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福岡大学 新技術説明会【オンライン開催】

日時:2025年05月27日(火) 10:25~15:55

会場:オンライン

参加費:無料

主催:科学技術振興機構、福岡大学

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発表内容詳細

  • 10:25~10:30

開会挨拶

福岡大学 研究推進部 産学官連携センター センター長 太郎丸 眞

  • 10:30~10:55
  • 創薬

1)高い水溶性で用途が拡がる還元型クルクミン誘導体

福岡大学 薬学部 薬学科 講師 瀬戸口 修一

新技術の概要

当該還元型クルクミン誘導体は、そのままでは水に溶けない還元型クルクミンに比べ、水によく溶け、組織や細胞中で速やかに還元型クルクミンと無害なアミノ酸に再変換されるプロドラッグとして機能する。還元型クルクミンはクルクミンのような強い黄色の着色がないため、外用など多様な投与形態を採ることができる。

従来技術・競合技術との比較

還元型クルクミンはクルクミンに匹敵する薬理作用や独自の薬理作用を持つことが報告されているが、水に溶けない。このため経口投与における腸管吸収性が低く、水に溶解する投与形態では多量の可溶化剤を必要とする。新技術では添加剤を使うことなく水に溶解しただけの投与処方で同等以上の効果が期待できる。

新技術の特徴

・すみやかに水に溶ける還元型クルクミンとして利用できる
・可溶化剤を使わず還元型クルクミンの経口吸収性を増大できる
・皮膚外用で用いやすく還元型クルクミンの送達性が高い

想定される用途

・経口投与製剤(健康食品等を含む)
・皮膚外用剤(化粧料、医薬部外品等を含む)
・水性製剤(用時溶解注射剤、点眼剤)

関連情報

・サンプルあり

  • 11:00~11:25
  • 創薬

2)プリオン病治療薬

福岡大学 薬学部 薬学科 教授 石橋 大輔

新技術の概要

プリオン病(クロイツフェルト・ヤコブ病)の治療薬を供する。ヒトのクロイツフェルト・ヤコブ病に対して有効な治療はない。また、寿命を延長する薬剤もない。発明者らは、既知化合物を元に多数の新規化合物を創生し、実験にて強い抗プリオン効果を示す化合物を開発した。

従来技術・競合技術との比較

これまでプリオン病治療薬の候補として動物モデルで効果が確認された化合物は構造活性相関が特定されておらず、かつ難溶性である。発明者らは新たな治療薬候補として20種類以上の類縁体を合成し、抗プリオン活性を確認した。従来開発された化合物よりもドラッグライクな構造であることから、実用化の可能性が高い。

新技術の特徴

・バイオアベイラビリティーの向上が期待できる構造を有する化合物

想定される用途

・有効な治療法のないプリオン病の治療薬として利用

関連情報

・サンプルあり

  • 13:30~13:55
  • 医療・福祉

3)準備運動段階でその日の最適な運動強度を予測するプログラム機器

福岡大学 福岡大学病院 循環器内科 講師 末松 保憲

新技術の概要

連続血圧、心拍を評価しながら自転車エルゴメータで運動負荷を行う。安静4分、10W負荷でのウォーミングアップ4分を行った際の血圧、心拍の変動データから、LSTM、ARモデル、Self Attention、Multi-Head Attentionによるニューラルネットモデルを用いて、その時の至適運動強度を予測する。

従来技術・競合技術との比較

従来技術、競合技術では最適な強度を超える十分な運動負荷を行わなければ、至適運動強度は調べられなかったが、本技術では準備運動だけで至適運動強度を予測できる点が、他にはない新しい点である。また準備運動で変化する血圧、心拍数を複合的に評価しており、従来の年齢や安静時心拍から概算する方法よりもかなり正確である。

新技術の特徴

・準備運動だけで、最適な運動強度を予測できる
・体調不良などで変化する最適な運動強度を随時調べることが出来る
・上昇していくトレーニング効果を反映した運動強度を随時設定できる

想定される用途

・医療施設での運動サポート
・スポーツ施設での運動サポート
・個人でジョギング、ランニングをする際の運動サポート

  • 14:00~14:25
  • 医療・福祉

4)抗がん剤等による"血管痛"を軽減する皮膚ドレッシング材

福岡大学 福岡大学病院 医療情報部 教授 吉田 陽一郎

新技術の概要

血管痛は、抗がん剤や浸透圧の高い点滴を投与した際に起こる現象である。様々な対処法が行われているが、血管痛に苦しむ現状が続いている。留置針を固定するドレッシング材に課題を見出し、①留置針の固定による「皮膚及び血管の圧迫予防」②末梢からの「血流確保」の改善に焦点を当てたドレッシング材を提案するに至った。

従来技術・競合技術との比較

従来の製品は、点滴の留置針を皮膚に固定することを主たる目標として開発されたのに対して、本発明は血流を確保しつつ、簡便に皮膚固定することによって血管痛や血管炎を軽減することが目的となっている。

新技術の特徴

・簡単に固定できる皮膚貼付材
・血流を確保できる皮膚貼付材
・血管痛を軽減できる皮膚貼付材

想定される用途

・抗癌剤点滴時の使用
・糖濃度が高い点滴時の使用
・その他、血管炎・血管痛が起こりやすい点滴時の使用

  • 14:30~14:55
  • 創薬

5)フェニルアセチルタウリンは糖化抑制作用を持つ

福岡大学 薬学部 薬学科 講師 小野 和彦

新技術の概要

自然発症2型糖尿病モデルマウスに対しフェニルアセチルタウリンを投与したところ、①血中HbA1c値の上昇の抑制、②尿糖陽性化の遅延および尿中アルブミンの抑制・遷延化が認められた。さらに試験管内実験にて、アルブミンおよびコラーゲンの糖化抑制作用を確認した。以上より、フェニルアセチルタウリンによる抗糖化作用を明らかにした。

従来技術・競合技術との比較

フェニルアセチルタウリンが持つ糖化抑制作用により、老化現象や生活習慣病の誘因とされる終末糖化産物の体内産生・蓄積を抑制、遷延化することが期待できること。

新技術の特徴

・フェニルアセチルタウリンはアルブミンの糖化抑制作用をもつ
・フェニルアセチルタウリンはコラーゲンの糖化抑制作用をもつ
・インスリン分泌や抵抗性、血糖値に影響を与えずにHbA1c値を低下させる

想定される用途

・糖化抑制による老化防止作用
・糖化抑制薬としての臨床応用
・サプリメントや化粧品などへの応用

  • 15:00~15:25
  • 医療・福祉

6)AIによる自動判定で感染症検査を効率化・客観化

福岡大学 医学部 医学科 講師 尾鶴 亮

新技術の概要

感染症検査の中には、レプトスピラ症と呼ばれる人獣共通感染症の「顕微鏡下凝集試験」のように検査者の主観に委ねられているものもあります。新技術ではそれをAIによる自動判定で効率化・客観化し、検査者の負担を減らして検査精度の一貫性向上を実現しました。

従来技術・競合技術との比較

顕微鏡画像中の対象物を検出する機能自体は存在しますが、本技術は特定の形状の菌体を、染色不要な「暗視野顕微鏡像」から検出することに特化しています。本技術をベースに転移学習させることで、従来対応していなかった対象物の認識も可能になると考えられます。

新技術の特徴

・細長い形状の細菌の形態を正確に検出できる
・2枚の画像の比較により、菌数がどれだけ変わったか定量できる
・複数枚の検査画像に適用して、菌数の変化をグラフとして描画できる

想定される用途

・凝集反応を用いた検査
・特殊な形態の生物のトラッキング
・画像中のホコリ等の写り込みの検出

  • 15:30~15:55
  • 医療・福祉

7)モバイル型運動強度解析システムでトレーニング現場での持久性能力を判定

福岡大学 スポーツ科学部 スポーツ健康科学研究科 教授 上原 吉就

新技術の概要

乳酸蓄積開始点 (OBLA) 強度の運動は、アスリートにおける持続可能な最も強い運動である。本技術は水中・地上を含めたあらゆる運動現場において、モバイル型の心拍変動解析装置から、OBLA強度を正確かつ非侵襲的に判定可能となる。また、アスリートのみならず本解析システムの応用で健康運動や心臓リハビリ等の運動強度把握にも応用可能である。

従来技術・競合技術との比較

運動強度を正確に把握するためには、血中乳酸値を測定し算出する侵襲的な方法や高価な呼気ガス分析装置を用いて酸素摂取量を測定する方法が用いられている。しかしながら、実際の運動現場で運動強度を正確に測定することは困難である。本技術では、心拍データからの変動解析からOBLA強度を正確かつ非侵襲的に判定可能となる。

新技術の特徴

・非侵襲的に正確な運動トレーニング強度の測定
・水中を含めたあらゆるスポーツ現場での運動強度測定
・既存の心拍検出デバイスへの利用

想定される用途

・アスリートのトレーニング中の運動強度把握やパフォーマンス評価
・減量や生活習慣病の予防・治療のための運動強度測定
・心臓リハビリテーションでの運動強度のモニタリング

お問い合わせ

連携・ライセンスについて

福岡大学 研究推進部 産学知財課
TEL:092-871-6631
Mail:sanchi アットマークadm.fukuoka-u.ac.jp
URL:https://www.sanchi.fukuoka-u.ac.jp/sangakukan/

新技術説明会について

〒102-0076 東京都千代田区五番町7 K’s五番町

TEL:03-5214-7519

Mail:scettアットマークjst.go.jp

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