福井大学 新技術説明会【オンライン開催】
日時:2024年09月05日(木) 10:00~11:55
会場:オンライン開催
参加費:無料
主催:科学技術振興機構、福井大学
発表内容一覧
発表内容詳細
- 10:00~10:25
- 環境
1)白金族金属を含む触媒コート層の選択的可溶化技術
発表資料福井大学 学術研究院 工学系部門 材料開発工学講座 准教授 岡田 敬志
新技術の概要
白金族金属(PGMs)を含む廃棄物(基材がPGM含有触媒でコートされたもの)を対象とし、触媒層表面をアルカリ性薬剤でコーティング後に300-500℃で加熱することで、触媒層を選択的に可溶性化合物に変換する。その後、水や希酸で処理することによって、可溶性化合物を溶解し、液中にPGMsを濃縮する。
従来技術・競合技術との比較
現在のPGMリサイクルは、乾式精錬をベースとし、高温処理(1300-1400℃)を要するため、エネルギー消費量が大きい。また処理によって得られたPGM濃縮物の溶解には、酸化剤や高濃度の酸が用いられる。一方、本技術の加熱温度は300-500℃と低く、処理後のPGMsを水や希酸で溶解することができる。
新技術の特徴
・比較的低温で触媒中PGMsを可溶性化合物に変換
・基材の溶解を抑え、PGM含有触媒層を選択的に溶解
・高濃度の酸を用いず、水や希酸でPGMsを溶解可能
想定される用途
・使用済み自動車排ガス触媒中白金族金属のリサイクル
・そのほか、白金族金属でコーティングされた廃製品を対象とした白金族金属のリサイクル
関連情報
サンプルあり
- 10:30~10:55
- アグリ・バイオ
福井大学 学術研究院 工学系部門 繊維先端工学講座 教授 藤田 聡
新技術の概要
生体の粘膜成分であるムチンをハイドロゲルやナノファイバーに加工し、培養基材などの材料として利用することができます。
従来技術・競合技術との比較
硬さの異なるゲルとしたり、不織布として加工したり種々の形態として利用できます。
新技術の特徴
・有機溶媒フリー・化学架橋剤を用いないためムチンの変性や架橋剤による生体への影響がありません
・シートやゲルなどの形状に自在に加工可能です
想定される用途
・培養足場用材料
・化粧品材料(被覆材,コーティング)
関連情報
サンプルあり
- 11:00~11:25
- 分析
福井大学 学術研究院 工学系部門 材料開発工学講座 教授 内村 智博
新技術の概要
鼻に抜ける香りであるレトロネーザルアロマは、実際に飲食中に感じられる風味である。我々の研究室ではレーザーイオン化質量分析法を用いたエマルションの直接分析に加え、喫食時のレトロネーザルアロマの放出挙動の客観的評価について研究している。こうした技術は消費者の嗜好に合う食品・香料の開発の一助となりうる。
従来技術・競合技術との比較
機器を用いる評価方法としてプロトン移動反応質量分析法などがあるが、一呼吸ずつの変化を細分化して計測することは容易ではない。また成分数が多くなるとデータが相互に干渉してしまう。これに対しレーザーイオン化質量分析法では、選択的かつ高繰返し分析が可能であり、注目する成分の経時変化を詳細に追跡できる。
新技術の特徴
・レトロネーザル/オルソネーザルアロマ成分のリアルタイム分析
・環境汚染物質のリアルタイム分析
想定される用途
・個人の嗜好に合わせた食品・香料の開発
・新たな調理法・食事法の提案
- 11:30~11:55
- 情報
福井大学 学術研究院 医学系部門 臨床看護学 教授 佐藤 大介
新技術の概要
学習の評価は、学習者の知識の有無を問うだけでなく、自らの学びを振り返り、次の学習や行動レベルにつながる教育が重要である。本発明は、学習者の性格を考慮して、学習効果を解析する学習効果解析プログラム、情報処理装置、学習効果解析方法及び主体的な行動を促す教育プログラムを提供することである。
従来技術・競合技術との比較
従来技術は、学習者の心身状態や学習履歴を記録し、属性、学習時間や場所等の解析処理を実行し、学習効果を予測している。一方で既存技術は学習者の性格を考慮していない問題がある。主体的に行動できるように教育するためには、それぞれ個人の性格特性を加味した教育が必要であり、性格特性に基づいた学習効果の解析が求められており、本発明ではその解析が可能となる。
新技術の特徴
・学習者の性格特性を踏まえた教育評価システム
・防災や減災教育における学習者の主体的な行動を促す教育システムの提供
・様々な教育介入方法を評価することができる
想定される用途
・児童や生徒、地域住民、医療専門職を対象とした防災・減災教育
・企業内の社員を対象とした危機管理対応などの現任教育
・高齢者を対象としたリスキリングへの教育
お問い合わせ
連携・ライセンスについて
福井大学 産学官連携本部
TEL:0776-27-9725
Mail:titekiallml.u-fukui.ac.jp
URL:http://www.hisac.u-fukui.ac.jp/
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