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ものづくり技術~中国地域公設試~ 新技術説明会【オンライン開催】

日時:2024年12月05日(木) 10:00~11:55

会場:オンライン開催

参加費:無料

主催:科学技術振興機構、広島県立総合技術研究所、山口県産業技術センター、島根県産業技術センター

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発表内容詳細

  • 10:00~10:25
  • 製造技術

1)切削性能のモニタリングが可能な帯鋸切削システム

島根県産業技術センター 技術第一部 木質材料科 科長 河村 進

新技術の概要

帯鋸切削において歯先の摩耗などが生ずると、プーリと帯鋸刃でスリップが生じ、挽き曲がりが生じたり、表面性状の悪化、消費電力が増加する。本技術では、帯鋸刃に孔を設けて走行速度を測定して、駆動側プーリ・従動側プーリの速度と比較することで、スリップが生じたら送材車を停止させる機構を有する帯鋸システムである。

従来技術・競合技術との比較

従来技術では、①駆動側プーリと従動側プーリの速度差を比較する方法②消費電力など他のパラメータを利用する方法が考案されているが、①では、駆動側プーリと従動側プーリの両方で同時にスリップが発生した場合についてはスリップを検出できない。②ではスリップの発生からタイムラグが生ずるため、検出が遅くなる。

新技術の特徴

・帯鋸刃に、走行速度を計測するための検出子を設ける
・帯鋸刃を用いて切削を行うとき、切削中のプーリと帯鋸刃の速度差をスリップとして判定し、切削異常を検知する

想定される用途

・帯鋸刃の切削条件が切削物と一致しているかを調べる
・帯鋸刃が切削物中にある異物を切ったことを知らせる
・製材中の帯鋸刃をリアルタイムにモニタリングすることで帯鋸の交換時期を知らせる

  • 10:30~10:55
  • 材料

2)直接空気回収技術向けの二酸化炭素吸収材料

山口県産業技術センター 技術支援部 部長 前 英雄

新技術の概要

本特許技術による材料は、環境負荷の小さい物質で構成され、大気中の二酸化炭素を約6時間で重量あたり3~5%吸収し、約90℃加熱で全量を放出する。300回以上の吸収(大気中)と放出(加熱)のサイクル試験で安定性が確認されている。

従来技術・競合技術との比較

直接空気回収技術で広く使用されているアミン系材料と比較すると、CO2の吸収量や速度、放出温度の特性は劣るが、原料コスト、製造コスト、環境負荷の面では優れている。

新技術の特徴

・本材料は、大気中から二酸化炭素を吸収し、加熱により全量を放出する
・本材料は、低コストで量産化が可能である
・本材料は、環境負荷が小さい材料である

想定される用途

・直接空気回収技術に応用できる
・植物工場におけるCO2濃度の制御装置に応用できる

関連情報

サンプルあり

  • 11:00~11:25
  • 製造技術

3)樹脂表面を擦り傷から守るプラズマCVDコーティング

広島県立総合技術研究所 西部工業技術センター 材料技術研究部 副部長 小島 洋治

新技術の概要

本技術は、耐摩耗性能が必要な透明樹脂製品における、表面処理技術に関するものである。窓材等の樹脂化により、軽量化や複雑形状対応が容易になるが擦り傷耐性が課題となる。そこで、樹脂に中間層を介してプラズマCVDコーティングを施すことで、無機ガラス以上の耐摩耗性能を有する樹脂製窓材を作製する技術を開発した。

従来技術・競合技術との比較

窓材や光学材料として利用される無機ガラスは、比重が大きく複雑形状に対応しにくい。これに対応する従来技術や競合技術として、樹脂へのウェットハードコート技術が開発され、高量産性の光硬化塗料、より高性能な熱硬化塗料が知られているが、ワイパー付き車窓に対応できる耐摩耗性能の達成には本技術が有効である。

新技術の特徴

・軽量かつ高い耐摩耗性能を有する窓材を作製できる
・曲面や複雑形状を有する樹脂製品への適用が可能である
・微小部品から車窓形状レベルまで様々な大きさの製品に適用可能である

想定される用途

・車窓用窓材
・光学部品における表面の耐傷性向上
・窓材の性能向上と軽量化

関連情報

展示品あり

  • 11:30~11:55
  • デバイス・装置

4)植物のウイルス病を予防するUV-LED光照射技術

広島県立総合技術研究所 農業技術センター 生産環境研究部 主任研究員 松浦 昌平

新技術の概要

ナス科またはキク科植物にUV-LED光を照射することで、植物に対するUV障害を十分に低減しながら、ウイルス病害の発生を抑制する技術である。UV照射による植物病害の防除技術は、カビなどの病気では実用化されているが、ウイルス病では初めての実用可能な技術である。

従来技術・競合技術との比較

従来ウイルス病防除で有効とされていた照射条件では、短波長域に起因する植物体へのUV障害が回避できず、実用化に至らなかった。本技術は、特定の照射条件によりウイルス病防除とUV障害回避を両立できる技術であり、実用化への展開が期待できる。

新技術の特徴

・UV照射が実用化されているカビなどの植物病害は、農薬散布といった代替手段があるが、ウイルス病は予防が極めて難しいため、主要な予防手段となりうる。
・特定の波長域と照射量を植物体に照射することで、ウイルス病の発病を抑制する効果を有する。また、UV照射による葉焼け等の障害も生じない。
・波長ピークを291~295nm、暗期に1日1,000J/m2以下の照射条件でナス科、キク科植物を実際に栽培し、有効性を確認している。

想定される用途

・人工光型植物工場およびインキューベータ―での苗生産など閉鎖系施設での利用
・太陽光型植物工場やビニールハウスなどの開放系施設での夜間照射による利用

関連情報

サンプルあり

お問い合わせ

連携・ライセンスについて

広島県立総合技術研究所 企画部
TEL:082-223-1200 
Mail:sgkkikakuアットマークpref.hiroshima.lg.jp
URL:https://www.pref.hiroshima.lg.jp/site/hiroshima-soken/

山口県産業技術センター 経営戦略室
TEL:0836-53-5051 
Mail:infoアットマークiti-yamaguchi.or.jp
URL:https://www.iti-yamaguchi.or.jp/

島根県産業技術センター 企画調整スタッフ
TEL:0852-60-5141 
Mail:sangisenアットマークpref.shimane.lg.jp
URL:https://www.shimane-iit.jp/

新技術説明会について

〒102-0076 東京都千代田区五番町7 K’s五番町

TEL:03-5214-7519

Mail:scettアットマークjst.go.jp

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