鳥取大学 新技術説明会【オンライン開催】
日時：2025年03月04日(火) 10:00～11:55
会場：オンライン開催
参加費：無料
主催：科学技術振興機構、鳥取大学
＜お申込み方法・聴講方法＞
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申込受付：開催日前日まで
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発表内容詳細
- 10:00～10:25
- アグリ・バイオ
1）きのこ由来の概日リズム調節物質
鳥取大学 農学部 生命環境農学科 教授 石原 亨
新技術の概要
概日リズムとは、動物が有する24時間周期のことで、ヒトの健康とも深く関わっている。現代の多様なライフスタイルは概日リズムを乱す要因を多く含んでおり、そのため、概日リズムを調節する新たな方法が求められている。そこで、ユニークな生理活性物質を含むきのこを用いて探索を行い、新たな概日リズムを調節する物質を発見した。
従来技術・競合技術との比較
これまでに時差ボケの解消などに利用されている製品の多くは睡眠のコントロールを行うもので、細胞レベルで概日リズムに影響を与える本化合物とは作用が異なっている。また、概日リズム調節物質には、周期を前進させるものと後退させるものがあり、リズムを適切に調節できる可能性がある。
新技術の特徴
・きのこ由来の天然化合物である
・概日リズムを前進させるものと後退させるものがある
想定される用途
・サプリメント
・医薬
- 10:30～10:55
- アグリ・バイオ
2）薬剤による植物の簡便な除雄方法の開発
鳥取大学 国際乾燥地研究教育機構 乾燥地研究センター 准教授 石井 孝佳
新技術の概要
トリフルオロメタンスルホンアミド（TFMSA）を有効成分として含む物質により、植物用の雄性不稔（除雄）を簡便に行う技術を提供する。
従来技術・競合技術との比較
除雄には手作業、遺伝子利用、温度、薬剤などがあったが、既存のこれら技術は時間がかかったり、特定の種にしか使えなかったり環境に悪かったりしたが、本発明は非常に簡便で、環境にも優しい技術となっている。
新技術の特徴
・大規模な植物花粉のコントロール
・大規模な雑種作出手法の提案
想定される用途
・交雑集団の簡便な構築
・遺伝子組み換え植物の不稔処理
・植物の交雑が必要な研究支援
- 11:00～11:25
- アグリ・バイオ
3）リンドウ科植物由来成分を利用した菌根菌の感染促進技術
鳥取大学 農学部 生命環境農学科 准教授 上中 弘典
新技術の概要
リンドウ科植物由来のセコイリドイド配糖体を用いることで、作物に対する菌根菌資材の接種効果と土着菌根菌の感染を安定的に高めることが可能であることを発見した。さらに生薬抽出液を用いることで低コスト化を可能とし、それを菌根菌の感染を促進する新たなバイオスティミュラントとして利用可能な技術を確立した。
従来技術・競合技術との比較
菌根菌の感染促進能を示す物質として植物由来のストリゴラクトンがあるが、物質の安定性、価格面、および植物生長への影響について課題があり、本技術のように製品化に利用するのは現実的ではない。そのため、本技術は菌根菌の感染促進を可能とするバイオスティミュラントの開発に資する世界唯一の技術である。
新技術の特徴
・低コストで新しい機能を備えた資材開発が可能
・微生物（菌根菌）を用いた資材の開発ではないため、菌根菌資材の農業利用とのシナジー効果が期待できる
・菌根菌資材だけでなく土着菌根菌への効果も期待できる
想定される用途
・市場にない新しい農業資材（バイオスティミュラント）開発
・有機農業
関連情報
・サンプルあり
- 11:30～11:55
- アグリ・バイオ
4）非天然環状オリゴ糖「シクロカサオドリン」の電解合成
鳥取大学 工学部 化学バイオ系学科 教授 野上 敏材
新技術の概要
シクロデキストリンの構成単糖であるグルコースをN-アセチルグルコサミンに置き換えた環状オリゴ糖を合成するための技術。電気化学的にグルコサミン誘導体をオリゴ糖に変換し、ワンポットで環化する手法を開発。この一連の変換を電解自動合成装置を用いて実施。
従来技術・競合技術との比較
シクロデキストリンの水酸基をアセトアミド基に変換する方法ではすべての水酸基を変換するのは困難。単糖を出発原料とする場合でも非天然の環状オリゴ糖合成には化学合成が用いられてきたが、従来化学合成では反応剤を用いた逐次的な合成であったのに対して電解法ではワンポットでの自動化が可能。
新技術の特徴
・シクロデキストリンのグルコースをグルコサミンに置き換えた環状糖の合成を実現
・オリゴ糖の合成とその環化を電気化学的かつ自動的に達成
・鎖状・環状・天然・非天然を問わず合成が可能
想定される用途
・包摂化合物（ドラッグデリバリー）
・分子認識（センサー）
・機能性糖鎖（生物活性糖鎖）
関連情報
・サンプルあり
お問い合わせ
連携・ライセンスについて
鳥取大学 研究推進機構
TEL：0857-31-5609
Mail：sangakucd 
ml.cjrd.tottori-u.ac.jp
新技術説明会について
〒102-0076 東京都千代田区五番町7 K’s五番町
TEL：03-5214-7519
Mail：scettjst.go.jp
