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立命館大学 新技術説明会【オンライン開催】

日時:2024年10月03日(木) 10:00~15:55

会場:オンライン開催

参加費:無料

主催:科学技術振興機構、立命館大学

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発表内容詳細

  • 10:00~10:25
  • 計測

1)ソフトハンドで、つかむ・放す・つかみ損ねをセンシング

立命館大学 理工学部 ロボティクス学科 教授 平井 慎一

新技術の概要

ロボットのソフトグリッパに取付けるフレキシブルセンサにイオン導電性高分子センサを用いることで、ソフトグリッパが物をつかむ際に指を曲げ伸ばす動きと指の屈曲度合いの形状の両方を検出でき、ソフトグリッパで物をつかみ続けられていることが判断可能となり、さらにつかんだ物を落としたことも判断可能となるものである。

従来技術・競合技術との比較

従来の圧電式フレキシブルセンサは、ソフトグリッパの指の曲げ伸ばし時の加速度変化を検出するものであって、物をつかんだり離したりする動きしか検出できなかった。本技術では、ソフトグリッパの指の屈曲度合いの形状も検出可能となり、物をつかみ続けている状態やつかんだ物を落としたことも判断できる点で優位性がある。

新技術の特徴

・センサーでロボットハンドのつかむ・放す動作を電圧の変化として検出
・イオン導電性高分子センサでロボットハンドの屈曲の度合いやつかみ損ねを検出し、柔らかい物をつかむ動作を解析
・これまで困難であった食品などの柔らかい物をつかみ、パック詰めするロボットの実用化に貢献

想定される用途

・食品のソフトグリッパに取付ける把持センサ
・介護など人を支える補助ロボットにおける把持センサ

  • 10:30~10:55
  • デバイス・装置

2)気圧センサを用いた接触および非接触操作検出技術

立命館大学 情報理工学部 情報理工学科 教授 村尾 和哉

新技術の概要

ワイヤレスイヤホンに代表される耳装着型デバイス(イヤラブルデバイス)に気圧センサを内蔵することで耳周辺の手の動きを検出し、非接触でデバイスの操作を行う技術を発明した。従来のデバイス同様に手を接触させるタッチ操作も検出可能であり、接触・非接触を区別して検出できる。

従来技術・競合技術との比較

Apple社のAirPodsは軸に搭載された圧力センサで入力操作可能であるが、デバイスの形状を制限する。Google社のPixel Budsは静電容量タッチセンサが搭載されているが、タッチを繰り返すとデバイスがずれたり耳の痛みを引き起こす。本技術はデザイン制約なく非接触操作を実現する点が新しい。

新技術の特徴

・赤外線センサと比較して誤検出が少ない
・デバイス内部の数ミリ四方の空間にセンサを埋め込むためデバイスのデザインを制約しない
・手袋をしていても動作する

想定される用途

・ワイヤレスイヤホンの操作
・衛生上等の理由により接触して操作したくないボタン(エレベータのボタン)等の操作
・静電容量タッチセンサや、加速度センサ、赤外線センサ等を用いた従来の入力方式と併用した検出精度改善および誤検出削減

関連情報

展示品あり

  • 11:00~11:25
  • 材料

3)コレステリック液晶を利用した回折格子による微小レンズへの応用

立命館大学 生命科学部 応用化学科 教授 堤 治

新技術の概要

コレステリック液晶の螺旋軸を光の波長オーダを用いて平面内で均一に2次元配向制御し、螺旋軸に平行な方向での屈折率の違いを利用して回折格子を実現する。フォトマスク等を利用したパターンを使用して紫外線を照射し光重合により配向制御用の境界領域を作成し、これを利用して2次元の精密配向の製造方法を確立。

従来技術・競合技術との比較

屈折率を精密制御することで、凹凸のないプラスチックの薄膜(< 10 µm)でマイクロレンズ(Φ < 10 mm)を市販の材料で簡便に形成できる。

新技術の特徴

・従来にない薄型のレンズなど自由に設計が可能
・マイクロレンズを規則的に多数配置したレンズアレイの設計・作製が可能
・レンズだけでなく、回折格子や偏光素子、カラーフィルターなどのあらゆる光学素子をµmスケールで柔軟なプラスチックフィルム中に設計できる

想定される用途

・微小光学素子
・AR・VRデバイス

  • 11:30~11:55
  • 医療・福祉

4)バイタルデータを用いた発達障害の新規な補助診断法の確立

立命館大学 生命科学部 生命医科学科 講師 中谷 仁

新技術の概要

本発明は、代表的な発達障害である自閉症スペクトラム症(ASD)動物モデルから得られた種々の特徴あるバイタルデータを踏まえて、ASD患者における心臓の電気生理学的変化を抽出し、さらにそれをAIによる高度な計算手法により解析することで、迅速かつ客観的にASDの診断補助を可能にした新規な方法である。

従来技術・競合技術との比較

発達障害の診断は、従来より医師による面談によりなされており、判定に時間を要するとともに主観による差異が生じるため的確な診断が難しいことが課題であった。本技術は、科学的知見に基づく補助診断法であり、従来法に比べて迅速かつ客観的である点に優位性がある。

新技術の特徴

・発達障害を心臓の電気生理的変化として捉えたこと
・その変化をAIによる高度な計算手法により解析し、補助診断法として確立したこと

想定される用途

・スマートウォッチ等を用いて生理学的情報を取得し、スマートフォン等のデバイス上のプログラム・アプリで解析することで、医師処方のもと発達障害の補助診断が可能

関連情報

デモあり

  • 13:30~13:55
  • 情報

5)音声認識性能の予測技術

立命館大学 情報理工学部 情報理工学科 講師 福森 隆寛

新技術の概要

音声認識システムの性能は、発話環境の状況(雑音の有無、種類、量など)や話し方(方言、滑舌、イントネーションなど)に大きく依存する。本技術は少量の音声から音声認識性能を予測するものであり、これにより性能が低下しやすい発話環境や話者を検出することが可能となる。

従来技術・競合技術との比較

従来の技術では、音声認識性能を予測するために大規模な計測機材や専門的な解析が必要であった。一方、本技術を利用するにあたって必要な作業は、マイクロホンを使って少量の音声を収録するのみである。そのため、専門知識を持たない人でも携帯端末を使って認識性能を簡便に予測できる。

新技術の特徴

・少量の音声から音声認識性能を予測できる
・発話環境や話し方が音声認識システムに与える影響を評価できる
・スマートホンのような携帯端末にも搭載できる

想定される用途

・音声認識技術を利用するサービス全般
・発声訓練システム
・音声の医学的分析

  • 14:00~14:25
  • デバイス・装置

6)ヒトに特定の匂い刺激を知覚させるにあたり、簡便かつ安定的に知覚可能な装置を開発

立命館大学 食マネジメント学部 食マネジメント学科 教授 和田 有史

新技術の概要

鼻腔にチューブを挿入し、チューブと鼻腔の隙間を塞いだ簡単な構成で、呼吸と連動した匂い提示をすることができる鼻腔挿入型ハイブリッド経路嗅覚ディスプレイ装置に関する発明。匂いの経路によって味増強効果が異なる可能性があり、このメカニズムを解明する実験装置として呼吸と連動した匂いの提示ができる装置を発明した。

従来技術・競合技術との比較

特定の匂い刺激を知覚させるための装置として、従来型の実験装置を用いると、装着時の巧拙により、呼気時の知覚にばらつきが発生しやすいという欠点があった。今回、ヒトに特定の匂い刺激を知覚させるにあたり、簡便かつ安定的に知覚可能な装置を開発した。

新技術の特徴

・匂いの官能試験に適した環境を構築できる
・比較的簡便に疑似的な後鼻腔経路嗅覚を提示可能

想定される用途

・バーチャルリアリティ(VR)での応用
・飲料会社/食品会社等の製品開発における匂い・香りに関する分析
・香料ブレンド等製品開発への利活用

  • 14:30~14:55
  • 機械

7)位置センサ不要なアクチュエータ制御の実現

立命館大学 総合科学技術研究機構 教授 清水 正男

新技術の概要

移動可能なピストンで区画された第1、第2圧力室に流体を供給してピストン移動によりアクチュエータを動作させる流体駆動装置であって、各圧力室に供給する流体の質量流量及び圧力値から各圧力室の体積を逐次算出し、その算出結果からアクチュエータ位置制御を可能とし、別途位置センサ制御を不要とするものである。

従来技術・競合技術との比較

アクチュエータに位置センサが不要であり、それに伴い電気系統も不要となるため、アクチュエータの質量低減、水没、高放射線環境で使用などが可能となり優位性を有する。

新技術の特徴

・位置センサを用いず高精度なアクチュエータの位置制御が可能
・電気系統を使用することができない場所でのアクチュエータ位置制御が可能

想定される用途

・X線CTやMRIにおける撮像に影響を与えないアクチュエータ
・原子炉などでの放射線の影響を受けず位置制御できるアクチュエータ
・水没状態で動作可能なアクチュエータ

  • 15:00~15:25
  • 計測

8)静電容量型伸びセンサを用いた柔軟性・伸縮性のある曲げセンサ

立命館大学 スポーツ健康科学部 スポーツ健康科学科 教授 塩澤 成弘

新技術の概要

本技術は、計測対象の変形の阻害を抑制しつつ計測対象の変形を計測することができる静電容量型センサを提供する。静電容量型センサ関連産業の分野において広く応用が可能な技術である。

従来技術・競合技術との比較

身体運動を計測するものとしてカメラを用いた方法があるがカメラ撮影範囲のみの計測で日常生活全体を計測することはできない。また、伸びセンサを用いて身体運動時の衣類や身体に生じる伸び計る方法もあるが、単純な伸びと曲げを判別することはできない。本発明では静電容量型伸びセンサを応用して、柔軟性・伸縮性のある曲げセンサを開発した。

新技術の特徴

・関節付近に設置した場合、衣類や皮膚の伸びの影響を受けずに「曲げ」のみを計測することができる
・設置した部位により、関節角度、姿勢変化、呼吸運動などの様々な動作/運動を検出することができる
・衣服に装着可能で、着心地も違和感のない薄さに仕上げることが可能

想定される用途

・関節角度計測応用
・姿勢計測応用
・呼吸数計測応用

  • 15:30~15:55
  • デバイス・装置

9)主観的な色名や音名などを生体情報で評価する新技術

立命館大学 情報理工学部 情報理工学科 教授 坪 泰宏

新技術の概要

色名や音名は光の波長や音の周波数で定義されますが、人間の認識には個人差があります。この特許では、例えば逆ストループ効果を用いて、文字のラベル(例「赤」)と物理的刺激(例:600nmの光)の一致度を反応時間や脳波で評価する技術を紹介します。この方法により、色名や音名の主観的認識が科学的に分析可能になります。

従来技術・競合技術との比較

逆ストループ効果はよく知られた現象ですが、これを連続的な物理量をもつ刺激と、その物理刺激に対する主観的なラベリング方法として応用する点が新しい技術になります。物理刺激の方を回答するストループ効果ではなく、ラベルの方を回答させる逆ストループ効果を利用することで、連続的な物理刺激のラベリングを可能にしています。

新技術の特徴

・アンケートを用いず、簡単な課題を行うだけで「その人の紫」の波長やRGB値、hue値などが評価できます
・デバイスがあれば、波長やRGB値、hue値などにこだわらず、実際に評価したい物理刺激そのものに適用できます(スペクトルでも可)
・色名や音名以外でも、連続する物理量をもつ感覚刺激とそのラベルに関しても同様の応用が期待されます

想定される用途

・初期設定時に逆ストループ効果を測定する簡単なゲームをすることで個人にあったディスプレイ設定を提供できます
・色名情報のみを持ったカラー画像表現方法用いて、より個人の主観にあったカラー画像を再構成できる技術、広告マーケティングなどにも応用が期待されます
・個人にカスタマイズされたオーディオ設定を提供できます

お問い合わせ

連携・ライセンスについて

立命館大学 研究部BKCリサーチオフィス
TEL:077-561-2802 
Mail:liaisonbアットマークst.ritsumei.ac.jp
URL:https://www.ritsumei.ac.jp/research/

新技術説明会について

〒102-0076 東京都千代田区五番町7 K’s五番町

TEL:03-5214-7519

Mail:scettアットマークjst.go.jp

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