大阪公立大学 新技術説明会【オンライン開催】
日時:2024年07月18日(木) 13:30~15:55
会場:オンライン開催
参加費:無料
主催:科学技術振興機構、大阪公立大学
発表内容一覧
発表内容詳細
- 13:30~13:55
- 医療・福祉
大阪公立大学 大学院リハビリテーション学研究科 リハビリテーション学専攻 助教 山本 沙紀
(代理発表者:特任助教 金山 篤樹)
新技術の概要
腰痛の主な発症要因である持ち上げ動作時の「体幹の回旋動作」に焦点を当て、腰部から対側の肩へ向かうベルト構造を持つ体幹回旋制御サポーターを開発した。このサポーターは体幹の回旋を抑制し、作業に必要な回旋角度は股関節の動きで自然と補われることから、腰部の負担軽減に繋がる全く新しい発想の技術である。
従来技術・競合技術との比較
従来技術は、持ち上げ動作時の「体幹の屈曲・伸展動作」に焦点が当てられており、体幹の可動範囲の抑制や、体幹伸展の補助機能を有するサポーターが開発・販売されている。本技術のサポーターのように回旋を制御することができる製品は従来なく、市場での優位性が期待される。
新技術の特徴
・体幹回旋制御サポーター
・腰痛予防/腰痛対策
・持ち上げ動作の作業性を妨げずに腰部の負担軽減
想定される用途
・サポーターとしての販売
・本技術を有する作業服の販売
・腰椎分離症・すべり症患者への治療用サポーター
関連情報
サンプルあり
- 14:00~14:25
- 医療・福祉
大阪公立大学 看護システム先端技術研究所 客員教授 松田 健
新技術の概要
長時間、腰部に悪い姿勢で座り続けると骨盤が歪んだり、その結果腰痛が発症したりする恐れがある。本技術は、椅子などに簡単に装着可能なマットにより、自身の姿勢のバランスを把握し、容易に正しい姿勢に調整する方法を提案するものである。特許出願前であるので、マットの詳細な機構は当日発表。
従来技術・競合技術との比較
・カメラによる姿勢検知との違い
画像から臀部にかかる左右のバランス計測は困難であるが、本技術は座位姿勢の左右のバランスを直接正確に計測することが可能
・人の体格によらずに計測が可能
センサの取り付け位置が不適切な場合、データの信頼度をもとに取り付け位置を変更する指示が与えられ、体格によらずに計測が可能
新技術の特徴
・平らな場所であればどこでも設置可能
・安価に応用開発が可能
・データの信頼度の計算と可視化が可能
想定される用途
・オフィスワーカーの健康管理
・在宅高齢者の見守りと健康管理
・教室(学校)での姿勢検出(集中力など)
関連情報
デモあり
展示品あり
- 14:30~14:55
- 環境
大阪公立大学 大学院理学研究科 化学専攻 教授 森内 敏之
新技術の概要
リンのオキソ酸のエステルなどのリン有機化合物を有機分子触媒として用いることで、アミン化合物と常圧の二酸化炭素とを反応させ、二酸化炭素を炭素資源とする触媒的な尿素化合物の合成を可能にした製造方法である。
従来技術・競合技術との比較
尿素化合物の従来法では、反応剤としてホスゲンや一酸化炭素、または縮合剤としてカルボニルジイミダゾールなどの試薬が用いられていた。二酸化炭素を用いた尿素化合物の合成では、一般的に高圧の二酸化炭素を用いる必要がある。本技術では、リン有機触媒による常圧二酸化炭素を炭素源とする尿素化合物の合成が可能である。
新技術の特徴
・常圧の二酸化炭素を炭素源とする尿素化合物の合成が可能
・リン有機触媒による触媒的な尿素化合物の合成が可能
・様々なアミン化合物から尿素化合物の合成が可能
想定される用途
・ウレタンやイソシアネートの原料
・医薬品、化粧品、農薬、肥料、樹脂の原料
・車両の排出ガス浄化技術に利用が可能
- 15:00~15:25
- 環境
大阪公立大学 大学院農学研究科 生命機能化学専攻 准教授 上田 光宏
新技術の概要
ポリエチレンテレフタラート(PET)は優れた特性を有することから広く利用されてきたが、世界的に環境問題を引き起こしている。天然物由来のPET分解酵素は低温条件(20〜30℃前後)下でも活性を保持している。加温するエネルギーを削減できる事から、PET分解に要するエネルギーコストをカットできる。
従来技術・競合技術との比較
従来のPET分解技術である高温高圧水処理(300℃以上)では大量のエネルギーを消費するという問題点がある。また、アルカリ処理では廃水処理にコストがかかることと、環境に負荷がかかるという問題点が存在する。酵素を用いたPET分解方法は環境に優しく持続可能な社会の構築に役立つ。
新技術の特徴
・低温条件下でのPETの分解が可能
・エネルギー消費量が少なく、コストを削減できる
・高温高圧水処理やアルカリ処理よりも環境に負荷がかからない
想定される用途
・循環型社会構築に向けたPETのリサイクル
・天然物を用いた環境中に存在するPETの処理
- 15:30~15:55
- 医療・福祉
大阪公立大学 大学院リハビリテーション学研究科 作業療法学領域 准教授 田中 寛之
新技術の概要
本技術では、高齢者や認知症の生活障害や行動症状、心理症状を改善しうる熟練された医療・介護従事者のケア方法である暗黙知をビッグデータとして蓄積し、その蓄積データからAIを用いて、効果的なケアの具体的方法を、対象者の個別生に応じて、場面ごとに、かつ、即時的に導き出すアプリケーションシステムを開発・臨床応用する。
従来技術・競合技術との比較
高齢者・認知症者を対象にした脳トレアプリは多くあるが、介護者を対象としたものは少ない。特に高齢者・認知症ケアの知見を蓄積・ケア方法をネット上で募集・公開している一部の取り組みしかなく、ケア方法を即時的に導き出すものではない。本技術では具体的な接し方・ケア方法を場面ごとに即時的に導き出すという点が強みである。
新技術の特徴
・医学的・学術的・経験的に基づいた高齢者・認知症ケアの暗黙知が見出せる
・AIを用いることで対象者の個別性に応じて最も奏功率の高いケア方法が即時的に導くことができる
・蓄積データを応用するため根拠に基づいたケア実践に活用できる
想定される用途
・高齢者ケア・認知症ケア場面で日々の医療・介護場面で活用できる
・家族介護者に対する介護負担軽減に対して活用できる
関連情報
サンプルあり
お問い合わせ
連携・ライセンスについて
大阪公立大学 産学官民共創推進室 技術移転推進オフィス
TEL:072-254-9873
Mail:gr-knky-chizaiomu.ac.jp
URL:https://www.omu.ac.jp/research/ura/
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