説明会の
お申込み

沖縄科学技術大学院大学(OIST) 新技術説明会【オンライン開催】

日時:2023年06月08日(木) 10:00~11:55

会場:オンライン開催

参加費:無料

主催:科学技術振興機構、沖縄科学技術大学院大学

発表内容詳細

  • 10:00~10:25
  • 創薬

1)オピオイドの鎮痛作用増強と耐性獲得抑制のためのペプチド薬剤

発表資料 プレゼン動画

沖縄科学技術大学院大学 膜協同性ユニット ポストドクトラルスカラー チョウ ペン

https://groups.oist.jp/ja/mcu/akihiro-kusumi

新技術の概要

モルヒネなどのオピオイドは、臨床、特に癌患者の疼痛管理に不可欠です。しかし、オピオイド投与は1週間程度でも耐性や依存などの深刻な問題を起こします。本技術は、私たちの発見に基づくペプチド薬剤です。モルヒネとの同時投与により、劇的な短期除痛効果の向上と耐性獲得の抑制が可能であることがマウスで確認されました。

従来技術・競合技術との比較

従来、除痛効果を高め、副作用を減らすために、オピオイドの化学構造を改変して、受容体の下流信号を調整する試みがなされてきました。しかし、大きな成功には到っていません。本技術では、受容体の2量体化を抑制するという新しい方法の開発と確立により、臨床におけるモルヒネ投与の大きな改善を可能にしました。

新技術の特徴

・高い有効性がマウスin vivoで検証済み
・無毒性または低毒性
・D型-アミノ酸やBBBシャトルペプチド利用により脳内への移送効率増大が可能

想定される用途

・モルヒネなどのオピオイドを用いた長期的な疼痛管理
・モルヒネなどのオピオイドの鎮痛効果の増強

  • 10:30~10:55
  • 創薬

2)哺乳類細胞内のRNAを低分子で制御する技術

発表資料

沖縄科学技術大学院大学 核酸化学・工学ユニット 教授 横林 洋平

https://groups.oist.jp/ja/naceu

新技術の概要

哺乳類細胞内およびマウス生体内で機能する、低毒性の低分子化合物(ASP2905)に特異的結合するRNAアプタマーと、それを利用した遺伝子発現制御技術(リボスイッチ)。遺伝子・細胞治療・再生医療、核酸医薬、生物製剤製造プロセスなどにおいて、必要なときに必要なだけタンパク質を発現することを可能にする。

従来技術・競合技術との比較

これまでに哺乳類細胞や動物で使用された低分子・アプタマーの組み合わせは、細胞透過性が低く、高濃度の化合物投与が必要で毒性も高いため、実用性に問題がある。またリボスイッチとしての性能もON/OFF比10倍前後と低い。本技術はこれらの課題を克服し、哺乳類細胞や動物において高い実用性を有する。

新技術の特徴

・低毒性の低分子による哺乳類細胞における遺伝子発現制御
・免疫原性を持つ外来タンパク質が不要で、必要な遺伝子サイズも小さい
・低濃度領域で遺伝子発現を高いON/OFF比で制御

想定される用途

・遺伝子・細胞治療、再生医療、mRNA医薬・核酸医薬の機能制御
・哺乳類細胞を用いた生物製剤(タンパク質・ウイルスベクター)の製造
・植物・昆虫・酵母など、哺乳類細胞以外の系における遺伝子発現制御

  • 11:00~11:25
  • エネルギー

3)多環芳香族炭化水素を正孔輸送層に用いた長寿命ペロブスカイト太陽電池

発表資料 プレゼン動画

沖縄科学技術大学院大学 エネルギー材料と表面科学ユニット グループリーダー 大野 勝也

https://groups.oist.jp/ja/emssu

新技術の概要

ペロブスカイト太陽電池の実用化には、高い変換効率と長期安定性の両方が必要である。本技術では、導電性酸化物基板とペロブスカイト層の界面にアンカー基を持つ多環芳香族炭化水素(PAHs)を正孔輸送層として利用し、逆型ペロブスカイト太陽電池の効率と安定性を向上させた。

従来技術・競合技術との比較

逆型ペロブスカイト太陽電池では、トリフェニルアミンやカルバゾールが最も一般的な有機正孔輸送材料として使用されている。しかし、これらは動作寿命に悪影響を及ぼす。本技術では、PAHsのヘテロ原子が酸化インジウムスズ(ITO)層に配位することで、強い結合力が発生する。その結果、より高い変換効率および長寿命化が達成された。

新技術の特徴

・長寿命(T80:3175時間)
・高効率化(23%)

想定される用途

・逆型ペロブスカイト太陽電池

  • 11:30~11:55
  • 製造技術

4)ガラス基板上へのナノチャネルの作製

発表資料 プレゼン動画

沖縄科学技術大学院大学 力学と材料科学ユニット スタッフサイエンティスト ヤンセンス ストフル

https://groups.oist.jp/ja/mmmu

新技術の概要

ガラス基板上に閉鎖ナノチャネルを直接形成する新しい技術。従来のアプローチのように複雑ではなく、必要な時間も少ない。ナノチャネルは任意の長さにすることができ、形成されたチャネルによって、ナノ流体輸送現象を利用することが可能となる。

従来技術・競合技術との比較

従来、ナノチャネルの作製には、電子ビームリソグラフィ、集束イオンビームミリング、フォトリソグラフィとエッチング、アノードボンディングなどが用いられてきたが、これらの方法は、複雑かつ高価であり、時間を要するという問題があった。本技術は、これらの問題を解決し、より安価で迅速なナノチャネルの作製を可能とする。

新技術の特徴

・封止工程が不要
・漏れや詰まりが生じない
・より安価、迅速に形成

想定される用途

・分子のキャラクタリゼーション
・ドラッグデリバリー
・ナノリアクター

お問い合わせ

連携・ライセンスについて

沖縄科学技術大学院大学 OIST Innovation
TEL:098-966-8937
Mail:tls アットマークoist.jp
URL:https://groups.oist.jp/ja/innovation/technology-licensing-section

新技術説明会について

〒102-0076 東京都千代田区五番町7 K’s五番町

TEL:03-5214-7519

Mail:scettアットマークjst.go.jp

Go Top