ライフイノベーション~さんさんコンソ~ 新技術説明会【オンライン開催】
日時:2024年12月10日(火) 10:55~15:25
会場:オンライン開催
参加費:無料
主催:科学技術振興機構 、
中国地域産学官連携コンソーシアム
(さんさんコンソ)、
島根大学、岡山理科大学、鳥取大学、
岡山大学、広島市立大学、近畿大学
<お申込み方法・聴講方法>
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発表内容一覧
発表内容詳細
- 10:55~11:00
開会挨拶
岡山大学 副学長・副理事 三村 聡
- 11:00~11:25
- アグリ・バイオ
1)健康機能性と環境ストレス耐性を兼ね備えたGABA増量米・イネの開発
島根大学 生物資源科学部 生命科学科 教授 赤間 一仁
新技術の概要
ゲノム編集技術によって新たに開発したイネは健康機能性として優れた効能を有するGABAが可食部(コメ)に高濃度に含まれていた。さらに、GABAを増強したイネは高塩、冠水、乾燥などの環境ストレスにさらすことで、GABA含有量が野生型より大幅に増えるとともに、これらストレスに対して強い耐性を示した。
従来技術・競合技術との比較
玄米の浸漬はコメ中の機能成分を増強するために広く用いられている。また、干ばつや作物の高温障害に酢酸散布が有効であることが報告されている。いずれの技術ともに浸漬や散布といった手間とコストが掛かる。我々が開発した健康機能性と環境ストレス耐性を兼ね備えたイネは、ゲノム編集によって作出されたものであり、実用化のために遺伝子組換えのような複雑かつ長期間に渡る審査は関係省庁からは要求されない。
新技術の特徴
・米中に健康機能成分であるGABAが高濃度に蓄積
・GABA増強イネは地球温暖化に伴う気候変動(干ばつ、塩害、冠水など)に対して強靭化
想定される用途
・GABA増強米の生活習慣病の予防と改善
・GABA増強米の認知症の予防と改善
・環境変動でも安定した収量が見込めるイネの品種改良
- 11:30~11:55
- 機械
2)免荷型パワーアシスト装置を用いた人間支援システムの開発
岡山理科大学 情報理工学部 情報理工学科 助教 横田 雅司
新技術の概要
本装置は、脇下から持ち上げるような支援力のみが作用するので装着型のような装着の煩わしさがなく、Lifting動作の際に腰部負担が少ないSquat法での持ち上げ動作が可能となっており、比較的軽量で着脱が容易なことから、介助者および非介助者双方が使用可能であり、介助環境に応じて使い分けることが可能である。
従来技術・競合技術との比較
従来の装置である装着型アシスト装置は、機構上で大腿部の前面部を後ろ方向に押し込むことで腰部に伸展トルクを発生させるため、膝を曲げにくい機構となっている。本装置は、装着者の脇の下と地面間に伸展力を印加する機構により、上体および下肢を機械的に拘束しないことで、推奨されるSquat法での持ち上げ動作を容易に行える。
新技術の特徴
・免荷型パワーアシスト装置
・小型歩行リハビリテーションシステム
・身体負担メカニズムの解析
想定される用途
・持ち上げ作業の支援
・片麻痺患者の歩行リハビリ支援
・酪農作業の支援
関連情報
・デモあり
- 13:00~13:25
- 創薬
3)エンドトキシンを除去したプロテオグリカンの製造
鳥取大学 農学部 生命環境農学科 教授 田村 純一
新技術の概要
非イオン系界面活性剤の利用と温度制御により、効率的にエンドトキシンを除去したプロテオグリカンの製造方法。界面活性剤の曇点未満の温度から曇点以上の温度に昇温し、二相(①ミセル相:エンドトキシンを含む界面活性剤相と②水相:プロテオグリカンを含む相)を形成させ、①と②を分離して、②を回収する方法。
従来技術・競合技術との比較
プロテオグリカンは再生医療等材料として、組織の構造・機能の再建、遺伝子治療等への活用が期待されている。「エンドトキシンを除去したプロテオグリカンの製造」という、再生医療等材料に要求される一つのハードルを超える成果。本技術は、効率的かつ安価で実施可能であり、スケールアップにも対応している。
新技術の特徴
・非イオン系界面活性剤を利用して分離するので効率的
・安価
・スケールアップに対応
想定される用途
・再生医療等材料
・組織の構造・機能の再建
・遺伝子治療
関連情報
・サンプルあり
- 13:30~13:55
- 創薬
4)コラーゲン結合能をもつC型ナトリウム利尿ペプチド
岡山大学 岡山大学病院 小児科 研究准教授 平井 健太
新技術の概要
C型ナトリウム利尿ペプチド(CBD-CNP)は、生理活性物質であるCNPをC末側、CBDをN末側に配置して設計することで、CNPのC末側の生理活性を保ちつつ、コラーゲン結合能を付与することが可能となった骨形成促進、軟骨増殖、血管新生促進剤である。
従来技術・競合技術との比較
CBD-CNPは、骨芽細胞の形成や分化促進、軟骨細胞増殖促進、血管新生促進の各作用を持つCNPに、コラーゲン結合能を付与することで早期失活や短い半減期の弱点を克服し、局所への効率的なドラッグデリバリーが可能となった。局所での有効性の向上、投与回数や総投与量の減少、全身性副作用の軽減が期待できる。
新技術の特徴
・骨折症における骨癒合促進、軟骨無形成症や低身長症における骨伸長促進
・変形性膝関節症における膝関節軟骨の再生
・虚血性心疾患や末梢動脈疾患における血管新生
想定される用途
・骨形成促進の効能に対する適応疾患の拡大
・軟骨増殖の効能に対する適応疾患の拡大
・血管新生の効能に対する適応疾患の拡大
関連情報
・サンプルあり
- 14:00~14:25
- 医療・福祉
5)顎変形と咬合状態を対象とした音声機能の診断技術
広島市立大学 大学院情報科学研究科 システム工学専攻 准教授 中山 仁史
新技術の概要
本発明では顎変形と咬合状態と音声との関係を明らかにし、歯科矯正における音声発声の改善を評価することができる音声バイオマーカを提供できる。
従来技術・競合技術との比較
歯科分野における従来技術や該当技術は他に無し。
新技術の特徴
・発声改善が必要な際において、矯正治療と発声訓練のいずれに課題が存在するかを音声バイオマーカとして可視化することができる
・歯科医師と患者とのコンサルテーションにおける治療方針の明確化により、患者に対して納得の行く治療方針を明示することができる
想定される用途
・矯正歯科診療におけるコンサルテーション
- 14:30~14:55
- 医療・福祉
6)切り替え可能な内視鏡手術鉗子の開発
近畿大学 工学部 ロボティクス学科 教授 黄 健
新技術の概要
市販の内視鏡鉗子のほとんどは単一な機能しか有していないため、手術の進捗に合わせて鉗子の抜き差しが必要になる。
一方、この抜き差し動作に集中力が要求されるため、長時間手術の場合に執刀医と患者への負担が大きい。
これを改善するため、複数の機能を有する切替可能な内視鏡手術用鉗子を開発した。
従来技術・競合技術との比較
現在医療現場で利用されている内視鏡鉗子の先端にツールを1つしか取り付けておらず、単一の機能しか持っていない。
患者の体内に一度に一本の差し入れで複数のツールを有する鉗子はない。
新技術の特徴
・本提案の鉗子は複数のツールを有しており、鉗子1本の機能性を向上するため、複雑な場面で素早く対応できる
・本提案の鉗子は複数の機能を有するため、術中患者体内への挿し入れ回数が少なくなるため、患者への身体負担を軽減できる
・手術時間を短縮できるため、患者だけではなく執刀医の負担も軽減できる
想定される用途
・内視鏡手術
- 15:00~15:25
- 医療・福祉
7)骨粗鬆症患者対応!骨質に依らず正確な穴を製作できる新型ドリル
島根大学 医学部 整形外科 講師 今出 真司
新技術の概要
骨折治療のネジ固定では、前処理として骨にドリルで下穴を製作する必要があります。もしそれが狙いとする径より大きくなれば、ネジの固定力は低下してしまいます。基礎実験から対象が骨粗鬆症の場合、下穴が拡大することが判明しました。そこで、骨粗鬆症の骨に対しても、正確な径の下穴が製作可能な新型ドリルを開発しました。
従来技術・競合技術との比較
既存の医用ドリルを用い、骨密度の異なる模擬骨に対し穴加工を行いその径を調査したところ、骨が脆弱なほど穴径は拡大しネジ固定力は低下する事が判明しました。実臨床においても骨粗鬆症ではネジが緩み易く問題となっています。従来技術において、骨質に依らず穴径の精度を担保したドリルはありません。
新技術の特徴
・骨粗鬆症骨のような脆性材に対し正確な穴加工ができる中空ドリル
・正常な骨に対しても精度は維持
想定される用途
・骨接合用ネジの下穴加工ドリルとして
・医用アンカーの下穴加工ドリルとして
関連情報
・デモあり
・展示品あり
お問い合わせ
連携・ライセンスについて
中国地域産学官連携コンソーシアム(さんさんコンソ) 岡山大学内事務局
TEL:086-251-7151
Mail:sangaku-cons okayama-u.ac.jp
URL:https://sangaku-cons.com/
島根大学 オープンイノベーション推進本部
TEL:0852-32-9769
Mail:ura soc.shimane-u.ac.jp
URL:https://www.openinnov.shimane-u.ac.jp/
岡山理科大学 研究・社会連携部
TEL:086-256-9730
Mail:renkei ous.ac.jp
URL:https://renkei.office.ous.ac.jp/
鳥取大学 研究推進機構 研究戦略本部
TEL:0857-31-5546
Mail:sangakucd ml.cjrd.tottori-u.ac.jp
URL:https://s.orip.tottori-u.ac.jp/
岡山大学 研究・イノベーション共創機構 知的財産本部
TEL:086-235-7380
Mail:chizai okayama-u.ac.jp
URL:https://www.orsd.okayama-u.ac.jp/
広島市立大学 地域共創センター
TEL:082-830-1545
Mail:ken-san m.hiroshima-cu.ac.jp
URL:https://www.hiroshima-cu.ac.jp/service/
近畿大学 次世代基盤技術研究所
TEL:082-434-7005
Mail:riit hiro.kindai.ac.jp
URL:https://kuring.hiro.kindai.ac.jp/renkei/soudan.html
新技術説明会について
〒102-0076 東京都千代田区五番町7 K’s五番町
TEL:03-5214-7519
Mail:scettjst.go.jp