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スマートライフ~四国国公立大学~ 新技術説明会【オンライン開催】

日時:2023年09月12日(火) 09:55~14:55

会場:オンライン開催

参加費:無料

主催:科学技術振興機構、
株式会社テクノネットワーク四国、
四国産学官連携イノベーション共同推進機構(SICO)、
徳島大学、香川大学、愛媛大学、
高知大学、高知工科大学

発表内容詳細

  • 09:55~10:00

開会挨拶

株式会社テクノネットワーク四国 代表取締役 合谷 祥一

  • 10:00~10:25
  • 医療・福祉

1)高分子を非接触・非侵襲的に皮内に浸透させる技術

発表資料 プレゼン動画

徳島大学 大学院医歯薬学研究部 薬学域 薬科学部門 創薬科学系 衛生薬学 教授 小暮 健太朗

https://www.tokushima-u.ac.jp/ph/faculty/labo/esi/

新技術の概要

接触させた電極から電気をかけることで物質を非侵襲的に皮内へ浸透させる技術(イオントフォレシスItP)は、電極下にしか物質を浸透させられないが、本技術は電極を設置した水槽中に浸した皮膚にItPを行うことで非接触・非侵襲的にヒアルロン酸などの高分子を浸透させることができる。

従来技術・競合技術との比較

軟膏・クリームなどでは、高分子を皮内に浸透させることは不可能である。従来の電極接触型イオントフォレシスItPは、電極貼付下の皮膚にしか物質を浸透させられないが、本技術は広い範囲の皮膚に高分子物質を浸透可能である。

新技術の特徴

・電極非接触で高分子を皮内に浸透可能
・低分子も効率よく皮内に浸透可能
・非侵襲的に高分子を皮内に浸透可能

想定される用途

・核酸医薬等の高分子医薬品の皮内送達
・機能性化粧品、機能性化合物の皮内送達
・保湿成分、ビタミンC等の皮内送達による美肌促進

  • 10:30~10:55
  • アグリ・バイオ

2)脂肪組織を作り替え、脂肪を燃焼しやすい体を作る

発表資料 プレゼン動画

高知大学 農林海洋科学部 教育研究部 総合科学系 複合領域科学部門 准教授 難波 卓司

https://namba-t-lab.com/

新技術の概要

褐色脂肪細胞とベージュ脂肪細胞は体に蓄積された脂肪を燃焼して熱に変えることができる。マウスの高脂肪食肥満モデルに本技術開発により見出したマロン酸を投与すると、脂肪組織中にベージュ脂肪細胞を増やし、褐色脂肪細胞の肥満による減少を抑制することができる。これにより、脂肪を燃焼しやすい体を作る。

従来技術・競合技術との比較

これまでにマウスを用いた検討で、ベージュ脂肪細胞を増やす低分子化合物や植物エキスが報告されているが、本技術開発で見出したマロン酸は肥満条件で体重増加を抑制し、ベージュ脂肪細胞を増やして、且つ褐色脂肪細胞の量を維持するという非常に強い作用を有している。

新技術の特徴

・脂肪の燃焼を行う、ベージュ脂肪細胞を増やす
・脂肪の燃焼を行う褐色脂肪細胞の肥満による減少を防ぐ
・カロリーの高い食事をによる体重増加を抑える

想定される用途

・健康食品
・医薬品

関連情報

・サンプルあり

  • 11:00~11:25
  • 通信

3)着衣による各種計測を実現するバッテリレス素子のネットワーク化

発表資料 プレゼン動画

高知工科大学 システム工学群 電子・光システム工学専攻 准教授 野田 聡人

https://www.kochi-tech.ac.jp/profile/ja/noda-akihito.html

新技術の概要

身体表面で多数のセンサをネットワーク化することで、人の健康状態などに関する計測を常時行うことが可能になると期待できます。本技術は、このようなシステムの構築に役立てることを目指した、導電布経由での各種バッテリレスセンサのネットワーク化技術です。無線通信技術だけでは困難な電力供給をも同時に1枚の布伝送路上で実現します。

従来技術・競合技術との比較

導電性繊維を用いて構成した衣類を二次元的な転送路として用いており、従来技術であるバッテリーやアンテナなしで素子に給電・通信する方法であり、有線接続する方法に比べ、断線のリスクや衣類の柔軟性・着用性の低下もさほどない。

新技術の特徴

・衣類そのものを伝送路とし、給電・通信を実現する二次元通信
・柔軟素材特有の問題を回避し自由度の高いネットワークの実現
・健康管理・予防医療への応用、VR産業の拡大などに期待

想定される用途

・筋肉の活動状態をモニタリングすることによる労働者の健康管理
・高齢者のホームヘルスケア
・各種アスリードの身体データ分析などのスポーツ科学への応用

関連情報

・デモあり
・展示品あり

  • 11:30~11:55
  • 通信

4)環境適応に応じて容量最大化可能な光無線通信トランシーバ

発表資料 プレゼン動画

香川大学 創造工学部 人工知能・通信ネットワークコース 准教授 小玉 崇宏

新技術の概要

大容量伝送が求められる光無線通信システムにおいて、通信路の状況に応じて伝送容量を最大化できる信号を生成可能な光トランシーバ技術。特に、見通しの悪い空間通信路や水中通信路のような信号パワーの減衰が大きいチャネルに適用することで、本来の大容量性を損なうことなく情報を送信することができる。

従来技術・競合技術との比較

従来技術は通信路の状況に応じて周波数領域で変調方式を自在に割当てる適応変調方式が報告されている。それに対して、発表者が着目している時間領域で変調方式を自在に変更できる適応変調方式は、周波数領域と比較して周波数を2倍以上有効に利用できるため大容量化に適している。

新技術の特徴

・廉価な光無線トランシーバ
・見通しの悪い陸上光無線トランシーバ
・水中内の光無線トランシーバ

想定される用途

・水中センサ

関連情報

・デモあり

  • 13:00~13:25
  • 材料

5)広いpH領域において優れた生体適合性表面を提供する双性イオンポリマー

発表資料 プレゼン動画

徳島大学 大学院社会産業理工学研究部 理工学域 応用化学系 物質機能化学分野 教授 安澤 幹人

https://www.chem.tokushima-u.ac.jp/B3/

新技術の概要

細胞膜を構成するリン脂質の代表的な親水部であるホスファチジルコリンに類似した構造を有する新規メタクリレートモノマー及びポリマーを合成する技術を開発した。本モノマーにより得られた材料の表面は、優れた生体適合性を示し、血液等の生体液と接触するステントや補助人工心臓等の表面修飾材料として活用できる。

従来技術・競合技術との比較

従来の2-メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン(MPC)で得られた表面はpH 3以下の酸性域で、正に帯電し、生体適合性が低下する。一方、本モノマーは、コリン基とリン酸基の順番がMPCの逆であり、末端がリン酸基であるため、得られる表面は、酸性でも負に帯電しており、優れた生体適合性を有する。

新技術の特徴

・高い親水性を示す表面形成
・高い保水力を有する材料
・非特異吸着抑制表面形成

想定される用途

・ステント、センサチップなど体内留置させるデバイス
・手術器具の可動部など血液の付着・凝固の防止
・コンタクトレンズなど保水力が求められる材料

関連情報

・サンプルあり

  • 13:30~13:55
  • アグリ・バイオ

6)脂質をモチーフにした新規生分解性素材の開発

発表資料 プレゼン動画

愛媛大学 大学院農学研究科 生命機能学専攻 准教授 安部 真人

http://web.agr.ehime-u.ac.jp/~naturalproducts/index.html

新技術の概要

脂質分子をモチーフとした新規生分解性素材の化学合成および合成品の技術であり、素材の生分解性や親水性・疎水性などは広範囲に調節が可能である。天然成分を中心とした2成分を用いた合成品であり、生分解性が高い。加えて、3次元構造を取ることが可能となっているために応用範囲が格段に広くなっている。

従来技術・競合技術との比較

生分解性素材の開発では、主として単一の成分を縮合または重合させて得られるものが多く、それらは専ら繊維状またはシート状の高分子構造に限定されてきた。このため、応用範囲に限界があり、特に樹脂化や強度面の課題が残されてきた。本新技術では3次元構造を導入可能な2成分系とし、樹脂化と高強度化が可能である。

新技術の特徴

・生分解性ポリマー
・繊維状のみならず網目状の分子構造をとる
・親水性や疎水性、生分解性の度合いなどが調節できる

想定される用途

・生分解性シート
・生分解性樹脂
・生分解性界面活性剤

関連情報

・サンプルあり
・デモあり

  • 14:00~14:25
  • 創薬

7)治療効果を高めた細胞外小胞集団の製造方法及び細胞外小胞集団

発表資料 プレゼン動画

高知大学 医学部 先端医療学推進センター 助教 山下 竜幸

http://www.kochi-u.ac.jp/kms/cbsct/index.html

新技術の概要

近年骨髄や脂肪、臍帯組織等から得られる間葉系幹細胞が医療分野で注目を集めており、特にこれらが分泌する細胞外小胞が様々な疾患の治療に期待されている。申請者はこれらの細胞をある分子で刺激培養することで小児脳性麻痺等の神経疾患に対し治療効果の高い細胞外小胞集団をその培養上清から得る方法を確立した。

従来技術・競合技術との比較

従来法として種々の細胞から得られるEVs(無刺激)の治療応用が報告されているが、刺激培養して治療効果を高める技術はほとんどない。新潟大のグループがINF-γで刺激培養して得られるEVsの治療応用を報告しており、申請者もこの刺激培養を試したがこの方法でサイトカインのEVsへの濃縮は起こらなかった。

新技術の特徴

・細胞をある分子で刺激培養することで特定のサイトカインを含有する細胞外小胞集団を得ることができる
・ある分子を培地に加えるだけで脳性麻痺のような神経疾患の治療に有効な細胞外小胞集団を得ることができる
・細胞をある分子で刺激培養して得られた細胞外小胞はその表面のホスファチジルセリン(PS)発現量が変化し、疾患特異的な標的指向性を有するようになる

想定される用途

・小児脳性麻痺に対する治療応用
・神経疾患に対する治療応用
・炎症性マクロファージ、炎症性ミクログリアの抑制

関連情報

・サンプルあり

  • 14:30~14:55
  • 機械

8)汎用型空気圧アクチュエータによる超高精度位置決め制御

発表資料 プレゼン動画

徳島大学 大学院社会産業理工学研究部 理工学域 機械科学系 知能機械学分野 教授 高岩 昌弘

http://pub2.db.tokushima-u.ac.jp/ERD/person/292956/profile-ja.html

新技術の概要

本技術は、摩擦力の影響を大きく受けるゴムパッキンシールを用いた汎用型の空気圧アクチュエータであっても超高精度位置決めを実現可能とする技術である。従来法では限界があった安定範囲内でのハイゲイン化の実現を通して、リニア駆動で50nm、ロータリ駆動で1/1000度の繰り返し位置決め精度を実現している。

従来技術・競合技術との比較

従来、高精度位置決めでは電動アクチュエータを用いるのが一般的であるが、発熱や電磁ノイズの発生という課題があった。一方、従来の空圧アクチュエータでは安定性とハイゲイン化の両立に限界があり、高精度化のために特殊な低摩擦シリンダを使う必要があった。本制御手法によって、それらの課題を解決し得る高精度位置決めが可能となった。

新技術の特徴

・メインコントローラでなく、補償器であるため、オンデマンド的な利用が可能
・安定性を損ねることなく、サーボ剛性を高めることが可能
・位置制御だけでなく、速度制御や力制御への適用が可能

想定される用途

・空気圧駆動による搬送用高精度位置決めシステム
・空気圧駆動による協働ロボット
・空気圧駆動による手術支援ロボット

関連情報

・デモあり
・展示品あり

お問い合わせ

連携・ライセンスについて

株式会社テクノネットワーク四国
TEL:087-813-5672
Mail:tloアットマークs-tlo.co.jp
URL:https://www.s-tlo.co.jp/

四国産学官連携イノベーション共同推進機構(SICO) SICO事務局(徳島大学)
TEL:088-656-9702  
Mail:sico-office アットマークtokushima-u.ac.jp
URL:https://www.tokushima-u.ac.jp/ccr/active/project/sico/

徳島大学 株式会社テクノネットワーク四国 技術移転部
TEL:087-813-5672  
Mail:tloアットマークs-tlo.co.jp
URL:https://www.s-tlo.co.jp/

香川大学 株式会社テクノネットワーク四国 技術移転部
TEL:087-813-5672 
Mail:tloアットマークs-tlo.co.jp
URL:https://www.s-tlo.co.jp/

愛媛大学 株式会社テクノネットワーク四国 技術移転部
TEL:087-813-5672 
Mail:tloアットマークs-tlo.co.jp
URL:https://www.s-tlo.co.jp/

高知大学 次世代地域創造センター地域イノベーション部門(知財担当)
TEL:088-844-8418 
Mail:kt05 アットマークkochi-u.ac.jp
URL:https://www.kochi-u.ac.jp/cersi/

高知工科大学 研究連携部研究連携課
TEL:0887-57-2743 
Mail:renkeiアットマークml.kochi-tech.ac.jp
URL:https://www.kochi-tech.ac.jp/research_coordination/founds/accession/steps.html

新技術説明会について

〒102-0076 東京都千代田区五番町7 K’s五番町

TEL:03-5214-7519

Mail:scettアットマークjst.go.jp

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