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横浜国立大学 新技術説明会【オンライン開催】

日時:2024年06月11日(火) 10:00~11:55

会場:オンライン開催

参加費:無料

主催:科学技術振興機構、横浜国立大学

発表内容詳細

  • 10:00~10:25
  • 建築・土木

1)自己充填性を有するジオポリマーコンクリートの開発

発表資料 プレゼン動画

横浜国立大学 大学院都市イノベーション研究院 都市イノベーション部門 教授 藤山 知加子

新技術の概要

締固め作業を必要としないジオポリマーコンクリートを開発した。骨材・粉体・水の配合を最適化し、セメント用の高性能減水剤のみで自己充填ランク2を平均的に達成できる。水よりも高い粘度をもつアルカリ溶液を用いるため分離抵抗性も高い。特殊開発薬剤が不要である。

従来技術・競合技術との比較

ジオポリマーコンクリートは副産物を主原料としているためセメント製造を必要としない。つまり環境配慮型コンクリートなので、採用すれば低炭素社会に貢献できる。
セメントによるコンクリートとは反応機構が異なるため自己収縮は小さく、発熱反応によるひび割れ等の諸問題は生じない。

新技術の特徴

・建設現場の低炭素化と生産性向上(省力化)を推進
・特殊な薬剤を開発/購入は不要
・一般的なセメントコンクリートと同程度の強度と耐久性は保証

想定される用途

・建設工事全般(セメントコンクリートの代替)
・コンクリート二次製品

  • 10:30~10:55
  • 材料

2)圧力や摩擦を検知可能なメカノクロミック発光性薄膜

発表資料 プレゼン動画

横浜国立大学 大学院工学研究院 機能の創生部門 准教授 伊藤 傑

新技術の概要

圧力や摩擦などの機械的刺激に応答して発光色が変化するメカノクロミック発光性結晶は、圧力センサーをはじめとした幅広い応用が期待されている。本技術では、メカノクロミック発光性結晶のみからなる均質な薄膜が得られる。機械的刺激を発光特性の変化により検知できる。

従来技術・競合技術との比較

従来のメカノクロミック発光性結晶は単結晶や粉末であったが、本技術では均質な薄膜を得ることができる。圧力を加えるのみで発光する応力発光とは異なり、圧力が加わった後でも光照射により読み出し可能である。発光変化を利用するため、見た目の色調変化による圧力検出フィルムも高感度検出を期待できる。

新技術の特徴

・均質な機械的刺激応答性を持つ薄膜を成形可能
・機械的刺激が加わった箇所を非接触で検出可能
・圧力が加わった履歴を光照射により読み出し可能

想定される用途

・圧力検出フィルム
・触覚センサー
・セキュリティ印刷

関連情報

・サンプルあり

  • 11:00~11:25
  • 情報

3)実装が容易なデータ駆動型シミュレーションの新手法

発表資料 プレゼン動画

横浜国立大学 大学院工学研究院 知的構造の創生部門 教授 藤本 康孝

新技術の概要

本技術は、制御対象の入出力データセットを数組用意するだけで、制御対象の挙動を計算機上で精度よく再現することのできるデータ駆動型シミュレーションの計算手法を提案するものです。制御対象のモデルを用いる必要がなく、制御器のパラメータの調整や最適化が容易になります。

従来技術・競合技術との比較

従来法と比較して本手法は、①実験を何度も繰り返すことなく制御器のパラメータ調整を精度よく行うことができる、②多入力・多出力の対象に適用可能、③簡単な畳み込み演算のみで実現でき、計算機での実装が容易、④飽和や切り替え制御など非線形な要素を含む制御器の調整にも適用可能、という特長があります。

新技術の特徴

・少数の入出力データから制御対象の挙動を精度よく計算機上で再現できる
・多入力・多出力(MIMO)の対象を扱うことができる
・アルゴリズムが単純で計算量が少なく、実装が容易

想定される用途

・制御対象のモデルが不要で、計算機上で最適化計算を行うことのできる強化学習
・部品の物理パラメータのばらつきがあっても均一な性能の保証を可能にするような制御パラメータの自動調整
・保守点検時等の現場での制御パラメータの再調整

  • 11:30~11:55
  • 計測

4)光強度の超高速変化を可視化

発表資料 プレゼン動画

横浜国立大学 大学院工学研究院 知的構造の創生部門 教授 片山 郁文

新技術の概要

次世代の超高速光通信やコンピューティングにおいて重要な光強度の超高速な変調を、超短パルスレーザーを用いて可視化する技術を開発しました。被測定光とパルスレーザーの波長を変えることで、シンプルな光学系で波形計測を実現できることを明らかにしました。

従来技術・競合技術との比較

半導体を用いたエレクトロニクスでは到達が困難なピコ秒よりも短い時間領域の光強度の変化を、超短パルスレーザーを用いることでリアルタイムに計測できるようになります。また、従来技術に存在した波形歪みを解消することに成功し、複雑な解析なしに光変調波形を得ることができます。

新技術の特徴

・ピコ秒領域の極めて短い時間に変化する光強度を、繰り返し測定を必要とせずに可視化することが可能です
・エレクトロニクスの限界である、ギガヘルツ領域の帯域を大きく超え、テラヘルツ領域の変調をリアルタイムに計測できます
・十分な強度のパルスレーザーがあればシンプルな光学系によって波形計測を実装できます

想定される用途

・光通信や無線通信における超高速の光変調波形や波形歪みをリアルタイムに評価するデバイス
・サブミリメートルの高い時間分解能を活用したリアルタイム距離計測
・光パルス光源のリアルタイム時間波形計測

お問い合わせ

連携・ライセンスについて

横浜国立大学 研究推進機構 産学官連携推進部門
TEL:045-339-4450  
Mail:sangaku-cd アットマークynu.ac.jp
URL:https://www.ripo.ynu.ac.jp/company/contact/research/

新技術説明会について

〒102-0076 東京都千代田区五番町7 K’s五番町

TEL:03-5214-7519

Mail:scettアットマークjst.go.jp

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