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JST研究成果最適展開支援プログラム(A-STEP)①~ICT、電子デバイス・ものづくり、機能材料~ 新技術説明会【オンライン開催】

日時:2024年02月06日(火) 12:55~15:55

会場:オンライン開催

参加費:無料

主催:科学技術振興機構

発表内容詳細

  • 12:55~13:00

開会挨拶

科学技術振興機構 スタートアップ・技術移転推進部 参事役 坂本 祥純

  • 13:00~13:25
  • 分析

1)AIソムリエ:1分・1滴で各種溶液の「指紋」を取得するポータブル型センサ

発表資料 プレゼン動画

産業技術総合研究所 センシングシステム研究センター センシングマテリアル研究チーム 主任研究員 大曲 新矢

新技術の概要

1分・1滴で各種溶液の「化学指紋情報」を取得するポータブル型の電子舌センサを開発しました。センサ部に高感度なダイヤモンド電極を搭載することで、ワイドレンジに多峰性のあるデータを取得することが可能になりました。指紋情報と、人間の五感データを機械学習によって結びつけることによって、品質管理、官能評価の代替、製品開発、真贋判定など幅広いアプリケーションへの展開が期待されます。

従来技術・競合技術との比較

これまで、食品・飲料の製品開発および品質管理には、官能評価が主に用いられてきましたが、職人の経験と勘に依存するため属人性が高いことが課題でした。AIソムリエは、官能評価に近いマクロなデータを簡易的に電子化する手段として有効で、大型の理化学機器とも補完的な役割を持っています。

新技術の特徴

・ポータブル型の液体用のセンサです
・液体の状態を反映した「指紋情報」を瞬時に可視化することが可能です
・味覚データとの結びつき、液体の異常診断、特徴抽出に使用可能です

想定される用途

・食品・飲料の製品開発
・溶液の異常診断
・品質管理、賞味期限判別など

関連情報

・展示品あり

  • 13:30~13:55
  • 製造技術

2)自己組織化エレクトレットとMEMSの集積化技術

発表資料 プレゼン動画

立命館大学 理工学部 大学院理工学研究科 機械工学科 機械システム専攻 准教授 山根 大輔

https://www.yamane.se.ritsumei.ac.jp/

新技術の概要

本技術は、荷電処理が不要で室温形成可能なエレクトレット(電荷を半永久保持する誘電体)である「自己組織化エレクトレット」を、各種MEMS(微小電気機械システム)デバイスへ集積化するための世界初のデバイスおよびプロセス技術です。

従来技術・競合技術との比較

従来のエレクトレット素子製造技術と異なり、荷電処理(高温処理、高電圧処理、X線処理などのいずれか、または複数組み合わせ)は不要です。
また、従来のエレクトレット素子製造技術では荷電処理のための特殊プロセス(半導体製造で用いないプロセス)が必要であるのに対し、本技術は全て半導体プロセスで素子製造可能です。

新技術の特徴

・MEMS素子(あるいは集積回路上へ製造したMEMS素子)完成後、自己組織化エレクトレットを成膜
・MEMS内のスルーホールと呼ばれる微小な孔を利用することで、自己組織化エレクトレットを常温でMEMS内に成膜
・エレクトレットの荷電処理(高温処理、高電圧処理、X線処理などのいずれか、または複数組み合わせ)が不要

想定される用途

・MEMSエナジーハーベスタ
・MEMSセンサ
・MEMSアクチュエータ

  • 14:00~14:25
  • デバイス・装置

3)小型で軽量のウイルス不活化装置の開発

発表資料 プレゼン動画

名古屋大学 未来材料・システム研究所 材料創製部門 教授 内山 知実

http://www.is.nagoya-u.ac.jp/dep-cs/uchiyama/

新技術の概要

静電気力と遠心力を用いてウイルスを捕集し、LEDから深紫外線を照射して不活化する、小型軽量のウイルス不活化装置を開発した。フィルタを不要とする、メンテナンス性に優れた装置である。同装置は、たとえばエアカーテン装置への搭載に適しており、空間遮断とウイルス不活化を同時に実現できる技術の創出に資する。

従来技術・競合技術との比較

ウイルスを捕集して不活化する既存の技術は、フィルタ式とLED式に分類される。フィルタ式は、圧力損失が大きくフィルタ交換が必要である。LED式は流量が小さい。本技術は、フィルタを不要とし、大きな流量を達成できる。

新技術の特徴

・静電気力と遠心力を併用してウイルスを高効率で捕集できる
・装置を小型化でき、たとえばエアカーテン装置へ搭載できる
・フィルタ交換などの手間を不要とし、メンテナンスが容易である

想定される用途

・ウイルスの捕集と不活化
・エアカーテン装置への搭載によるウイルスの遮断と不活化
・エアロゾル粒子の捕集

関連情報

・デモあり

  • 14:30~14:55
  • 製造技術

4)ダイレス塑性加工技術の応用による超極細先端径を有する金属中空マイクロニードルの創製

発表資料 プレゼン動画

東京大学 生産技術研究所 准教授 古島 剛

https://www.furulab.iis.u-tokyo.ac.jp/

新技術の概要

本研究では、1個の細胞を操作する効果的なツールである金属製中空マイクロニードルを作製する新手法として、金属材料をまるでガラス管の加工のように局部的に加熱し引張り切ることにより、これまでにない超極細先端径を有し、さらにテーパ形状を有する金属マイクロニードルの創製を実現する。

従来技術・競合技術との比較

一般的な金属材料の中空マイクロチューブは、ダイスを使った引抜き加工で行われるが、テーパー形状を作ることができない。ヒータ内でガラス管を引張り切るガラス細工で、容易に先端が70μm程度のマイクロニードルの作製が可能である。しかしながら、当然、ガラス管であるがゆえに導電性を有しておらず、また強度・じん性が低い。

新技術の特徴

・顕微鏡下に1個細胞をマニピュレーターに使用するマイクロニードルを、従来の脆くて低強度なガラスから金属製の中空マイクロニードルに変革するための金属製マイクロニードルの加工技術の開発である
・脳外科用手術に用いられる吸引管は、先端が細くテーパー形状を有するため、上記のような医療機器にも用いられる可能性がある
・従来の金属ニードルでは、実現が難しかった先端径数十㎛かつ、根本が1mm程度の、極端なテーパー形状の制御ができる可能性がある

想定される用途

・顕微鏡下のマニピューレータに使用されるマイクロニードル
・脳外科用手術の吸引管
・テーパー構造を有する特殊な注射針やノズル等

  • 15:00~15:25
  • 材料

5)典型元素を利用した高活性アルカリ水電解触媒

発表資料

筑波大学 数理物質系 物質工学域 教授 近藤 剛弘

https://www.ims.tsukuba.ac.jp/~kondo_lab/index.html

新技術の概要

本研究では、埋蔵資源量が豊富なホウ素と硫黄が1:1の組成比で構成される菱面体硫化ホウ素(r-BS)をシート状の炭素であるグラフェンと複合化したr-BS+Gを合成しました。このr-BS+Gはアルカリ水溶液中での水電解の電極触媒材料として用いると、酸素発生反応に対して高い触媒活性を示すことがわかりました。

従来技術・競合技術との比較

現在のアルカリ水溶液中での水電解の電極触媒材料はRuO2やIrO2など希少で高価な金属が用いられております。本研究で開発したr-BS+Gはこれらと比べてて安価で豊富なホウ素と硫黄と炭素で構成されているにもかかわらず、市販のRuO2触媒よりも高い触媒性能を示しました。

新技術の特徴

・高性能アルカリ水電解触媒
・典型元素触媒
・貴金属代替触媒

想定される用途

・アルカリ水電解用触媒
・空気電池

関連情報

・サンプルあり

  • 15:30~15:55
  • 材料

6)スポンジのように柔軟なナノ吸着剤

発表資料

東北大学 材料科学高等研究所 教授 西原 洋知

https://www2.tagen.tohoku.ac.jp/lab/nishihara/html/index.html

新技術の概要

活性炭、ゼオライト、MOFなどの従来のナノ吸着剤は、押し付けて変形させることはできませんが、今回紹介するカーボン新素材「グラフェンメソスポンジ」はスポンジのように圧縮・復元させることができます。

従来技術・競合技術との比較

大気中の有機蒸気を、熱エネルギーを使わずに回収できます。従来は、冷却して結露させて液化回収するか、もしくは吸着材で捕集した後に吸着材を加熱し気化させた蒸気を冷却して液化回収する必要がありました。柔軟なナノ吸着剤を用いれば、吸着させたのちに材料を絞ることで液化回収が可能です。

新技術の特徴

・大気中の有機蒸気を、熱エネルギーを使わずに回収可能
・-200℃~1800℃の幅広い温度域でスポンジ材として使用可能

想定される用途

・大気からの有機蒸気回収
・宇宙で役立つスポンジ材

関連情報

・サンプルあり
・展示品あり

お問い合わせ

連携・ライセンスについて

科学技術振興機構 スタートアップ・技術移転推進部 研究支援グループ
TEL:03-5214-8994
Mail:a-step アットマークjst.go.jp
URL:https://www.jst.go.jp/a-step/

新技術説明会について

〒102-0076 東京都千代田区五番町7 K’s五番町

TEL:03-5214-7519

Mail:scettアットマークjst.go.jp

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