北海道理工系大学・公設試 新技術説明会【オンライン開催】
日時:2025年09月25日(木) 10:00~11:55
会場:オンライン開催
参加費:無料
主催:科学技術振興機構、帯広畜産大学、
室蘭工業大学、北見工業大学、
北海道立総合研究機構
<お申込み方法・聴講方法>
聴講をご希望される方は、「説明会のお申込みはこちら」よりお申込みください。
申込受付:開催日前日まで
・お申込み完了後、マイページが設定され「事前登録完了のお知らせ」が届きます。
・メールに従いログインIDとパスワードでマイページへのアクセスをご確認ください。
・開催日前日にマイページより聴講用URLをご案内いたします。
・当日はマイページよりご聴講いただけます。
発表内容一覧
発表内容詳細
- 10:00~10:25
- 創薬
1)黄色ブドウ球菌に特異的な活性を有する抗菌活性化合物で菌交代症予防
北見工業大学 工学部 応用化学系 准教授 霜鳥 慈岳
新技術の概要
広く効く抗菌薬を使いすぎると、体内の常在菌叢のバランスが崩れ、カンジダ症や緑膿菌感染症など治りにくい感染症の発症の原因となる菌交代症を引き起こす。黄色ブドウ球菌に特異的な抗菌効果を有し、菌交代症の予防が期待できる抗黄色ブドウ球菌剤((4S,7Z)-7-ドデセン-4-オリド)を見出した。
従来技術・競合技術との比較
菌交代症を防ぐには、限られた菌にだけ効く抗菌薬の使用が望まれる。しかし、そうした薬剤でも複数の菌に影響することがあり、体内の影響が消失するわけではないため菌交代症のリスクは残る。本化合物は黄色ブドウ球菌に特異的であるため、正常な常在菌叢への影響を限りなく小さくすることが可能である。
新技術の特徴
・黄色ブドウ球菌に特異的な抗菌作用
・菌交代症の予防
想定される用途
・抗菌剤
・アトピー性皮膚炎の治療薬
関連情報
サンプルあり
- 10:30~10:55
- アグリ・バイオ
2)マメ科と雑草を宇宙から見分ける技術
帯広畜産大学 環境農学研究部門 環境生態学系 准教授 川村 健介
新技術の概要
牧草地における雑草の侵入やマメ科牧草の衰退は、生産性の低下を招く要因となっています。本技術は、衛星画像を用いて、イネ科/マメ科牧草と雑草の空間分布を自動識別し、広域的・低コストに草地の状態を評価できる技術です。
従来技術・競合技術との比較
従来は人手による調査やドローンを用いた手法が主流であり、時間とコストがかかる点が課題でした。本技術は、無料衛星データとAIによる分類技術を組み合わせることで、労力を大幅に削減しつつ、イネ科/マメ科牧草と雑草の分布を瞬時・定量的に評価可能です。
新技術の特徴
・衛星画像からマメ科牧草と雑草を自動判別し、草地の更新判断を支援
・衛星データを用いるため、広域・低コストでの定期モニタリングが可能
・AIモデルにより分類精度が高く、人為的バイアスの少ない評価が実現可能
想定される用途
・草地更新を的確に判断し適切な草地管理を支援するツール
・草地更新の判断を業務として請け負うスタートアップ企業
- 11:00~11:25
- 計測
3)超音波パルスで固液二相流モニタリング
室蘭工業大学 大学院工学研究科 機械ロボット工学コース 助教 荘司 成熙
新技術の概要
本技術はエネルギー媒体輸送や化学プラントにおける撹拌混合プロセスなどでみられる、流路内固液二相流における固相サイズおよび速度を超音波パルスにより計測する。本技術では固相と液相間の音速差を利用して固相サイズを推定するとともに、移流時間から速度を同時計測するシステムを実現した。
従来技術・競合技術との比較
従来はレーザーや光学カメラにより流体運動の可視化が行われるが、光学窓が必要となる。本技術は超音波を用いることで、金属管などの不透明管の外側からクランプオン方式で管内固相運動をリアルタイムに計測することが可能である。
新技術の特徴
・固液二相流中における固相サイズおよび速度をkHzオーダーで高速計測
・流路の外側からセンサを設置するだけで計測可能
想定される用途
・スラリー輸送流量管理
・撹拌混合モニタリング
・異物検出
- 11:30~11:55
- 製造技術
4)メタマテリアルの応用による面内回転しても等方的な電磁波フィルタ
北海道立総合研究機構 工業試験場 材料技術部 シニアアドバイザー兼主査 斎藤 隆之
新技術の概要
メタマテリアルの形成に利用される分割共振リング(SRR)をミリ波領域のバンドパスフィルタに応用した。SRRを平面状に敷き詰めかつ、カット部の方向を四方に均等な頻度で配置することにより、面内回転しても偏波に等方的なフィルタを得た。本原理は、マイクロ波などにも応用可能と考えられる。
従来技術・競合技術との比較
ミリ波およびマイクロ波帯では、フィルタにより積極的に透過特性を制御するという考えはこれまでほとんど無かった。周波数の選択は電気回路が担っているが、入射または放出の際に特定の周波数のみを透過させることで回路の簡易化・低コスト化が可能となる。
新技術の特徴
・フィルタ1枚でミリ波透過特性を制御
・フィルタはフォトレジスト技術で容易に製造可能
・共同研究の実施により、将来的には広い帯域で特性を自由に設計可能となる
想定される用途
・据え付けレーダやアンテナのレドーム
・SAR衛星からの判別性を有する再帰反射体(海洋ブイ)
・自動車ミリ波レーダのレドーム
お問い合わせ
連携・ライセンスについて
帯広畜産大学 産学連携センター
TEL:0155-49-5829
Mail:chizaiobihiro.ac.jp
URL:https://www.obihiro.ac.jp/facility/crcenter/technical-knowledge
室蘭工業大学 MONOづくりみらい共創機構
TEL:0143-46-5862
Mail:crdmuroran-it.ac.jp
URL:https://u.muroran-it.ac.jp/crd/
北見工業大学 知的財産センター
TEL:0157-26-9152
Mail:chizaidesk.kitami-it.ac.jp
URL:https://www.kitami-it.ac.jp/center-info/intellectual_property/
北海道立総合研究機構 産業技術環境研究本部工業試験場 企画調整部
TEL:011-747-2341
Mail:i-kikakuhro.or.jp
URL:https://www.hro.or.jp/industrial/research/iri/
新技術説明会について
〒102-0076 東京都千代田区五番町7 K’s五番町
TEL:03-5214-7519
Mail:scettjst.go.jp