東京電機大学 新技術説明会【対面開催】
日時:2024年10月31日(木) 13:30~15:55
会場:JST東京本部別館1Fホール(東京・市ケ谷)
参加費:無料
主催:科学技術振興機構、東京電機大学
<お申込み方法・聴講方法>
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<申込受付期限> 開催日前日まで
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発表内容一覧
発表内容詳細
- 13:30~13:55
- エネルギー
1)シリコン負極への導電性バインダー添加でLIBサイクル寿命を劇的に改善
東京電機大学 工学部 電気電子工学科 教授 佐藤 慶介
新技術の概要
シリコン負極を用いたリチウムイオンバッテリーは、高い容量を実現する一方で充放電の繰り返しによる容量低下が発生し、サイクル寿命に課題がある。今回は、バインダーに導電性を付与することで、サイクル寿命を向上させたシリコン負極について紹介する。
従来技術・競合技術との比較
今回開発したシリコン負極は、粒子径制御による体積膨張の緩和ならびにバインダーへの導電性ポリマー添加による電気伝導性の向上を可能にし、リチウムイオンバッテリーのサイクル寿命を劇的に向上できます。
新技術の特徴
・シリコンナノ多孔粒子の粒子径を150nm以下で制御
・バインダーの導電性を10^2S/mで制御
・サイクル寿命を60%向上
想定される用途
・リチウムイオン二次電池や全固体電池の負極材料としての活用
・蓄電池等のエネルギー・電気化学分野の市場
・カーボンニュートラル社会の実現に向けた電気自動車の普及に貢献
関連情報
サンプルあり
- 14:00~14:25
- 建築・土木
2)都市・施設・道路・ため池などの浸水・冠水出現予測
東京電機大学 研究推進社会連携センター 総合研究所 特別専任教授 小林 亘
新技術の概要
浸水や冠水を速やかに検知・通報する水検知器は、水位計に比べて省スペースで安価に導入できる。これと降雨の予測と組み合わせることで危険な水位に達するか否かを予測する技術を紹介する。都市部では浸水防止や避難に、道路では冠水による通行規制の開始と解除に、ため池では越水の予測に役立てられる。
従来技術・競合技術との比較
本技術は、短時間で浸水や冠水が発生する場所でも、浸水や冠水の状況を収集するための安価な水検知器1個と雨量予測を用いて、浸水や冠水の発生を確率値で予測する。従来は、高価な水位計や高度なシミュレーションソフトや地形データを必要としていた。水検知器を用いる場合では短時間の浸水・冠水の予測は難しかった。
新技術の特徴
・従来は水位の予測があまりみられなかった街中、道路、ため池での予測を可能にする
・費用やスペースが少なく多くの場所で導入しやすい
・予測した結果の根拠を示すことができる
想定される用途
・道路の冠水の開始と解除の予測に使用する
・浸水防止対策の開始や避難の開始の判断に使用する
・ため池の水位や越水の予測に使用する
関連情報
デモあり
- 14:30~14:55
- 計測
3)回転軸の軸方向と軸周りの運動を検出する非接触センサ
東京電機大学 工学部 先端機械工学科 教授 古谷 涼秋
新技術の概要
ボールレンズと1/4波長板を測定対象物に固定した後、レーザー光をボールレンズに照射する。ボールレンズで反射したレーザーは、光路途中に設けた開口で、再びボールレンズへと反射する。開口とボールレンズの間を往復する回数の異なるレーザー間の干渉信号を用い、光軸周りの回転量と光軸方向の変位量を非接触で測定する技術。
従来技術・競合技術との比較
軸周りの回転量を検出するセンサには、エンコーダーのように回転軸に組み込むタイプが多く、装置の設計時からセンサの組み込みを考慮する必要がある。本技術は、回転軸に外付け可能で軸周りの回転量と軸方向の移動量を、同時に非接触で測定できる。
新技術の特徴
・軸周りの回転量の非接触検出が可能
・光源を拡散光にすれば、光学系のアライメントが不要
・物体の回転運動と並進運動の同時検出が可能
想定される用途
・精密直動ステージの変位とローリングの同時測定
・非接触での変位振動及び回転振動計測
関連情報
デモあり
- 15:00~15:25
- アグリ・バイオ
4)小麦リポキシゲナーゼ表層掲示酵母による小麦粉タンパク質への加工技術の開発
東京電機大学 理工学部 理工学科 生命科学系 特定教授 椎葉 究
新技術の概要
パンの体積の増大、パンや麺類の弾力性の向上、小麦粉の白色化、生地の香り増強効果など小麦粉の二次加工に小麦由来のリポキシゲナーゼ酵素は重要な役割を果たす。本技術では細胞表面にイネ科植物リポキシゲナーゼを掲示した酵母株を開発し、小麦粉生地タンパク質への影響を評価した結果、高い製パン効果が得られた。
従来技術・競合技術との比較
小麦リポキシゲナーゼは小麦胚芽から単離されていたが、希少な成分であることから、存在量が少なく、大量生産が困難だった。この課題解決のため、パン酵母によるイネ科植物リポキシゲナーゼの生産技術を開発した。この技術はパン製造における酸化剤の代替品となり得る可能性がある。
新技術の特徴
・酵母を用いたイネ科植物リポキシゲナーゼの生産
・リポキシゲナーゼ表層掲示酵母
想定される用途
・食品二次加工評価
・医薬品生産
- 15:30~15:55
- アグリ・バイオ
5)細胞凝集性機能を引き出すDLCのパターン成膜の判別
東京電機大学 理工学部 理工学科 電子情報・生体医工学系 教授 大越 康晴
新技術の概要
バイオインターフェースとして、ダイヤモンド状炭素薄膜(DLC)をはじめとする薄膜技術の多様化が進む一方で、個々の細胞に対応した成膜技術の確立は不十分である。本技術では、DLC成膜領域の幅が連続的に変化したパターン成膜を用いることで、接着性細胞の凝集機能を引き出す成膜領域の幅を決定するための評価デバイスを開発した。
従来技術・競合技術との比較
細胞の凝集(スフェロイド形成)培養用容器は、培養面に微細な穴が均一に加工されているが、細胞の種類によって凝集性は異なり、その効果も限定的である。そこで、成膜幅が連続的に変化するDLCのパターン成膜を用いることで、細胞の凝集に適した成膜幅を決定する。これにより、従来よりも効率的なスフェロイド形成が期待できる。
新技術の特徴
・細胞の凝集(スフェロイド形成)機能を引き出すDLCのパターン幅の最適化
・細胞培養における外乱をを低減したスフェロイド形成
想定される用途
・細胞のスフェロイド形成培養用容器
関連情報
サンプルあり
お問い合わせ
連携・ライセンスについて
東京電機大学 研究推進社会連携センター(産官学連携担当)
TEL:03-5284-5225
Mail:crcjim.dendai.ac.jp
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