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熊本大学 新技術説明会【オンライン開催】

日時:2025年11月06日(木) 13:30~15:25

会場:オンライン開催

参加費:無料

主催:科学技術振興機構、熊本大学

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発表内容詳細

  • 13:30~13:55
  • 計測

1)触れずに測る!マイクロ流体デバイス圧力計測の新時代

熊本大学 大学院先端科学研究部 産業基盤部門 教授 森田 康之

新技術の概要

マイクロ流体デバイス内の圧力を、基材に分散した蛍光粒子の微小な動きを画像解析で捉えることで、センサや流路加工を一切用いずに無侵襲で測定する技術です。

従来技術・競合技術との比較

従来はダイアフラム式や圧電センサなどを流路に組み込む必要があり、余分な構造が流れを乱していました。本技術は追加加工が不要で、全体の圧力分布を精度高く把握できます。

新技術の特徴

・完全無侵襲かつ高精度(センサや余分な流路が不要で、ナノメートルレベルの微小変形を検出し、流路全体の圧力分布をリアルタイムに測定可能)
・デバイス性能の向上(余分な構造を取り除くことで流れの乱れを防ぎ、短小軽薄化や設計自由度の向上に貢献。幅広い分野(医療・化学・環境)で活用可能)
・実用化メリット(追加部品不要でコスト削減につながり、既存材料で量産しやすい。臨床検査や診断市場など成長分野での需要が期待される)

想定される用途

・医療診断・臨床検査(血液・尿など微量サンプルの検査やDNA解析を含む診断技術)
・創薬・バイオ研究(臓器チップや薬剤開発デバイスを用いた薬効・副作用評価、代替動物実験)
・環境モニタリング(水質や大気中の有害物質を検出するセンサとしての応用)

  • 14:00~14:25
  • 機械

2)水を味方にした可動軸の防水技術 ~高水圧下・低速対応~

熊本大学 大学院先端科学研究部 産業基盤部門 教授 中西 義孝

新技術の概要

「水を味方とする」発想に基づき、動的シール面に水和境界潤滑を導入する軸封機構を提案する。固体表面に吸着した水分子層を潤滑層として利用することで、軸とシールリップが密着した状態でも摩耗を抑えつつ潤滑性を維持できる。これにより、高水圧環境や低速回転、停止条件下でも防水性能と耐久性を両立できる。

従来技術・競合技術との比較

従来の動的シール面は、潤滑液や空気の膜で両面を分離し、加圧して水中側へリークさせることで逆流を防いでいる。しかしこの方式は水圧変動に応じた加圧制御が必要であり、潤滑液に環境負荷の高い成分が含まれる場合には、漏出量を規制値以下に抑える慎重な設計が求められる。

新技術の特徴

・水和境界潤滑により密着状態でも低摩耗で防水性を確保
・高水圧・低速回転など変動条件下で安定稼働
・環境負荷の少ない持続可能な軸封機構

想定される用途

・海流・潮流発電装置のタービン軸封
・水中ドローン・ロボットの推進軸封
・深海探査機器や水中センサーの耐水シール

関連情報

サンプルあり
デモあり

  • 14:30~14:55
  • 医療・福祉

3)歩く姿で ボケを 計る

熊本大学 半導体・デジタル研究教育機構 フロンティアデータサイエンス化血研寄附講座 
特任教授 中村 振一郎

新技術の概要

歩行をモニターし、加速度計で、リズム、テンポ、ねじれの波形をモニターします。標準偏差などの統計では考慮されない、様々な時間スケールで評価する方法として使われるAllan(アラン)分散を用いることで、認知症へのグレイゾーン状態がわかり、早期対応の根拠を与えることができます。

従来技術・競合技術との比較

アラン分散は1/f(フリッカー)、ホワイト、ドリフトの3つのノイズを区別します。それが認知症のグレイゾーンを炙り出します。認知症の予兆をつかみ、早期改善の手掛かりを与えます。精密計測器の誤差補正に使われるアラン分散を人体の動きに適用するのは全く新規です。

新技術の特徴

・健常人も、調子が悪い時と、良い時の差が歩行に出ます
・認知症(ソフトのバグ)と歩行(ハードの機能)
・歩きの改善から生活の改善へ

想定される用途

・医療機器
・癒しの機器
・行動変容のツール

関連情報

デモあり

  • 15:00~15:25
  • 材料

4)真球・単分散・黒!多機能カーボン微粒子

熊本大学 大学院先端科学研究部 物質材料・化学部門 (有機高分子化学) 教授 高藤 誠

新技術の概要

単分散・真球状の黒色カーボン系微粒子を簡便に作製する技術です。粒子の直径は100nmから数µmの範囲で制御可能であり、単分散性を示す変動係数(CV)は10%以下です。粒子は様々な溶媒やポリマーに対して優れた分散性を示し、可視光域の波長における拡散反射率は3%以下です。

従来技術・競合技術との比較

カーボンブラックなどの従来の黒色カーボン材料は、粒子が不定形であり分散性に劣るため、用途が限定されることがあります。本技術で提供するカーボン系微粒子は、ポリマーフィラー、触媒担体、黒色塗料など様々な用途に展開可能であり、圧力損失も低いためフローシステムでの利用も可能です。

新技術の特徴

・単分散性かつ真球状のカーボン系微粒子
・可視光域の波長における拡散反射率が3%以下
・種々の溶媒やポリマーへの優れた分散性

想定される用途

・黒色部材(塗料、コーティング用)
・触媒担体(フローシステム用)
・ポリマーフィラー(透明スクリーン用)

関連情報

サンプルあり

お問い合わせ

連携・ライセンスについて

熊本大学 研究開発戦略本部
TEL:096-342-3145 
Mail:sangaku-rikoアットマークjimu.kumamoto-u.ac.jp

新技術説明会について

〒102-0076 東京都千代田区五番町7 K’s五番町

TEL:03-5214-7519

Mail:scettアットマークjst.go.jp

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