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高専 新技術説明会【オンライン開催】

日時:2023年09月14日(木) 13:25~15:55

会場:オンライン開催

参加費:無料

主催:科学技術振興機構、国立高等専門学校機構

発表内容詳細

  • 13:25~13:30

開会挨拶

国立高等専門学校機構 研究担当理事 國枝 佳明

  • 13:30~13:55
  • 材料

1)特定の物質を高効率に濃縮可能な機能材料の開発技術

発表資料 プレゼン動画

有明工業高等専門学校 創造工学科 教授 大河平 紀司

http://www.ce.ariake-nct.ac.jp/lab/okobira/index.html

新技術の概要

標的とした物質(例えばウイルス、抗体、金属イオン等)のみを高効率に認識し、分離・濃縮可能な機能材料の開発を実現する技術。基材より三次元的に伸びたポリマーブラシへ特定の物質のみを特異的に認識するサイトを高密度に固定化することで、高効率な濃縮を実現するものである。

従来技術・競合技術との比較

従来の「認識サイトが基材の表面に単層だけ固定されている材料」では実現できなかった高い物質認識能、濃縮率が可能となる。また、濃縮したい物質毎に認識サイトをアレンジすることで、様々な物質への応用が可能となる。

新技術の特徴

・単位面積あたりの物質認識・濃縮率が非常に高い
・様々な基材への応用が可能
・認識部位をアレンジすることで様々な物質への応用が可能

想定される用途

・特定の物質を高感度に検出するセンサー(イムノクロマト、ELISA等)
・新規下水道サーベイランス用ウイルス捕捉材料
・高速/高効率分離精製材料(タンパク、抗体、金属イオン等)

  • 14:00~14:25
  • 医療・福祉

2)無動力システムを用いた空気圧駆動義指

発表資料

津山工業高等専門学校 総合理工学科 機械システム系 准教授 西川 弘太郎

https://www.tsuyama-ct.ac.jp/gakkaVer4/kyouin/nisikawa/nisikawa.html

新技術の概要

重量が大きく高価な筋電義指に代わる、全く新しい義指を提案する。本提案は、従来の空気圧システムに必須の電気エネルギーやコンプレッサが不要な無動力システムを採用している。使用者の指の屈曲/伸展運動を利用して、圧縮空気を生成し空気圧駆動する。空気の圧縮性を活かし、電動には困難な、対象物の柔軟な把持が可能である。

従来技術・競合技術との比較

筋電義指との比較:1. 電気エネルギー不要 2. 柔軟把持可能 3. 軽量・安価
能動義指との比較:1. 柔軟物から重量物までの幅広い対象物の把持が可能 2. 対象物に空気圧の把持力が作用し続けるため、対象物を落とさない

新技術の特徴

・無動力型のため、電気エネルギーや外部動力源が不要
・電動ハンドでは困難な「柔軟な把持」が可能
・軽量、低コスト

想定される用途

・義指
・義手
・作業用フィンガー

  • 14:30~14:55
  • 製造技術

3)プラスチック上での低温配線技術

発表資料

広島商船高等専門学校 電子制御工学科 准教授 酒池 耕平

新技術の概要

A.金属配線の低温形成技術
  金属ナノインクをインクジェットにて滴下すると同時に低抵抗金属薄膜化できる着弾同時低抵抗化技術を開発。
B.SiO2 層間絶縁膜の低温形成
  ポリシラザンを100℃程度の低温でシリカ転化できる技術を開発。

従来技術・競合技術との比較

A.金属配線の低温形成技術:金属ナノインクを低抵抗化する為には配線描画後にアニール処理が必要であったが、本技術により、配線描画と同時に低抵抗薄膜化可能となる。
B.SiO2 層間絶縁膜の低温形成:ポリシラザンは、 450 ℃ で 1 時間以上加熱することにより良質な SiO2 膜へとシリカ転化させるが、本技術により、プラスチックが耐えうる低温でシリカ転化可能となる。

新技術の特徴

・100℃程度の低温で高品質金属配線及び層間絶縁膜を形成可能
・金属ナノインクを、インクジェット配線描画と同時に低抵抗薄膜化可能

想定される用途

・各種基板上での回路構成
・各種デバイスの電極形成

  • 15:00~15:25
  • 情報

4)ユーザの興味を引くソーシャルロボットのための強化学習アルゴリズム

発表資料 プレゼン動画

香川高等専門学校 電子システム工学科 講師 大西 章也

http://onishi.starfree.jp/

新技術の概要

本技術はソーシャルロボットがユーザの興味を引くための行動を学習するためのアルゴリズムである。その学習にはロボットの行動後に興味があるような反応をセンシングすれば報酬を、逆に興味がない様子であれば罰をつけ、ロボットの次の行動をどのようにするか学習する。その際、ユーザの興味を引き、かつ飽きにくくするような情報処理が行われる。本技術は商品や広告の推薦システム、面接訓練システムなどへも応用可能である。

従来技術・競合技術との比較

本技術は(1)ロボットの行動をカテゴリ化して扱うことで効率よく強化学習を行うことを可能としている点、(2)カテゴリ内の行動をランダムに提示することで飽きにくくしている点、(3)報酬が連続して得られない場合は学習をリセットする機能が備わっている点で一般の強化学習や、従来のソーシャルロボットに実装された強化学習のアルゴリズムとは異なる。

新技術の特徴

・ソーシャルロボットがユーザーが興味を引き、かつ飽きさせないように行動を決定することが可能となる。
・ロボットだけでなく仮想空間上の学習エージェントに実装可能である。例えば「ロボット」を「システム」と読み替え、「ロボットの行動」を「システムからの情報提示」と読み替えればユーザが興味を持つような情報を提示するシステムが実現可能である。
・学習システム自体をモジュール化すればSTEM教材などに使用することが可能である。

想定される用途

・独居老人や留守中の子供の相手をするソーシャルロボットやおもちゃへの実装、面接訓練ロボットなど教材への応用
・興味のある広告を学習し提示するシステム、興味のある製品を学習し提案するシステムなど、仮想空間上のエージェント等への実装
・教材自体が学習するためのモジュール、興味を学習するロボットを自作可能なモジュールへの実装など、STEM教材モジュールへの実装

関連情報

・デモあり
・展示品あり

  • 15:30~15:55
  • 電子

5)ぬりえで分かる半導体・集積回路 ~サーキットデザイン教育~

発表資料 プレゼン動画

有明工業高等専門学校 創造工学科 准教授 石川 洋平

http://www.iclab.jp

新技術の概要

近年話題の「半導体・集積回路」、一見難しそうなキーワードですが、その本質は「ぬりえ」のような創作・ものづくり、本技術は、小学生から大人まで親しめる教材に関するものです。レイアウト設計と呼ばれる技術に着目して厚紙とトレーシングペーパーを使ったハンドクラフト、そして、メタバース上でのゲームによって、サーキットデザインを楽しみながら学んでいくそんな仕掛けです。

従来技術・競合技術との比較

実は、写真の現像工程のような身近なものづくりからのアナロジーとして、サーキットデザインは温故知新的に理解可能であるという点がポイントです。CADを用いることが当たり前の教育から紙・メタバースという一見関係のなさそうな学習の入り口が未来のサーキットデザインエンジニアを生み出すと予見しています。

新技術の特徴

・半導体・集積回路設計の多世代・早期教育
・「サーキットデザイン教育」という新しい言葉の普及
・そこから派生する半導体にまつわる材料・製造装置などの関連学習

想定される用途

・小中学校での半導体・集積回路の基礎教育
・高校・高等教育における半導体・集積回路設計教育(サーキットデザイン教育)
・企業における半導体・集積回路設計の理解・産学連携促進

関連情報

・デモあり
・展示品あり

お問い合わせ

連携・ライセンスについて

国立高等専門学校機構 本部事務局研究推進課
TEL:03-4212-6822 
Mail:kenkyu-sienアットマークkosen-k.go.jp
URL:https://www.kosen-k.go.jp/

新技術説明会について

〒102-0076 東京都千代田区五番町7 K’s五番町

TEL:03-5214-7519

Mail:scettアットマークjst.go.jp

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