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関東・中部5大学 ものづくり 新技術説明会【オンライン開催】

日時:2023年08月29日(火) 10:00~15:25

会場:オンライン開催

参加費:無料

主催:科学技術振興機構 、中央大学、東洋大学、
     中京大学、上智大学、東京薬科大学

発表内容詳細

  • 10:00~10:25
  • 機械

1)現状の電気飛行機と電気自動車用モータ性能を大幅に超える高出力密度で高効率のモータ

発表資料

東洋大学 理工学部 電気電子情報工学科 教授 堺 和人

https://ris.toyo.ac.jp/profile/ja.98c14e15691e1412cbf97ee29af97f95.html

新技術の概要

重い鉄心が無くても高出力を可能とする磁界共振結合の技術と、固定子と回転子の両側から電気エネルギーを入力して出力を倍増できる遼側給電の技術の両方を融合させた新規モータ・発電機である。主要な特長は、超軽量で高出力、高速回転においても高効率である。

従来技術・競合技術との比較

両側給電では固定子と回転子の両方から電気エネルギーを入力または出力するので2倍の電気エネルギーを変換できる。しかし、固定子と同レベルの周波数の電流を流すため磁気的損失は2倍になり、回転子の冷却も強化する必要がある。さらに2倍の入力しても磁気飽和して出力は2倍にはならない。新技術は鉄心が無く、磁気的損失や磁気飽和も無いため、高効率で入力に比例して出力を増加できる。

新技術の特徴

・超軽量で高出力でさらに高効率

想定される用途

・電気飛行機駆動用モータと発電機
・電気自動車駆動用モータ
・風力発電機

  • 10:30~10:55
  • 創薬

2)筋細胞選択的に結合するDNAアプタマーの開発

発表資料

東京薬科大学 薬学部 医療薬物薬学科 病態生化学教室 助教 濵田 圭佑

https://www.ps.toyaku.ac.jp/byotaiseika/

新技術の概要

本発明では、筋細胞選択的に高発現する受容体に対して、高い親和性をもって結合する一本鎖DNA配列 (DNAアプタマー) を、分子進化的手法Protein-SELEX法)を用いたスクリーニングによって見出した。

従来技術・競合技術との比較

これまでに、我々が着目した受容体に対して結合する一本鎖核酸 (DNAアプタマー) 配列は同定されておらず、本発明が初めての報告となる。また、筋細胞を選択的に標的できるDNAアプタマーの配列もこれまでの報告はほとんどない。

新技術の特徴

・DNAアプタマー
・薬物送達分野への応用が可能である
・医薬応用のみならず、研究用ツールとしても使用可能である

想定される用途

・分子プローブ

  • 11:00~11:25
  • 分析

3)ハイドロゲル内部の粘弾性評価手法

発表資料

中央大学 理工学部 精密機械工学科 准教授 早川 健

https://hayakawalab.r.chuo-u.ac.jp/

新技術の概要

本技術は、光駆動型のアクチュエータを用いて柔軟なハイドロゲル材料内部の粘弾性特性を評価するものです。この技術により、近年注目されている細胞培養環境の硬さを詳細に評価することが可能となり、再現性の高い細胞組織やスフェロイド、オルガノイドの作製が可能となると考えられます。

従来技術・競合技術との比較

従来、材料の粘弾性特性を評価するためには引張・押込試験が主に用いられています。また、細胞培養環境などの微小な対象には、原子間力顕微鏡が使用されています。しかし、これらの手法では材料内部の特性の計測が困難でした。提案技術を用いることにより、柔軟材料内部の粘弾性特性を高い空間分解能で評価することが可能となります。

新技術の特徴

・粘弾性計測
・ハイドロゲル材料評価

想定される用途

・細胞培養環境の粘弾性特性評価
・ハイドロゲル材料の粘弾性特性評価

  • 11:30~11:55
  • 材料

4)新規ナノ炭素複合材料の合成と電極触媒担体への応用

発表資料

東洋大学 理工学部 応用化学科 教授 蒲生西谷 美香

https://ris.toyo.ac.jp/profile/ja.311c261909b65f5564138090ceeadefd.html

新技術の概要

繊維状ナノ炭素―カーボンペーパー複合材料(CNFs/CFP)は、燃料電池のガス拡散層材料であるCFPを構成する炭素繊維一本一本の表面に、CNFsを合成したナノ炭素複合材料である。CNFs生成密度およびナノ構造を調整して再現性良く合成する技術を確立し、高出力・長寿命PEFC開発に取り組んでいる。

従来技術・競合技術との比較

現在主流のナノ炭素担持Pt触媒は、PEFC寿命とPt利用量が課題で、担体材料が主要因である。CNFs/CFPは高結晶性で耐久性が高い。PtはCNFs表面に必要最小限担持され十分に機能する。Pt/CNFs/CFPは、電極触媒がガス拡散層を兼ねるため、MEA作製の簡素化・厚み低減(低抵抗化)・高出力化が期待できる。

新技術の特徴

・高い結晶性
・ナノ・ミクロ構造制御幅の広さ
・取り扱いの容易な、ナノ材料

想定される用途

・固体高分子形燃料電池用電極触媒担体
・水素センサ
・不純物除去フィルター

関連情報

・サンプルあり

  • 13:00~13:25
  • 計測

5)自己吸着流路壁を利用した3D紙流路デバイス

発表資料

東京薬科大学 薬学部 医療薬物薬学科 助教 森岡 和大

https://www.ps.toyaku.ac.jp/seitaibunseki/

新技術の概要

自己吸着性を有する流路壁を備えた3D紙流路デバイスを開発した。デバイスを構成する紙流路は、フレキシブルレジンと安価な光造形式3Dプリンターを使用した単純な工程で作製できる。この紙流路を、流路壁の自己吸着性を利用して貼り合わせることにより、容易に3D紙流路デバイスを作製できる。

従来技術・競合技術との比較

従来の3D紙流路デバイスの作製方法は、製造プロセスが複雑で厳密な操作を必要とする。また、圧着部材や圧着機器が必要であり、製造工程を単純化することができない。一方、本法では、単純な操作工程で作製した紙流路同士を、貼り合わせるという簡易な操作でデバイスを製造できる。

新技術の特徴

・3Dプリンターを用いた単純な製造工程で自己吸着流路を作製可能
・貼り合わせるだけで紙製流路を3D化できる
・デバイスを物に貼り付けた状態で使用することも可能

想定される用途

・ポイントオブケア検査(POCT)用簡易分析デバイス
・食材の品質管理や環境計測を指向した貼付型センシングデバイス
・ウェアラブルデバイス

  • 13:30~13:55
  • 製造技術

6)外観検査AIの学習データ不足を解消する技術提案

発表資料 プレゼン動画

中京大学 工学部 機械システム工学科 教授 青木 公也

http://cvslab.jp/

新技術の概要

近年のAI(人工知能)技術の発展から、外観検査の自動化にもAI活用が進んでいます。ただし、製造現場ならではの課題により、実運用が難しい場合があります。その一つは、学習データの準備です。例えば不良の発生が稀な場合、そのデータ収集は容易でありません。この学習データ収集の手間と困難さを、「検査画像を合成する方法」と「良品画像のみで不良種分類を可能にする方法」で解決します。

従来技術・競合技術との比較

AIの学習では一般的に、画像の拡大・縮小、平行移動・回転、ノイズ付与等の画像処理によってデータ拡張が行われます。ただし、生成された画像は必ずしも検査画像の見え方のバラつきを表現していません。一方、提案技術はCG(コンピュータグラフィックス)分野における画像合成方法を活用し、実際にあり得る検査画像をリアルに再現します。また、不良画像不足に対しては良品画像のみで学習する異常検知AIの適用が有効です。ただしその場合は不良の種類判別はできません。一方提案技術は、少数の不良画像があれば、異常検知タイプのAIでも不良の種類判別や、未知不良の判定が可能です。

新技術の特徴

・AI学習用に質の高い学習用画像データを大量に合成可能
・AI学習データの準備における煩わしいアノテーション作業からの脱却
・異常検知AIでも異常の種類を知ることが可能

想定される用途

・工業製品の製造ラインでの外観検査の自動化
・食品検査の自動化
・道路、橋、トンネル等のインフラ検査の自動化

  • 14:00~14:25
  • 分析

7)糖や細菌を目視で見分ける超分子複合体

発表資料 プレゼン動画

上智大学 理工学部 物質生命理工学科 教授 橋本 剛

http://www.mls.sophia.ac.jp/~analysis/

新技術の概要

単糖の光学異性体を蛍光などの分光学的スペクトルで見分けることのできるシクロデキストリン/有機蛍光プローブの複合体と、グラム陽性菌/陰性菌で凝集の仕方が変わるシクロデキストリンナノゲル複合体とを開発した。これらの系は水溶液中、生理学的pH条件で機能し、短時間で応答が見られる点が特徴である。

従来技術・競合技術との比較

これまでにも細菌や糖を見分けるセンサーは数多くのものが上市されている。しかしそれらは複雑(かつ不安定な)天然の化合物を用いていたり、高価な装置や特別なスキルが必要となるものが多い。本研究で開発した系は比較的単純な分子の組合わせで構成されており、安価かつ迅速な水溶液中での測定が可能である.

新技術の特徴

・人工分子のみで合成が容易(天然の複雑な化合物を用いていない)
・水溶液中、生理学的pHでの測定が可能
・測定に要する時間が短い

想定される用途

・D-グルコースのキラル純度の簡単な判定のための分析試薬、微量血液による精確かつ簡便な血糖値測定、L-グルコースの精製システムの基盤となる高分子材料
・細菌凝集剤、細菌検出剤、グラム陰性菌検出剤、細菌検出キット、グラム陰性菌検出キット

  • 14:30~14:55
  • 環境

8)極限環境微生物を用いた有用物質生産と環境浄化

発表資料 プレゼン動画

東洋大学 生命科学部 生命科学科 教授 鳴海 一成

http://thelonious.moon.bindcloud.jp

新技術の概要

内在性プラスミドを除去することで改変したデイノコッカス・グランディス、内在性プラスミドの複製開始領域を含むシャトルベクタープラスミド、および他のデイノコッカス属細菌由来のプラスミドの複製開始領域を含むシャトルベクタープラスミドを含む宿主ベクター系が提供される。

従来技術・競合技術との比較

従来技術では、放射線抵抗性細菌の宿主・ベクター系が非常に限定されている。本発明は、宿主のゲノム改変と新規プラスミドベクターの構築により、放射線抵抗性細菌デイノコッカス・グランディスの中で複数種類のプラスミドベクターを共存させる技術を開発した。

新技術の特徴

・デイノコッカス・グランディスにおいて複数のプラスミドベクターを最大で3種類まで共存させることが可能である
・プラスミドベクターは、大腸菌でも自律複製できるシャトルベクターであるため、大腸菌を用いて容易に構築できる
・有用物質生産能や有害物質分解能が強化されたデイノコッカス・グランディスを効率的に作出できる

想定される用途

・アンチエイジング関連の化粧品・健康食品の製造
・汚染物質や有害物質の分解による環境浄化
・放射性物質除去関連のバイオレメディエーション

関連情報

・サンプルあり

  • 15:00~15:25
  • 創薬

9)生体トリプトファン残基の新規選択的修飾法の開発

発表資料

東京薬科大学 生命科学部(薬学部)  創薬化学(薬品化学) 教授 林 良雄

https://toyakuhinka.wixsite.com/yakuhinkagaku

新技術の概要

チオエーテル存在下にトリプトファン残基のインドール環を選択的に化学修飾できる手法のである。実際には、3-ニトロ-2-ピリジンスルフェニル(Npys)構造を導入できる。このNpys構造にさらに医薬品などの機能分子を連結することで、トリプトファン残基選択的な架橋分子の創製を実現できる。

従来技術・競合技術との比較

従来法は、複数のTrp存在下でのTrp選択性に乏しく、タンパク質修飾においては、単一修飾体獲得がは難しい。本手法は「チオエーテル依存的」にインドール環を化学修飾できるため、例えば、チオエーテル構造を有するMetの近傍にあるTrpを選択的に修飾できる。

新技術の特徴

・Trpは普遍的にタンパク質に存在するものの、その含有率は約1%と低く、アミノ酸の中で選択的修飾をしやすいアミノ酸残基である
・本発明では、さらにMetなどのチオエーテル構造を触媒にその近傍のTrpを修飾できるため、さらに選択性を高められる
・Npys構造に機能分子を付与することで、標的分子に選択的に機能分子を導入することができる

想定される用途

・抗体薬物架橋体、ペプチドー薬物架橋体、タンパク・ペプチドのポスト修飾
・タンパク生産におけるHisTagに代わるタンパク質精製法
・インドール含有天然物(発酵生産を含む)などの架橋による付加価値付与

関連情報

・サンプルあり

お問い合わせ

連携・ライセンスについて

中央大学 研究推進支援本部
TEL:03-3817-1673
Mail:ksanren-grp アットマークg.chuo-u.ac.jp
URL:https://www.chuo-u.ac.jp/inquiry/form/?id=41

東洋大学 研究推進部 産官学連携推進課
TEL:03-3945-7564
Mail:ml-chizai アットマークtoyo.jp
URL:https://www.toyo.ac.jp/research/industry-government/ciit/ciit/

中京大学 研究推進部 研究支援課
TEL:052-835-8068
Mail:liaison アットマークml.chukyo-u.ac.jp
URL:https://www.chukyo-u.ac.jp/research_2/liaison/

上智大学  研究推進センター
TEL:03-3238-3173
Mail:g_rant-co アットマークsophia.ac.jp
URL:https://piloti.sophia.ac.jp/jpn/research/gakunai/

東京薬科大学 学務部 教学IR研究推進課
TEL:042-676-5349
Mail:sangaku-ml アットマークtoyaku.ac.jp
URL:https://www.toyaku.ac.jp/inquiry/mail/form03.html

新技術説明会について

〒102-0076 東京都千代田区五番町7 K’s五番町

TEL:03-5214-7519

Mail:scettアットマークjst.go.jp

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