 13:30~13:55
- 環境
長岡技術科学大学 技学研究院 物質生物系 准教授 高橋 由紀子
新技術の概要
有機比色試薬微粒子を多孔質体表面に担持させた検出材と固体表面の金属成分をイオン化する成分を含んだゲルを組み合わせて使用することで、ゲルと固体表面を接触させ溶出した金属イオンが毛細管現象により有機比色試薬微粒子の層を拡散し、この際の呈色に基づいて固体表面の金属成分を色により検出または定量する。
従来技術・競合技術との比較
現行の固体表面の金属分析は、XPS、AES等の電子やX線を用いる表面分析、酸溶解した後にICP、ICP-MS等で定量する湿式分析、ハンディXRFで行われているが、本タッチテストデバイスでの接触による色分析では、特別な装置を必要とせず、製品管理、安全評価、材料開発などの日常的な現場分析を可能とする。
新技術の特徴
・固体表面の金属成分分析を表面分析装置を用いずに、接触のみで安全にできる
・製品の精密分析や溶出試験など、酸溶解が必要な分析の代替となる
・分析時間も数分と短く、呈色やその長さなど目視やアプリなどで解析できる
想定される用途
・RoHSやREARCHなどのスクリーニングに
・EN1811:2011やEN71-3などの溶出試験、暴露試験の代替
・リサイクル金属の目安、製品の安全性の確認、材料開発の際の表面分析など
関連情報
・サンプルあり
- 14:00~14:25
- 材料
豊橋技術科学大学 大学院工学研究科 機械工学系 教授 伊﨑 昌伸
新技術の概要
バンドギャップエネルギーの異なるCuOとCu2O半導体層を直接接合することによる広い変換波長領域と高い量子効率を実現するインタースタック積層型酸化物光電変換層ならびにその単一水溶液から電位操作により直接形成する電気化学的形成技術
従来技術・競合技術との比較
超高効率を実現している多積層型太陽電池に対して、理論変換効率はほぼ同等であり、安価なユビキタス元素から構成される多結晶材料から構成され、素子構造が簡単な光電変換材料、ならびに大量生産に適合した“めっき技術”と類した発表者独自の熱力学設計に基づく電気化学製造方法
新技術の特徴
・電気的性質の異なる2種類のp型半導体を積層した半導体材料
・広い光電変換波長領域と高い効率の優れた光電変換機能
・単一の水溶液から電気化学操作によって単層から積層体まで形成可能な製造技術
想定される用途
・太陽電池
・光電気化学水由来水素製造用光電極
・CO2フリーオンサイト・オフサイト水素製造設備
- 14:30~14:55
- デバイス・装置
3)金属-有機半導体界面のオーミック接触の実現
プレゼン動画長岡技術科学大学 理事・副学長 梅田 実
新技術の概要
フラーレンなどの炭素ナノ構造体を含有した有機半導体層や、無電解めっき法によって形成される微細凹凸構造を有する金電極を有機半導体素子に応用することで、素子のキャリア注入特性が大幅に向上し、金属-有機半導体界面のオーミック接触が実現される。
従来技術・競合技術との比較
本技術は正孔注入障壁エネルギーを大幅に小さくできる特長がある。現在有機ELなどの正孔注入層として一般的に使われている商用ベース技術であるPEDOT:PSS層の導入よりも低駆動電圧で電極から有機半導体に正孔を注入できる。
新技術の特徴
・低駆動電圧で電極から有機半導体に電荷注入可能
・フラーレンなどの炭素ナノ構造体を含有した有機半導体層
・微細凹凸構造を有する金電極
想定される用途
・ICタグ(RFIDタグ)等に用いられる整流素子
・有機EL等に用いられる正孔注入層
・有機トランジスタなど
- 15:00~15:25
- 材料
4)多環式有機化合物の合成法
発表資料豊橋技術科学大学 エレクトロニクス先端融合研究所 教授 柴富 一孝
新技術の概要
スピロ構造を持つ多環式有機化合物の効率的な合成方法を開発した。キラル触媒を利用することで高い光学純度での合成も可能である。sp3炭素を多く含む多様な多環式化合物が合成可能である。医薬品の候補分子として期待できる。
従来技術・競合技術との比較
これまでに合成されたことのないユニークな分子骨格を持つ有機小分子を合成することができる。これらの化合物を他の手法で合成することは困難である。
新技術の特徴
・ユニークな分子骨格を持つ有機小分子の合成
想定される用途
・医薬品、農薬等の探索
・生物活性物質の合成
- 15:30~15:55
- 材料
豊橋技術科学大学 大学院工学研究科 総合教育院 教授 武藤 浩行
新技術の概要
熱伝導性、電気伝導性等の発現のための効果的な微構造を有する複合材料作製プロセスを確立した。添加物の添加量を最小限、かつ効果的にマトリックス内に導入した三次元ネットワークパーコレーション構造を有する高熱伝導材料を例に新規な粉末冶金法を確立した。
従来技術・競合技術との比較
複合化による特性向上のためには、機能性物質をより多くマトリックス内に導入する必要があった。しかしながら、材料内部に有効に導入できていない場合、マトリックスの劣化につながる。本技術では、熱伝導性の発現のための最適構造、これを作製するための新規プロセスを確立した。
新技術の特徴
・精密な粉末集積化により微量の添加量で確実、かつ再現性よくパーコレーション構造を導入
・粒子集積技術を核とした新たな粉末冶金法の確立により自由な微構造設計が可能
・ナノ物質を有効活用するためのナノ集積技術
想定される用途
・添加量を最小限に抑えた高熱伝導材料の作製
・全固体電池などの蓄電デバイスの構造制御用原料
関連情報
・展示品あり
お問い合わせ
連携・ライセンスについて
豊橋技術科学大学 研究推進アドミニストレーションセンター
TEL:0532-44-6975
Mail:tut-sangaku rac.tut.ac.jp
URL:https://rac.tut.ac.jp/kigyou.html
長岡技術科学大学 研究・地域連携課
TEL:0258-47-9279
Mail:patent jcom.nagaokaut.ac.jp
URL:https://www.nagaokaut.ac.jp/
新技術説明会について
〒102-0076 東京都千代田区五番町7 K’s五番町
TEL:03-5214-7519
Mail:scettjst.go.jp