日本大学 新技術説明会【オンライン開催】
日時:2023年12月19日(火) 10:30~13:55
会場:オンライン開催
参加費:無料
主催:科学技術振興機構、日本大学
発表内容一覧
発表内容詳細
- 10:30~10:55
- 機械
日本大学 生産工学部 電気電子工学科 准教授 加藤 修平
http://www.ee.cit.nihon-u.ac.jp/kyoiku-kenkyu/kyoshokuin/shuuhei-katou/index.html
新技術の概要
本技術は電気自動車(EV)に不慣れなドライバーでもエコな運転ができるようになる運転を支援する技術である。具体的には本技術はドライバーに座面の振動情報として車両の状態を教え、アクセルの不必要な操作を防ぐものである。これにより電気自動車の弱点である短い航続距離を改善できる。
従来技術・競合技術との比較
従来技術で同一の効果を得るには車両構造に関わるアクセルペダル自体の大掛かりな改修が必要であった。これに対し本技術はそれが不要である。つまり、本技術はいかなる車両にも適用可能な運転支援技術であり、追加するハードウェアはドライバー座面等に設置する小型の振動装置のみであるため、従来技術と比較し汎用性が高い。
新技術の特徴
・自動車シート製造企業も参入できる運転サポート技術
・少ない追加部品で運転サポートが可能
想定される用途
・電気自動車
・ハイブリッド自動車
関連情報
サンプルあり
デモあり
- 11:00~11:25
- 機械
日本大学 理工学部 機械工学科 教授 上田 政人
新技術の概要
軽量かつ高強度な炭素繊維強化プラスチック(CFRP)は航空機構造に用いられる先端材料である。CFRPは3Dプリント可能であるが、従来のCFRPと比較して力学特性が低い課題を有しており、3Dプリントは一般的な製造手法になっていない。本技術は力学特性に優れるCFRPを3Dプリントできる新技術である。
従来技術・競合技術との比較
従来の3Dプリントでは、CFRP内部に多くの気泡が残留し、また層間接着強度が低い課題があった。本技術ではこれまでの3Dプリンタにコンパクションローラを追加することにより、これらの問題を解決して力学特性に優れたCFRPを3Dプリントすることができる。
新技術の特徴
・高性能なCFRPの3Dプリント技術
・射出成形に近い性能を発揮する樹脂の3Dプリント技術
・従来3Dプリンタにコンパクションローラを搭載するのみの簡単な機構
想定される用途
・CFRPによる小型部品の製造
・樹脂による小型部品の製造
・3Dプリンター技術全般
関連情報
サンプルあり
- 11:30~11:55
- 医療・福祉
日本大学 理工学部 数学科 特任教授 吉開 範章
新技術の概要
整形外科分野における患者の痛みの分類をアンケートから実施する予測方法に関して、高い予測精度アンケート項目の選択、及び機械学習の使用する教師データの構築と学習法に関するものである。
従来技術・競合技術との比較
従来法は、アンケート・データに対して統計モデルを立てる方法で精度を評価してもせいぜい50%程度の精度しかなく、さらに医療現場において、直ぐに、感度,特異度の精度を得るために固定的な点数に応じて判定を行うような場合は、さらに精度が低下してしまい、現状のスクリーニングツールのみの結果を用いて、神経障害性疼痛の診断を行われていない。本特許では、80%まで、精度を改善した。
新技術の特徴
・疼痛の種類の判定が、簡易で短時間に、かつ高精度に可能となる
・患者データの蓄積により、機械学習が進み、精度の向上が可能
想定される用途
・医療分野において、医療従事者が痛みの分類と判定を行う
・患者自身が、痛みの種類を識別・判断できるようになる
- 13:00~13:25
- 分析
日本大学 生産工学部 応用分子化学科 准教授 齊藤 和憲
新技術の概要
測定溶液内の作用電極の電位の制御は、溶液内に参照電極を浸漬するか、または、参照電極を別の容器に浸漬して塩橋、隔膜などの液洛を介して行う三電極法が用いられる。本技術は、溶液内の作用電極の電位を、液絡を介していない別の電解槽の溶液に浸漬した参照電極を用い、三電極法と同等な電位制御を可能にするものである。
従来技術・競合技術との比較
従来の三電極法による作用電極の電位制御では、参照電極を浸漬するか、または、参照電極を別の容器に浸漬して塩橋、隔膜などの液洛を介さなければならないという制約条件があった。本技術はこれらの制限を超えた測定条件で、かつ、従来の三電極法と同等の電位制御が可能となる技術である。
新技術の特徴
・測定溶液に参照電極を浸漬しない電気化学測定方法
・塩橋、隔膜などの液絡を用いない電気化学測定方法
・三電極法と同等の電位制御が可能な参照電極
想定される用途
・塩橋、隔膜などの液絡の使用が困難な電気化学測定
・高温・高圧下または微小空間における電気化学測定
・参照電極や塩橋などの内部液による試料溶液の汚染が懸念される電気化学測定
- 13:30~13:55
- 計測
日本大学 工学部 生命応用化学科 教授 加藤 隆二
新技術の概要
湿度の変化で大きな色変化を示すフィルム。色素の会合体構造が色素周りの水分子の存在で変化するという新規現象を応用している。応答速度は百分の一秒程度であり、湿度の時間変化を高速に検知できる。また、安価で製造できるため大面積化も可能であり、さらに使い捨て用途にも対応できる。
従来技術・競合技術との比較
電源が必要な機械式の湿度センサーは多く実用化されている。また、例は多くはないが、湿度によって色変化する材料も報告されているものの、応答速度が速くない。本技術では、湿度の変化を0.1秒以内に素早く色変化で視認できる。
新技術の特徴
・乾いた風が吹いてきたらすぐに色変化で視認できる
・大面積化が可能なので広い空間において湿度の時空間変化が観測できる
・ローコストのため使い捨て用途にも対応
想定される用途
・乾燥状態で保管が必要なパッケージの維持管理モニター
・湿度の時間・空間分布モニタリング
・湿度で色変化するファッション素材
お問い合わせ
連携・ライセンスについて
日本大学 産官学連携知財センター
TEL:03-5275-8139
Mail:nubicnihon-u.ac.jp
URL:https://www.nubic.jp/
新技術説明会について
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TEL:03-5214-7519
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