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情報通信研究機構 新技術説明会【オンライン開催】

日時:2023年10月19日(木) 10:00~11:55

会場:オンライン開催

参加費:無料

主催:科学技術振興機構、情報通信研究機構

発表内容詳細

  • 10:00~10:25
  • 情報

1)マルウェアや調査目的スキャン特定のためのパケットヘッダのシグネチャ生成技術

発表資料

情報通信研究機構 サイバーセキュリティ研究所 サイバーセキュリティ研究室 研究員 田中 智

https://csl.nict.go.jp/

新技術の概要

ダークネット上のパケット観測技術や保有する膨大な観測データを生かし、インターネット側から観測される攻撃や調査目的の通信パケットに含まれる特定パターン(シグネチャ)を、特徴量を自動生成する技術と統計量に基づいて発見する技術。

従来技術・競合技術との比較

従来手法では、特定の式で表現されるシグネチャを特定するため、攻撃者が回避策として異なる式で表現したシグネチャを見逃す恐れがある。また、特定手順が曖昧で再現性が低いという課題がある。本技術は、遺伝的アルゴリズムと統計量を活用することで、様々な式で表現されるシグネチャを高い信頼性で特定する。

新技術の特徴

・統計量の活用による信頼性の高いマルウェアや調査目的スキャンのシグネチャの生成
・遺伝的アルゴリズムの活用による柔軟な式で表現される特徴量の抽出

想定される用途

・IDS(不正侵入検出システム)やIPS(不正侵入防御システム)で用いるシグネチャの生成
・組織内に存在するマルウェアに感染した端末の特定
・マルウェアの標的となっている機器やソフトウェアの分析の補助

  • 10:30~10:55
  • 計測

2)大気環境情報のレーザーセンシング技術

発表資料 プレゼン動画

情報通信研究機構 電磁波研究所 電磁波伝搬研究センター リモートセンシング研究室 主任研究員 青木 誠

https://www2.nict.go.jp/res/

新技術の概要

水蒸気や二酸化炭素に対する吸収特性など、波長2µm帯の持つ優れた特性を利用して、大気の様々な情報(風、水蒸気、大気微量成分、大気中の気体成分など)の空間分布を、高精度で計測するライダー装置です。

従来技術・競合技術との比較

従来のライダー技術では、太陽光の影響による日中の水蒸気の観測や、風と水蒸気などの複数の同時計測は困難でした。本技術は、波長2µm帯のレーザーの発振波長を高精度に制御する技術と狭帯域な受光システムを用いることにより、この課題を克服しました。

新技術の特徴

・ 風や気体分子の空間分布を高精度で同時に計測可能
・ 高出力なレーザー送信機の採用により、長距離観測が可能
・ 狭帯域な受光システムにより、昼夜を問わず測定可能

想定される用途

・ エアモビリティの安全運航
・ ゲリラ豪雨や線状降水帯の予測精度向上
・ 二酸化炭素の空間分布モニタリング

  • 11:00~11:25
  • 情報

3)レモンでゆっくり、バニラで素早く -香りで体感速度を変える技術-

発表資料 プレゼン動画

情報通信研究機構 未来ICT研究所 脳情報通信融合研究センター 脳機能解析研究室 主任研究員 對馬 淑亮

新技術の概要

レモンの香りを嗅ぐと映像がゆっくり、バニラの香りを嗅ぐと映像が速く感じるクロスモーダル現象を発見。この現象を活かして、目から入る情報(視覚情報)から感じる映像の速さや体感速度を、香りでコントロールする技術を開発。

従来技術・競合技術との比較

本技術は、香りが視覚や体感速度に直接的に影響を与えるクロスモーダル現象に着目し、視覚から感じる映像の早さや体感速度を、上げ下げできる点において、他の技術とは異なる。また従来の香りを使った技術とは異なり、ユーザーの心理状態に合わせて、香り噴射の種類やタイミングを変えることで、ユーザーの感覚を変える技術である。

新技術の特徴

・香りを使って映像の速さや体感速度を変える
・物理的な環境を変えるではなく、香りでヒトの感じ方を変える

想定される用途

・香りを使ったエンターテインメント
・乗り物等でのユーザーの体感速度コントロール

  • 11:30~11:55
  • 計測

4)EMC(電磁適合性)測定のための広帯域TEMホーンアンテナ

発表資料

情報通信研究機構 電磁波研究所 電磁波標準研究センター 電磁環境研究室 研究技術員 張間 勝茂

https://emc.nict.go.jp/index.html

新技術の概要

指数関数テーパー伝送線路の特性インピーダンスを有するTEMホーンアンテナである。広帯域、良好な放射特性及び広い電界均一場の生成等の特徴により、効率の良いEMC試験を実現できる。

従来技術・競合技術との比較

抵抗装荷によるTEMホーンアンテナのインピーダンス整合法は、放射効率の低下となりEMC測定には適さない。指数関数テーパー構造により抵抗装荷は不要となるが、最大放射方向がアンテナ正面方向に一致しない周波数帯を生じる。これらの課題を、指数関数テーパー構造と開口部エッジの形状を工夫することで解決している。

新技術の特徴

・電磁耐性試験規格(国際規格IEC 61000-4-21)に準拠
・広帯域で使用可能
・良好な放射特性(均一電界分布の生成)

想定される用途

・放射エミッション測定用アンテナ

お問い合わせ

連携・ライセンスについて

情報通信研究機構 イノベーション推進部門 知財活用推進室
TEL:042-327-6950
Mail:ippo アットマークml.nict.go.jp
URL:http://www.nict.go.jp/

新技術説明会について

〒102-0076 東京都千代田区五番町7 K’s五番町

TEL:03-5214-7519

Mail:scettアットマークjst.go.jp

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