北東北3大学~情報・材料~ 新技術説明会【オンライン開催】
日時:2026年03月03日(火) 10:00~15:55
会場:オンライン開催
参加費:無料
主催:科学技術振興機構、
岩手大学、弘前大学、秋田大学
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発表内容一覧
発表内容詳細
- 10:00~10:25
- 情報
1)音声入力に基づく合成音声の韻律制御システム
秋田大学 情報データ科学部 情報データ科学科 准教授 中島 佐和子
新技術の概要
本技術は、音声合成エンジンが生成した音声に対し、利用者が所望の韻律でテキストを再度読み上げることにより、合成音声の話者性を維持したまま韻律や読み上げ方を制御するシステムである。意図した読み上げ方を数値的に解釈する必要がなく、人間本来の発話動作に即した直感的な制御により合成音声の質や表現力を向上できる。
従来技術・競合技術との比較
従来の合成音声の韻律調整技術は、ディスプレイ上のスライダーやシークバーなどのUI要素をドラッグ&ドロップ、または、数値入力フィールドに数値を直接入力する手法であった。音声という複雑な現象を数値的に捉えて調整する従来手法は直感的でなく、音響専門家ではない一般ユーザにとって利用しやすいとは言えなかった。
新技術の特徴
・合成音声の直感的な韻律制御
・合成音声の話者性の保持と表現力強化
・ユーザの意図を高精度で反映する合成音声の「韻律トランスファー」
想定される用途
・音声入力解析モジュール:ユーザが再読み上げした音声から韻律特徴(ピッチ、テンポ、ポーズなど)を抽出する機能
・韻律マッピングアルゴリズム:抽出した韻律情報を合成音声に適用し、話者性を保持したまま調整する仕組み
・合成音声エンジンとの連携インターフェース:韻律制御結果をリアルタイムで反映できるAPIやUI設計
- 10:30~10:55
- 情報
2)省リソースで高再現性な電波ヒトセンシングの試験基盤
岩手大学 理工学部 理工学科 電気電子・情報通信コース 助教 村田 健太郎
新技術の概要
電波伝搬特性を自在に制御可能なメタサーフェスを用いることで、人体における電波散乱時の動的な生体電磁応答を高精度に再現可能である。これにより被験者を代替でき、電波を用いたヒトセンシング技術の評価試験を省リソースで実施可能とし、同技術の研究開発の加速化・早期社会実装に寄与することができる。
従来技術・競合技術との比較
生体電磁環境の研究開発に用いられる人体ファントムとは異なり、本技術は異なる体格や運動・生体活動を有する多様な生体電磁応答を1台で再現できる。また、計測器メーカが提供するレーダシーンエミュレータと比較し、アンプやミキサなどのアクティブ回路素子を必要としないため、低コストな試験環境を提供可能である。
新技術の特徴
・1台で多様な体格・運動・生体活動に対応した任意の生体電磁応答を再現可能
・被験者を用いずに電波ヒトセンシング技術の評価が可能であり、人的・時間的リソースを大幅に削減できる
・アクティブ回路素子を用いないため低コストで試験環境を構築可能(既存製品が数億円の価格に対し1000万以下で提供可能)
想定される用途
・車載レーダやヘルスケア・医療介護施設向けセンシング製品の標準化試験への適用
・VR、ゲーミング、遠隔医療システムなど、ヒト中心無線通信デバイスの通信品質評価に向けて任意の電波伝搬環境を再現する技術として活用、さらに新たな電波利用型生体インターフェースへの応用
・ヒトの存在を偽装する技術として、セキュリティや防衛分野への応用
関連情報
・デモあり
・展示品あり
- 11:00~11:25
- 情報
3)心電図からの心房細動の検出方法
秋田大学 情報データ科学部 情報データ科学科 教授 田中 元志
新技術の概要
心電図から、不整脈(RR間隔が不規則)である心房細動を検出した後、規則的なRR間隔をもつ心房細動を検出する2段階構成の方法である。また、ビタビアルゴリズムを用いて、心房細動継続下の孤立的な正常判定等の、臨床的に不自然な検出結果の誤りを訂正可能である。
従来技術・競合技術との比較
たたみ込みニューラルネットワークを用いた従来方法では未知被験者に対する検出精度は90%程度であるが、本方法では95%以上の汎化性能である。また、規則的なRR間隔をもつ心房細動の検出についての検討は見当たらない。
新技術の特徴
・たたみ込みニューラルネットワークとLSTMを用いた心房細動検出器
・規則的なRR間隔をもつ心房細動を検出可能
・ビタビアルゴリズムを用いた検出結果の誤りを訂正
想定される用途
・集団検診などの大量の心電図データから心房細動等を自動検出するシステム
・ホルター心電図計測器に心房細動の自動検出機能を搭載
・日常の健康モニタリングシステム(体重計などへの心房細動検出機能の追加)
- 11:30~11:55
- 材料
4)アルミニウム合金・純アルミニウムの硬さの簡便な予測技術
秋田大学 大学院理工学研究科 物質科学専攻 材料理工学コース 准教授 後藤 育壮
新技術の概要
固溶・分散硬化以外の要因の影響が小さいアルミニウム合金・純アルミニウムでは、各含有元素に伴うビッカース硬さの増分は重量パーセント単位の含有率のべき乗に概ね比例する場合が多い。このため、各含有率に基づく硬さ増分の積算により、硬さを見積もることができる。また、この定式化には、各含有率のべき乗(例えば0.5~0.56等)を説明変数、高純度アルミニウムの硬さを切片とした線形重回帰が有効である。
従来技術・競合技術との比較
重回帰による定式化に必要なデータ数が少なく(例えば数十個のデータでも可能)、重回帰式より化学組成のみに基づき硬さを算出できる。このため、非常にシンプルかつ簡便な硬さ予測技術としての活用が期待できる。
新技術の特徴
・固溶・析出(晶出)状態に関わらず化学組成のみに基づき硬さを概算可能
・微量元素は無視して主要元素の含有率のみを化学組成として使用可能
・重回帰の際には例えば各含有率の平方根を説明変数として使用可能
想定される用途
・機械的性質(硬さ・耐力・引張強さ・実態強度・疲労限度等)の予測機能としての市販ソフトウェアへの搭載
・所定の特性を得るための合金設計や工業用純アルミニウムに含まれる微量元素の最適化
・固溶・分散(析出)強化以外の要因の影響が大きい例外的試料・データの特定
- 12:30~12:55
- 材料
5)揮発性天然有機化合物の分離方法
岩手大学 農学部 地域環境科学科 森林科学コース 教授 小藤田 久義
新技術の概要
本技術は、合板の製造工程等で回収される木材乾燥副産物から有用揮発成分であるフェルギノールを低コストかつ簡便に分離精製する方法を提供する。本技術では、不揮発性溶媒であるポリエチレングリコールを原料に加えた後、100~250℃の高温条件下で水蒸気を通気することで、高沸点の揮発成分を蒸留分離することを可能とした。
従来技術・競合技術との比較
本技術では、化粧品等に使用可能な有用成分であるフェルギノールが水蒸気とともに蒸留回収されるため、溶媒を除去するための工程が不要となり、溶媒自体の損失もほとんどなく、従来の課題を解決した。さらに本技術では蒸留温度を任意に設定することができることから、水蒸気を用いた揮発性混合物の分別蒸留も可能となる。
新技術の特徴
・合板製造の乾燥工程で発生する水蒸気の冷却により得られるタール成分から、多機能性テルペンであるフェルギノールを安価に高収率に回収可能
・抽出工程での不揮発性溶媒には、安価なポリエチレングリコール(PEG)またはシリコーンオイルを用いる
・大量処理が可能な抽出プロセスであり、抽出物の安定供給ができる
想定される用途
・皮膚感染菌への抗菌作用(試料濃度0.1%以下で増殖を完全抑制)
・実用化レベルの抗酸化作用(α-トコフェノールを上回る高い活性効果)
・アミロイドβ毒性緩和作用(神経変性に関する保護剤)
関連情報
・サンプルあり
- 13:00~13:25
- 材料
6)抗菌活性を有するファージ尾部様タンパク質及びその利用
弘前大学 農学生命科学部 食料資源学科 食料バイオテクノロジーコース 教授 柏木 明子
新技術の概要
本技術は、遺伝物質を含まないバクテリオファージの尾部様構造体による抗菌手段です。細菌表面に接着し、膜に孔を開け物理的に殺菌します。特定のグラム陰性菌に対し、既報とは異なる菌種に抗菌活性を示す点で新規性が高く、従来の抗生物質とは異なる作用機構を持ちます。
従来技術・競合技術との比較
従来技術のバクテリオファージを使ったファージセラピーと比べ、
• 遺伝物質を持たず、変異体が出ない
• 自己増殖せず、残留性が少なく管理が容易
• 標的菌のみを選択的に除去可能
安全性・選択性・実用性に優れた“抗生物質に代わる抗菌因子”としての優位性を持ち、医療・食品・畜産分野への展開が見込まれます。
新技術の特徴
・標的細菌だけを選んで結合・作動する“生体ナノマシン”
・抗生物質に依存しない“物理作用”による殺菌
・生体由来で安全・増殖しない粒子のため、環境負荷が小さい
想定される用途
・食品・農業・飼料分野での特定菌の選択的制御
・医療・環境分野での抗菌・バイオフィルム対策技術
・”特定菌のみ”を識別するマイクロバイオーム診断素材
関連情報
・サンプルあり
- 13:30~13:55
- 材料
7)異種材料接合のための分子接合剤
岩手大学 理工学部 理工学科 化学コース 准教授 村岡 宏樹
新技術の概要
表面の凹凸形成不要な密着力向上技術として、コロナ放電処理等によって基材表面に反応性を付与する方法があるが、従来法では基材劣化の問題や密着性の向上限界があった。本技術は従来の課題を解決し、保管安定性に優れ、かつ、高温多湿環境下での接着安定性に優れた反応性付与化合物および積層体を提供する技術である。
従来技術・競合技術との比較
従来の分子接合剤を用いためっき手法では、シランカップリング基を材料表面と結合するために水酸基が必要となるため、コロナ放電やプラズマ処理等の材料の前処理(親水化処理)が不可欠である。一方、光反応性分子接合剤を用いためっき手法では、材料の前処理が不要で、めっき物作製までの工程数が削減できる利点がある。
新技術の特徴
・光・熱反応性分子接合剤を利用した異種材料接合
・従来の金属めっきの処理工程数が削減できる
想定される用途
・新規のプリント基板等の配線技術の提供
・異種材料の接合剤の提供
関連情報
・サンプルあり
- 14:00~14:25
- 材料
8)ヒドロキシ基をもつポリブタジエンおよびポリオレフィン
弘前大学 大学院理工学研究科 物質創成化学科 教授 竹内 大介
新技術の概要
天然物であるキシリトールから得られる2,4-ペンタジエン-1-オールとブタジエンを原料に用い、ヒドロキシ基を側鎖にもつポリブタジエンを得た。さらに、ヒドロキシ基および六員環の分布や密度の精密に制御された含環ポリオレフィン(シクロオレフィンポリマー)の合成を達成した。
従来技術・競合技術との比較
cis-1,4-構造をもつポリブタジエンにヒドロキシ基を導入することで、フィラーとの相溶性の向上などが期待される。
そのヒドロキシ基をブタジエンへ効率的に重合する技術は、これまで知られていなかった。
新技術の特徴
・ヒドロキシ基を有するポリブタジエンは、フィラーとの相溶性が改善され、強度の高いゴム材料となると期待される
・ヒドロキシ基を有するシクロオレフィンポリマーは、従来のシクロオレフィンポリマーに比べて耐熱性が向上する
・ヒドロキシ基を有するポリブタジエンは、ポリウレタンの原料としても用いることができると期待される
想定される用途
・高強度が必要とされるゴム材料としての用途
・高耐熱性、高透明性プラスチックとしての用途
- 14:30~14:55
- 材料
9)高強度繊維と異種材料の接合材料及び複合化方法
岩手大学 理工学部 理工学科 化学コース 准教授 桑 静
新技術の概要
本発明は、表面を分子層処理することによって反応性官能基を付与した繊維と、樹脂、ゴム、もしくは金属との複合化処理を行うことにより、繊維とゴムとの複合面の表面が平滑でありながら密着性(接着力)が向上し、異種材料間の分子レベルでの相互作用を高めた複合材料の製造を可能とした。
従来技術・競合技術との比較
材料間の密着性(接着力)の向上方法としては、材料表面に凹凸を形成してアンカー効果を得る技術や、又は、材料表面に凹凸を形成せずに、コロナ放電処理、もしくはプラズマ処理によって材料表面に水酸基などの酸素官能基を導入する技術がある。しかし、材料表面の劣化や、導入される水酸基も少なく、接着力に限界があった。
新技術の特徴
・分子接合剤の利用と、接着表面の親水化処理、表面機能化処理により、従来得られなかった複合材料を提供
・高強度繊維表面に接合強度を向上させた金属メッキを付与する技術の提供
想定される用途
・FRP(GFRP、CFRP)との複合材料
・高強度繊維(PBO、UHMWPE)と各種ゴムの複合体
・繊維布の金属化したウエアラブルデバイス用材料
関連情報
・サンプルあり
- 15:00~15:25
- 材料
10)構造部材の軽量化に向けた超軽量Mg-Li基合金における力学機能発現
弘前大学 大学院理工学研究科 機械科学科 機械科学コース 機能創成科学専攻
准教授 峯田 才寛
新技術の概要
アルミニウムの約50%、鉄鋼の約20%という超低密度と、優れた強度および延性の両立を実現するMg-Li基合金を提供する。本技術は、合金成分、加工法、熱処理による微細組織制御を含み、製造プロセスの最適化により高強度型や高延性型など幅広い特性を発現させる。
従来技術・競合技術との比較
AlやTi、Mgといった従来の軽量合金を凌駕する超軽量性を有する。従来の軽量Mg合金では困難であった冷間塑性加工が可能であり、またその室温強度はジュラルミンに匹敵する。さらに、加工熱処理による広範な強度-延性バランスの制御や低温超塑性といった様々な力学機能発現を可能とする。
新技術の特徴
・実用構造用金属の中で最も低い密度を実現し、構造部材の軽量化に貢献する
・広範な力学機能制御が可能であり、構造部材の加工時には高成形性、使用時には高強度といった機能性を実現する
・複雑な材料作製プロセスを経ることなく超塑性などの力学機能発現を可能とする
想定される用途
・PC筐体
・自動車用材料
・航空機用材料
- 15:30~15:55
- 材料
11)チタン鋳物製造用耐火成形体
岩手大学 理工学部 理工学科 材料科学コース 助教 関本 英弘
新技術の概要
本技術は、チタンの酸素汚染を抑制しつつ、チタンの溶解溶融・鋳造におけるプロセスの効率性を高め、チタン鋳物の製造コストを抑制することが可能な新しい耐火成形体およびその製造方法、前駆体粉末およびその製造方法、鋳物の製造方法を提供することを特徴としている。
従来技術・競合技術との比較
従来のチタンの鋳造方法では、プロセスの非効率性により製造コストの抑制が困難だった。これに対し本技術は、チタンとの反応を抑制できる材料を用いてルツボや鋳型を構成することで、過熱溶湯を高流動状態のまま鋳型に注湯が可能となり、溶解・鋳造プロセスの大幅な効率化と低コスト化が実現できると期待される。
新技術の特徴
・チタンの溶解・鋳造プロセスの大幅な効率化と低コスト化を実現
・新たな耐火成形体、及びその前駆体粉末と製造方法
・新たなチタン鋳物の製造方法
想定される用途
・チタン溶融用ルツボとして製品化
・鋳造用鋳型材料として粉体状で製品提供
関連情報
・サンプルあり
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岩手大学 研究支援・産学連携センター 知的財産ユニット
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iwate-u.ac.jp
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弘前大学 研究推進部 研究推進課 東京事務所事務所
TEL:03-3519-5060
Mail:j-tokyo
hirosaki-u.ac.jp
URL:https://jtokyo.hirosaki-u.ac.jp/
秋田大学 地方創生・研究推進課
TEL:018-889-3011
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jimu.akita-u.ac.jp
URL:https://www.akita-u.ac.jp/crc/
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