ライフイノベーション 新技術説明会【オンライン開催】
日時:2024年10月29日(火) 09:55~13:55
会場:オンライン開催
参加費:無料
主催:科学技術振興機構、
名古屋市立大学、横浜市立大学、
静岡県立大学、岐阜薬科大学
<お申込み方法・聴講方法>
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発表内容一覧
発表内容詳細
- 09:55~10:00
開会挨拶
名古屋市立大学 理事 今泉 祐治
- 10:00~10:25
- 創薬
1)加齢による皮膚細胞間バリア機能の低下改善に向けた治療薬の開発
岐阜薬科大学 薬学部 生命薬学大講座生化学研究室 教授 五十里 彰
新技術の概要
老人性乾皮症は死に至る病気ではありませんが、痒みによる睡眠不足や集中力の低下など、QOLの低下が問題になっています。これまで乾皮症に対する効果的な予防・治療法はありませんでしたが、我々は抗老化因子のSIRT2と細胞間接着分子のクローディン-4が新たな標的分子になり、SIRT2活性化薬の開発に成功しました。
従来技術・競合技術との比較
乾皮症の治療には、保湿剤、抗ヒスタミン薬、ステロイド外用薬などが使用されるが、いずれも対症療法であり、根本的治療薬はない。一方、本開発薬は乾皮症の原因となりうるSIRT2を標的としたものである。
新技術の特徴
・乾皮症における皮膚バリア機能の改善
想定される用途
・乾皮症治療効果をもつ薬
・乾皮症予防効果をもつサプリメント
・乾皮症予防効果をもつ化粧品
- 10:30~10:55
- 創薬
2)mRNA医薬の発現効率を高める脂質ナノ粒子の製造方法
名古屋市立大学 大学院薬学研究科 薬物送達学分野 助教 小川 昂輝
新技術の概要
溶媒希釈法によるmRNA-LNPの製造において、脂質を溶かす溶媒をエタノール(従来法)からピリジンに置き換えることで、タンパク質発現量を約10倍向上させることに達成した。
従来技術・競合技術との比較
mRNA-LNPの機能を高める手法として、mRNA分子や脂質分子の改変が盛んに行われている。本研究では脂質を溶解する溶媒を変えることによりmRNA-LNPの高機能化を達成した。
新技術の特徴
・ピリジンを用いることで、in vitro, in vivoにおけるタンパク質発現が従来のエタノールと比較して約10倍程度向上する
・mRNA-LNPの製造でピリジンを用いることで、従来のエタノールと比較して粒子の均一性が向上する
・mRNA-LNPの製造に使用したピリジンは適切な精製(透析、限外濾過)を行うことで除去可能
想定される用途
・ワクチンや疾患治療に用いるmRNA-LNPの製造
・mRNAやプラスミドDNAトランスフェクション試薬(研究用)の製造
- 11:00~11:25
- アグリ・バイオ
3)食品成分由来TPL阻害剤を用いた機能性食品や医薬品開発
静岡県立大学 食品栄養科学部 栄養生命科学科 准教授 三好 規之
新技術の概要
腸管内での尿毒素フェノールの産生を強力に抑制する食品成分を探索して見出した発明であり、汎用性の高さでも期待できる技術である。本発明のTPL 阻害剤は、糖尿病又は糖尿病性腎臓病の予防又は治療の他、腸内ぜん動運動の改善、神経症状(吐き気、めまい、頭痛、食欲不振、疲労感など)、皮膚のシワ改善効果も期待できる。
従来技術・競合技術との比較
既存のTPL阻害剤(2-Aza-Tyr)よりも強い阻害活性を示す。
新技術の特徴
・食品成分を腸内細菌代謝(酵素)に作用させる
・生体利用率(吸収率)の低い機能性食品成分が高活性を示す
想定される用途
・サプリメント、飲料、化粧品など
・ペットフードなど
- 11:30~11:55
- アグリ・バイオ
4)基板の電荷反転による2次元コロイド結晶の作製
名古屋市立大学 医薬学総合研究院(薬学) コロイド・高分子物性学分野
准教授 豊玉 彰子
新技術の概要
pHによってガラス表面の電荷の符号が反転するガラス基板を用い、3次元荷電コロイド結晶を基板に静電吸着して、2次元荷電コロイド結晶を簡便に構築できる方法を開発した。
従来技術・競合技術との比較
基板の修飾によく用いられるアミノプロピルトリエトキシシラン(APTES)の等電点は、8付近であるため、中性では正に荷電している。等電点を制御することで、様々なコロイド 粒子の2次元結晶を容易に作製できる。
新技術の特徴
・粒子間に数 100nm以上の隙間を設けた2次元コロイド 結晶を簡便に作製可能
・様々なコロイド粒子系の2次元結晶が作製可能
・基板の等電点が容易に調節可能
想定される用途
・金コロイド結晶の2次元吸着によるラマン散乱測定用基板
・物質を任意のタイミングとpHで吸着できる研究用基板
・コロイドの2次元結晶構造物の作成
関連情報
・サンプルあり
・デモあり
・展示品あり
- 13:00~13:25
- 創薬
5)効率的なニューロン作製法
横浜市立大学 医学部 分子生物学 助教 秋山 智彦
新技術の概要
本技術では、ニューロンへの分化を促進するアミノ酸配列を同定した。この配列をコードする核酸を使えば、遺伝子改変技術を必要とせず、1週間でヒトiPS細胞からニューロンをほぼ100%の確率で分化誘導できる。本技術は、疾患モデルにも応用が可能である。
従来技術・競合技術との比較
従来のニューロン分化誘導技術は、成長因子や阻害剤を添加した高価で複雑な培養条件が必要となる上、長期間の培養日数を要する。それに比べて本技術は、短期間で安価である。また本技術と類似した核酸導入法に比べて簡便かつ効率がよい。
新技術の特徴
・高い分化効率と短期間でのニューロン作製
・シンプルで安価なプロセス
・簡便で効率的な核酸導入法
想定される用途
・再生医療、細胞治療
・神経変性疾患のモデル
・新薬開発における薬剤スクリーニング
- 13:30~13:55
- 創薬
6)各ウイルス種の識別を可能とするイメージング剤の開発
静岡県立大学 薬学部 薬学科 准教授 高橋 忠伸
新技術の概要
インフルエンザウイルスやおたふくかぜウイルスの各シアリダーゼ酵素活性を、高い特異性で蛍光イメージングできる新規化合物を開発した。
従来技術・競合技術との比較
既存の蛍光イメージング剤(製品化済み)は、どのウイルス酵素シアリダーゼも蛍光イメージングしてしまい、ウイルス種の識別はできなかった。これらの新規化合物を利用することで、感染細胞レベルでウイルス種の識別やウイルス株の単離が容易に行える。
新技術の特徴
・インフルエンザウイルス、おたふくかぜウイルスの各シアリダーゼ酵素活性を特異的に蛍光検出できる
・感染細胞レベルで各ウイルスを特異的に蛍光イメージングできる
・ライブイメージングのため、ウイルス株の単離に利用できる
想定される用途
・インフルエンザウイルス、おたふくかぜウイルスの各ウイルスの同定
・インフルエンザウイルス、おたふくかぜウイルスの各感染細胞の同定
・インフルエンザウイルス、おたふくかぜウイルスの各感染細胞からのウイルス株の単離
お問い合わせ
連携・ライセンスについて
名古屋市立大学 産学官共創イノベーションセンター
TEL:052-853-8309
Mail:ncu-innovation sec.nagoya-cu.ac.jp
URL:https://www.nagoya-cu.ac.jp/science/cooperation/ura/
横浜市立大学 研究・産学連携推進課
TEL:045-787-2061
Mail:sangaku yokohama-cu.ac.jp
URL:https://www.yokohama-cu.ac.jp/res-portal/contact.html
静岡県立大学 教育研究推進部 地域・産学連携推進室
TEL:054-264-5124
Mail:renkei u-shizuoka-ken.ac.jp
URL:https://www.u-shizuoka-ken.ac.jp/cooperation/
岐阜薬科大学 事務局 庶務会計課
TEL:058-230-8100
Mail:syomuk gifu-pu.ac.jp
URL:https://www.gifu-pu.ac.jp/research/collaboration.html
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