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熊本大学 新技術説明会【オンライン開催】

日時:2023年07月20日(木) 10:00~11:55

会場:オンライン開催

参加費:無料

主催:科学技術振興機構、熊本大学

発表内容詳細

  • 10:00~10:25
  • 材料

1)無機ナノシートをプロトン電解質に用いた低温(80℃)動作を可能とする燃料電池

発表資料

熊本大学 産業ナノマテリアル研究所 二次元ナノマテリアル部門 教授 伊田 進太郞

https://www.chem.kumamoto-u.ac.jp/~idaken/

新技術の概要

原子層の厚みしか持たない2次元材料で、完全ガス遮蔽性、高機械的強度、高耐久性などの特徴を有する無機ナノシートの積層物を固体電解質とした燃料電池を可能とする。

従来技術・競合技術との比較

従来、燃料電池の出力および安定性向上のために用いられているフッ素系ポリマーを電解質として用いる技術では1)水素透過による発電効率の低下、2)高分子の特徴から高温での使用制限、3)フッ素を使用していることによる環境へ影響、4)価格の問題、など解決しなければならない問題がある。一方、本発明では、層間に様々な物質を保持することができ、無機ナノシート層と層間物質連続的に相互作用することで、特異的な特徴が発現し、上記の問題を解決できる可能性がある。

新技術の特徴

・高ガス遮蔽性
・高速プロトン伝導性
・高機械的強度、高温耐久性

想定される用途

・燃料電池
・ガスバリア膜

関連情報

・サンプルあり
・展示品あり

  • 10:30~10:55
  • 材料

2)ネックレス型アントラセンダイマーシリコーンポリマーによるポリマー・モノマー可逆変換

発表資料 プレゼン動画

熊本大学 産業ナノマテリアル研究所 二次元ナノマテリアル部門 教授 國武 雅司

https://www.chem.kumamoto-u.ac.jp/chemistryandbioscience/research/labo_09/

新技術の概要

アントラセン両末端シリコーンをモノマーとした光重合によりアントラセン二量体を主鎖に持つネックレス型シリコーンポリマーを合成し、熱処理でモノマーに可逆的にリサイクル可能である事を見いだした。また平衡反応を用いてアントラセン間のシロキサン鎖長を変える事で、ポリマーの熱特性を自由に変える事が出来る。

従来技術・競合技術との比較

他に例を見ないポリマー・モノマー可逆な転換システム。アントラセンダイマー部位をシロキサン鎖で交互に繋いだネックレス構造は、ポリジメチルシロキサンの平衡重合技術を用いて、アントラセン間の鎖長を変える事ができ、ガラス転移温度等を自由に制御できる。

新技術の特徴

・モノマー・ポリマー間の可逆転換が可能なリサイクルポリマー
・熱・機械物性を自由に調整できるポリマー
・省エネルギーリサイクルシステム 太陽光で重合可能、分解は発熱反応

想定される用途

・リサイクル可能な熱可塑性・熱硬化性透明プラスチック

関連情報

・デモあり

  • 11:00~11:25
  • 材料

3)高熱伝導・高強度・高延性マグネシウム新規合金

発表資料

熊本大学 先進マグネシウム国際研究センター 合金設計分野 助教 井上 晋一

https://www.mrc.kumamoto-u.ac.jp/

新技術の概要

本技術は、熊本大学の先行技術であるKUMADAIマグネシウム合金とは異なり、長周期積層構造相(LPSO相)を含まない新規合金である。母相の高純度化、塑性加工における化合物相の分散および母相のバイモーダル化により、高熱伝導・高強度・高延性を有する合金を開発した。

従来技術・競合技術との比較

従来、一般的なマグネシウム合金であるAZ91D(ASTM記号)の熱伝導率は60W/m・K程度であるため、使用環境が高温であったり使用中に発熱する部品に用いられると、放熱が良好に行われず、部品の強度が低下し、変形してしまうことがあるという課題があった。

新技術の特徴

・高熱伝導
・高強度・高延性マグネシウム
・軽量材料

想定される用途

・ドローン用部品
・EV自動車用部品
・モバイル筐体

  • 11:30~11:55
  • 創薬

4)薬剤耐性菌感染症克服に向けた新規創薬開発

発表資料 プレゼン動画

熊本大学 大学院生命科学研究部 微生物学講座 教授 澤 智裕

https://www.microbio-ku.jp

新技術の概要

近年、治療に使用する特定の種類の抗菌薬が効きにくい薬剤耐性菌が問題になっている。中でも幅広いβラクタム系抗菌薬を分解・失活させる酵素であるメタロβラクタマーゼ(metallo-beta-lactamases: MBLs)は、細菌感染症治療の切り札とされるカルバペネムを分解することから、MBL活性を阻害することは薬剤耐性菌感染症を治療する上での重要な課題となっている。本発明による、新規MBL阻害剤の提供は、薬剤耐性菌感染症の克服に大きく貢献できると考えられる。

従来技術・競合技術との比較

MBL産生菌に対して、phase IIIまで進んでいるtaniborbactamとの比較において、taniborbactamが無効であった臨床分離多剤耐性緑膿菌や臨床分離多剤耐性肺炎桿菌に対して、本化合物は極めて優れた治療効果を示した。

新技術の特徴

・新規化合物デザイン
・優れた治療効果(in vivo)
・幅広いグラム陰性菌に対する高い有効性

想定される用途

・細菌感染症治療(ヒト用)
・細菌感染症治療(動物用)

関連情報

・サンプルあり

お問い合わせ

連携・ライセンスについて

熊本大学 熊本創生推進機構 イノベーション推進部門
TEL:096-342-3966
Mail:liaisonアットマークjimu.kumamoto-u.ac.jp
URL:https://kico.kumamoto-u.ac.jp/contract/

新技術説明会について

〒102-0076 東京都千代田区五番町7 K’s五番町

TEL:03-5214-7519

Mail:scettアットマークjst.go.jp

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