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大阪公立大学 新技術説明会【オンライン開催】

日時:2023年10月31日(火) 10:00~14:55

会場:オンライン開催

参加費:無料

主催:科学技術振興機構、大阪公立大学

発表内容詳細

  • 10:00~10:25
  • 計測

1)細胞活性評価技術

発表資料 プレゼン動画

大阪公立大学 大学院工学研究科 物質化学生命系専攻 教授 椎木 弘

https://www.omu.ac.jp/eng/apchem_10/

新技術の概要

本発明では、細胞膜透過性色素が細胞内で還元される際、不溶化され沈着することを利用して、細胞活性を高感度計測する技術を確立した。1時間以内で細胞の活性を個別、あるいは一括して計測することが可能になった。

従来技術・競合技術との比較

・その場で計測可能
・培養不要で迅速計測
・複数の細胞の活性を一括評価(生菌数計測)
・複数の細胞の活性を個別評価
など、さまざまな現場において目的に合った計測が実施できる。

新技術の特徴

・細胞活性をその場で計測可能
・細胞活性を培養不要で迅速計測できる
・細胞活性を個別、一括評価が可能

想定される用途

・微生物検査による出荷判断
・移植細胞の活性評価
・衛生指標

  • 10:30~10:55
  • 材料

2)微小発光体を増感剤としたプラズモン波のイメージング手法

発表資料 プレゼン動画

大阪公立大学 大学院工学研究科 電子物理系 准教授 渋田 昌弘

http://mshibuta.info/index.html

新技術の概要

金属と誘電体の界面を光速近くで伝搬する表面プラズモンポラリトン(以下プラズモン波)を汎用の光学顕微鏡によりイメージングする技術を開発した。本技術では、微小発光体を検出の増感剤として用いることで、無輻射のプラズモン波を可視光へと変換し、その伝搬様式と波動特性を評価することができる。

従来技術・競合技術との比較

プラズモン波を用いたデバイスの設計・高度化のため、これを高精度で可視化する技術の確立が求められていた。従来までの手法では、超高真空環境を高い専門技術と高価なシステムが必要であるもの(2光子光電子顕微鏡)やイメージングに時間を要する(走査型近接場光学顕微鏡)などの課題があった。

新技術の特徴

・極めて簡便かつ高精度にプラズモン波を観測・評価できる
・誘電体薄膜(例えばキャリア活性層)の透過・非透過を問わない
・ナノスケールで均一な微小発光体集積薄膜を作製し増感剤として用いる

想定される用途

・プラズモニックデバイスの機能評価
・微小発光体の設計・合成・薄膜化
・プラズモニック発光素子

関連情報

・サンプルあり

  • 11:00~11:25
  • 材料

3)ナノサイズ化で制御する物質の熱膨張

発表資料

大阪公立大学 大学院工学研究科 物質化学生命系専攻・マテリアル工学分野 准教授 牧浦 理恵

https://www.omu.ac.jp/eng/hybrid-nanomater/

新技術の概要

既存するほとんどの物質は、温度上昇に伴い体積が膨張する。温度変化に伴う物質の体積膨張は変形、亀裂を招くため、工業利用上大きな課題である。
本発明においては金属錯体の結晶子をナノスケールまでサイズを小さくし、温度変化に対する体積膨張・収縮を制御する点に新規性を有する。

従来技術・競合技術との比較

温度上昇に伴い体積が収縮する物質も知られており、温度変化による体積変化を抑えるため、熱膨張材料と熱収縮材料を混合する方法が知られている。また、既存の物質に異種元素を添加することで、熱膨張・収縮の程度を制御する方法が知られている。
本技術では、既存物質の組成を変えることなく、サイズを小さくするだけで熱膨張の程度を変えることができる。

新技術の特徴

・既存物質をナノスケールまで小さくすることで温度変化に対する体積膨張・収縮の程度を制御
・水熱法により簡便にナノスケール物質を合成
・合成条件を変更することでナノスケールで粒子サイズを微調整、熱膨張の程度も制御

想定される用途

・電子回路基板
・建材
・自動車部品

  • 11:30~11:55
  • 環境

4)高い金属吸着能を持つ硫酸化酵母の開発

発表資料 プレゼン動画

大阪公立大学 大学院工学研究科 物質化学生命系専攻・化学バイオ工学分野 教授 東 雅之

https://www.omu.ac.jp/eng/celleng/

新技術の概要

酵母を均質なサイズの材料として捉え酵母に硫酸基を修飾した材料を作製した。硫酸基の修飾はFT-IRによる硫酸基の増加などから確認した。Cuイオンを用い金属吸着能を評価した結果1.5 mmol/gを超える吸着能を示した。また、Dyイオンにも強く吸着することからレアアースの回収に有効と考えられる。

従来技術・競合技術との比較

これまでに、金属吸着能を持つリン酸基を修飾した酵母を開発してきた。生物材料の中では、イオン交換樹脂に匹敵する非常に高い吸着能(1 mmol/g)を持つ材料であったが、硫酸化酵母ではそれより高い吸着を示すことが分かった。

新技術の特徴

・生分解性材料
・低環境負荷型材料
・環境浄化及びレアアースなどの資源回収を可能とする材料

想定される用途

・環境水などからの有用金属資源の回収材
・廃水などからの有害金属の除去材

  • 13:00~13:25
  • 医療・福祉

5)機械学習のアプローチによる臨床検査におけるリアルタイムな精度管理手法の開発

発表資料 プレゼン動画

大阪公立大学 医学部附属病院 中央臨床検査部 武村 和哉

新技術の概要

臨床検査は日常診療の根拠となるデータであり、臨床検査部は「迅速」に「正確」な検査結果を提供する必要がある。検査の質を担保するために精度管理を行うが、現行手法にはリアルタイムな評価が出来ないといった問題点がある。我々は、リアルタイムな精度管理手法の開発に際して機械学習のアプローチを採用した。

従来技術・競合技術との比較

エラーの早期検出能に優れている。

新技術の特徴

・リアルタイムな精度管理を実現

想定される用途

・臨床検査情報システム(Laboratory Information System)への導入
・臨床検査機器への導入

  • 13:30~13:55
  • 医療・福祉

6)運動・労働時の深部体温の変動予測と暑熱順化トレーニング評価システム

発表資料 プレゼン動画

大阪公立大学 都市健康・スポーツ研究センター 教授 岡﨑 和伸

https://www.omu.ac.jp/orp/rcuhs/

新技術の概要

暑熱環境下における運動・スポーツ、あるいは、制服や重装備を着用して活動を強いられる労働現場での熱中症の予防を目的とし、被服内センサによる各種測定値と個人特性から運動・労働中の深部体温の変動を予測するアルゴリズムを応用し、暑さに身体を慣らすための運動(暑熱順化トレーニング)を実施・評価するシステムを構築した。

従来技術・競合技術との比較

既存の各種ウエアラブルセンサを用いた熱中症の危険度を提示する技術に対して、本技術では、被服内センサによる被服内温度と身体活動量、および、体力レベル等の個人特性から運動・労働中の深部体温の変動(上昇と下降)を提示する点、さらに、暑熱順化トレーニングを活動の現場で実施・評価可能とする点に新規性がある。

新技術の特徴

・被服内設置のセンサによる被服内温度および身体活動量をモニタリングする点
・深部体温の変動(上昇と下降)を提示する点
・暑熱順化トレーニングを活動の現場で実施・評価可能とする点

想定される用途

・制服や重装備を着用して活動を強いられる労働現場での暑熱対策・熱中症予防への応用
・運動・スポーツの現場での暑熱対策・熱中症予防への応用
・被服等の製品や熱中症予防のための機器への応用

  • 14:00~14:25
  • 機械

7)マルチコプター向け可変ピッチプロペラ機構

発表資料

大阪公立大学 大学院工学研究科 機械系専攻 講師 今津 篤志

https://www.omu.ac.jp/eng/intelligent-systems/

新技術の概要

 マルチコプター向け可変ピッチプロペラ機構において、より構成要素が少なく高剛性にしやすい機構を提案した。

従来技術・競合技術との比較

 構成要素が少ない単純な機構であり、高剛性にしやすい。

新技術の特徴

・構成要素の少ない構造
・高剛性化が容易
・正逆のプロペラ推力

想定される用途

・マルチコプタの性能向上
・プロペラを用いた正逆の推力を得たい場合

関連情報

・サンプルあり

  • 14:30~14:55
  • 医療・福祉

8)低温大気圧プラズマを利用した骨再生および腱再生促進装置

発表資料

大阪公立大学 大学院医学研究科 臨床医科学専攻 准教授 豊田 宏光

http://www.med.osaka-cu.ac.jp/orthoped/

新技術の概要

生体組織に直接照射可能な大気圧低温プラズマを照射することで、腱や靭帯の損傷部位の再生効率を高める技術および骨折や骨欠損部位に照射することで骨の再生効率を高める技術を提供する。

従来技術・競合技術との比較

アキレス腱損傷などの場合、手術をした場合でも3-8週間の安静期間や3-6ヵ月間のリハビリテーション期間が必要である。他の組織修復法として多血小板血漿療法や培養細胞移植法などがあるが、細胞加工設備の設置や特定細胞加工物の製造許可取得が必要である。本技術は医療機器としての使用を想定しており、医療現場で即時利用可能である。

新技術の特徴

・腱再生または骨再生治療に適した装置の構成
・損傷部位の回復期間の短縮

想定される用途

・治療用医療機器(腱再生促進装置・骨再生促進装置)

お問い合わせ

連携・ライセンスについて

大阪公立大学 学術研究推進本部  知的財産マネジメントオフィス
TEL:072-254-9873
Mail:gr-knky-chizai アットマークomu.ac.jp
URL:https://www.omu.ac.jp/research/ura/

新技術説明会について

〒102-0076 東京都千代田区五番町7 K’s五番町

TEL:03-5214-7519

Mail:scettアットマークjst.go.jp

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