長野県工業技術総合センター 新技術説明会【オンライン開催】
日時:2026年01月27日(火) 10:00~11:55
会場:オンライン開催
参加費:無料
主催:科学技術振興機構、
長野県工業技術総合センター
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発表内容一覧
発表内容詳細
- 10:00~10:25
- 製造技術
1)電気ニッケルめっき液中の微量光沢剤の添加濃度推定方法
長野県工業技術総合センター 精密・電子・航空技術部門 電子部 主任研究員 染谷 貴史
新技術の概要
ニッケルめっき表面の光沢を得るため、めっき液へ添加する光沢剤は微量であり濃度測定が難しい。しかし、光沢剤は工程中に消耗し品質に影響するため、濃度管理はめっき工程の課題である。これに対し、本研究はめっき工程中の電圧電流のグラフ形状から複数の光沢剤の濃度を推定する手法を開発した。
従来技術・競合技術との比較
従来業界標準としてハルセル試験が利用されている。ハルセル試験は実際にめっき工程を行い、表面の仕上がりを目視するため、作業者の技能に依存する。対して本技術は数値で結果を得ることができるため、数値による管理が可能で作業者の技能に依存しない。
新技術の特徴
・めっき工程における印加電圧、電流値に着目して、光沢剤の濃度を推定する
・物質量を直接測定せず、電気化学反応を測定し物質量を推定する
・液体クロマトグラフのような高価な測定装置を必要としない
想定される用途
・めっき液中の微量添加物の濃度推定
・電気化学反応を利用した生産工程における品質管理
- 10:30~10:55
- 材料
2)長期信頼性に優れた超親水性無機コーティング剤の開発
長野県工業技術総合センター 精密・電子・航空技術部門 化学部 主任研究員 永谷 聡
新技術の概要
金属酸化物を用いた、超親水性コーティング剤について提案する。酸化スズと酸化チタンのナノ粒子が水に分散したコーティング剤であり、ガラスへコーティングすると接触角5°以下の超親水性を示す。さらに親水性維持剤を添加することで、屋内放置において半年以上超親水性を維持できる。
従来技術・競合技術との比較
酸化スズ、酸化チタンナノ粒子のみのコーティング剤の場合、コート初期は超親水性であるが、屋内放置数日程度で接触角は次第に大きくなる傾向を示す。それに対し、開発品は同条件で半年以上超親水性を維持できる。また、コーティング剤の溶媒は水のため、環境に易しいことも特徴である。
新技術の特徴
・屋内保管でも半年以上超親水性を維持できる
・コーティング膜は金属酸化物から形成されるため、劣化しにくい
・溶媒が水のため、環境負荷が小さい
想定される用途
・ガラス、鏡へのコーティング
・コーティングによる水中での抵抗低減
・光学材料へのコーティング
関連情報
・サンプルあり
- 11:00~11:25
- 製造技術
3)水溶性高分子を用いた部分めっきマスキング手法の開発
長野県工業技術総合センター 精密・電子・航空技術部門 化学部 技師 飯島 和貴子
新技術の概要
水溶性高分子を用いた新規部分めっきマスキング手法を開発した。水溶性高分子のポリビニルアルコール(PVA)または寒天を温水に溶解し、素材にコーティングする。レーザー照射等により、コーティング膜を部分的に除去してからめっきすることで、コーティング部分がマスキングとなり、部分めっき可能である。
従来技術・競合技術との比較
一般的な部分めっきマスキング手法は、めっきしない部分をレジストやテープで覆う方法である。レジストマスキングは有機溶媒が必要となり、また、テープマスキングは大量の廃棄物が発生する。PVAや寒天は温水に溶けるため、有機溶媒が必要なく、環境にやさしい手法である。
新技術の特徴
・PVAまたは寒天のマスキングによる部分めっきが可能
・マスキング剤は水に溶けるため、有機溶媒が必要なく環境にやさしい
・コーティング膜はレーザーで除去可能なため、微細なパターニングが可能
想定される用途
・基板やコネクタなどの部分めっきの際のマスキング
・塗装の際のマスキング
関連情報
・サンプルあり
- 11:30~11:55
- 製造技術
4)樹脂の熱伝導率向上に資する複合フィラーの開発
長野県工業技術総合センター 材料技術部門 材料化学部 研究員 村野 耕平
新技術の概要
特定のバインダーを用いて複数の粒子を複合化する技術を開発した。本技術により、様々な粒子を窒化ホウ素で被覆した、コア-シェル型構造を有する複合フィラーを開発した。複合フィラーを充填した樹脂材料では、窒化ホウ素が熱伝導率の高い面内方向で連続して接触した充填構造が得られ、樹脂の熱伝導率向上に有効である。
従来技術・競合技術との比較
樹脂の高熱伝導化のためには、フィラーが十分に接触するまで充填量を高める必要がある。本技術を活用してフィラーの形態を制御することで、単純にフィラーを分散させるのみでは得ることのできない充填構造を形成できる。これにより、少ないフィラー充填量でも熱伝導率をはじめとした様々な特性の改善が期待できる。
新技術の特徴
・窒化ホウ素の熱伝導率異方性を改善した複合粒子を作製可能
・様々な形態の複合粒子を創成可能
・用いる原料により、様々な特性の改善が可能
想定される用途
・高熱伝導フィラー
・3D造形粉末原料
・複合セラミックス原料
関連情報
・サンプルあり
お問い合わせ
連携・ライセンスについて
長野県工業技術総合センター 技術連携部門
TEL:026-268-0602
Mail:gijuren
pref.nagano.lg.jp
URL:https://www.gitc.pref.nagano.lg.jp/cms/
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