サステナブルな未来へ:技術が支える社会課題の解決~さんさんコンソ~ 新技術説明会【オンライン開催】
日時:2025年12月09日(火) 10:55~14:25
会場:オンライン開催
参加費:無料
主催:科学技術振興機構、
中国地域産学官連携コンソーシアム
(さんさんコンソ)、
広島市立大学、川崎医科大学、
広島国際大学、山口大学、鳥取大学
<お申込み方法・聴講方法>
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申込受付:開催日前日まで
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発表内容一覧
発表内容詳細
- 10:55~11:00
開会挨拶
岡山大学 研究・イノベーション共創機構 産学官連携本部 本部長 今井 明
- 11:00~11:25
- 情報
1)安全で高速な秘匿計算のための秘匿演算変換
広島市立大学 大学院情報科学研究科 情報工学専攻 准教授 上土井 陽子
新技術の概要
本技術は複数の機関がそれぞれ保持している秘密データを入力として演算Aをおこなったときの結果と同じ結果を得ることができる別の演算Bに対する複数の入力を秘匿に計算し、各々の機関に秘密出力として返す秘匿演算変換システムです。開発技術により、複数機関がもつベクトルの内積は加算のみで高速に計算可能になります。
従来技術・競合技術との比較
従来の秘匿計算システムでは公開鍵暗号方式の準同型性を利用し、秘匿計算を行っており、加算・乗算は暗号文に対する秘密入力による乗算・指数演算として実現されます。よって、秘匿計算のコストは高価です。本技術では秘匿計算を二段階で実行し、秘密入力に依存した計算コストを従来技術と比べ、大幅に減少させます。
新技術の特徴
・演算変換という新しい概念に基づく
・二段階での秘匿計算
・入力が関わる最終段階の秘匿計算の計算コストが非常に小さい
想定される用途
・複数の機関での秘密を保った上でのデータ分析
・暗号化データの機械学習による分類
- 11:30~11:55
- 医療・福祉
2)高血糖緊急症に対する治療後の個別化血糖推移予測
川崎医科大学 糖尿病・代謝・内分泌内科学 臨床助教 岩本 侑一郎
新技術の概要
本技術は、機械学習を応用し高血糖緊急症における持続静脈内インスリン療法開始後の血糖推移を予測するフレームワークである。臨床情報から個別最適化した治療計画を可能にし、標準化・再現性向上と臨床意思決定支援を実現する。
従来技術・競合技術との比較
従来は経験則や固定的な投与指標に基づき治療されてきたが、血糖低下速度を事前に予測する指標は存在しなかった。本技術は機械学習を用いて個別症例の血糖推移を予測し、治療標準化と再現性向上を可能にする。
新技術の特徴
・臨床データからのリアルタイム時系列予測
・個別最適化アルゴリズムによる治療方針提示
・意思決定支援ツールとしての拡張性
想定される用途
・ベッドサイドや外来での臨床アプリケーション
・電子カルテ・病院情報システムとの連動
・遠隔診療や多施設共同研究での標準化ツールとしての治療支援プラットフォーム
- 13:00~13:25
- 医療・福祉
3)抜針検出の自動化、患者抜針トラブルの見守りや人手不足の解消
広島国際大学 保健医療学部 医療技術学科・臨床工学専攻 専攻主任 清水 希功
新技術の概要
患者抜針事故の防止を目的として、回路の外周へ経管的に電極を装着し、回路内の液等と非接触的に微弱電流を通電する。同時に計測する電極間の電気的パラメータの変化により、抜針による回路の離脱を瞬時に検出して抜針検出を自動化することができ、患者抜針トラブル防止の見守りや看護者などの負担軽減や人手不足の解消を図る。
従来技術・競合技術との比較
患者穿刺部へ検出部を設置し、抜針に伴う血液漏れを検出するものが製品化されているが、検出部の患者へ長時間の直接的な装着が患者の不快感につながる可能性がある。またスタッフの作業が増え、検出部がディスポーザブルとなり新たなコストが発生する。
新技術の特徴
・非接触電極、非接触通電のインピーダンス測定による穿刺針の抜針の検出装置の研究開発に応用が期待できる
・検出電極配置の自由度・柔軟性に優れ、構造が簡素
・通電時の患者身体への影響、周辺装置への影響など安全性に優れる
想定される用途
・スタンドアロン型(独立・外付け・後付け型)検出装置(安全監視の自動化)の研究開発への応用が期待できる
・在宅市場向けとして医療機器ではなく、「補助デバイス版」「外付け式セーフティデバイス、安全監視補助ツール」、「家庭用抜針見守りセーフティセンサ:安心をプラスする支援機器」などの実用化用途の研究開発に応用が期待できる
・病院市場向けとして、医療機器への組込みだけで無く「スタンドアロン型・安全監視機器」 「既存設備(IV、BT等)に、外付け可能な安全監視機器」などの商品化用途の研究開発に応用が期待できる
関連情報
・デモあり
- 13:30~13:55
- 医療・福祉
4)状態空間モデルによる妊娠高血圧発症リスク予測技術
山口大学 大学院医学系研究科(医学専攻) システムバイオインフォマティクス講座
教授 浅井 義之
新技術の概要
本技術は、状態空間モデルにより未来の血圧値を予測し、妊娠高血圧症候群の発症リスクの予測が可能である。また日本産科婦人科学会が定義する診断基準を適用しリスクを算出するため、疾患の定義が変更になっても即座に対応が可能である。
従来技術・競合技術との比較
妊娠高血圧症候群の発症予測、発症リスク予測をする技術はこれまで実用化されているものはなく、診断補助として使用されている血中バイオマーカーの検出には侵襲的な採血及び生化学検査が必要となる。本技術は非侵襲的に計測可能なデータに基づいて発症リスクを予測することを可能とした。
新技術の特徴
・状態空間モデルにより未来の血圧値を予測する
・日本産科婦人科学会が定義する診断基準を適用しリスクを算出する
・日本産科婦人科学会により疾患の定義が変更になっても即座に対応できる
想定される用途
・産婦人科における妊婦健診の際に、容易に測定可能な血圧(最高血圧、最低血圧)および尿タンパクを計測した際に、それらのデータをシステム入力することで、未来の血圧動態を予測する
・日本産科婦人科学会が定める妊娠高血圧症候群の定義に照らし、リスクを評価する
・リスクに応じて発症診断前に予防的介入指示を実施する
- 14:00~14:25
- 医療・福祉
5)筋質を取り入れた新しいサルコペニア診断・腎予後指標:有効筋肉指数 (EMI)の提案
鳥取大学 医学部附属病院 腎臓内科 高次集中治療部 助教 前 ゆかり
新技術の概要
骨格筋量と生体電気インピーダンス法で測定される位相角の積から算出する「有効筋肉指数(EMI)」により、サルコペニアの可能性判定や慢性腎臓病患者の腎予後予測を高精度に実施できる方法・システムを提供する。
従来技術・競合技術との比較
従来のサルコペニア診断は骨格筋量や握力・歩行速度を基準とするが、筋力低下の要因となる筋質低下は評価できない。本技術は骨格筋量と位相角を組み合わせたEMIを指標とし、筋質を含めた判定を可能にするとともに、CKDにおける腎予後予測では従来法を上回る精度を示すことができる。
新技術の特徴
・骨格筋量と位相角を組み合わせた新規指数「有効筋肉指数(EMI)」を提案
・サルコペニア判定において高い感度・特異度を実証
・慢性腎臓病患者の腎予後予測にも応用可能
想定される用途
・高齢者におけるサルコペニアの早期診断と介入支援
・慢性腎臓病患者の治療方針決定や栄養管理への活用
・健康診断や臨床研究での筋肉機能評価指標としての利用
お問い合わせ
連携・ライセンスについて
中国地域産学官連携コンソーシアム(さんさんコンソ) 岡山大学内事務局
TEL:086-251-7151
Mail:sangaku-cons
okayama-u.ac.jp
URL:https://sangaku-cons.com/
広島市立大学 地域共創センター
TEL:082-830-1545
Mail:ken-san
m.hiroshima-cu.ac.jp
URL:https://www.hiroshima-cu.ac.jp/service/
川崎医科大学 産学連携知的財産管理室
TEL:086-462-1111
Mail:s-renkei
med.kawasaki-m.ac.jp
URL:https://m.kawasaki-m.ac.jp/sanchi/
広島国際大学 研究支援・社会連携センター
TEL:0823-73-8830
Mail:HIU.Kenkyu
josho.ac.jp
URL:https://www.hirokoku-u.ac.jp/cooperation/
山口大学 大学研究推進機構 産学公連携・研究推進センター
TEL:0836-85-9961
Mail:yuic
yamaguchi-u.ac.jp
URL:https://kenkyu.yamaguchi-u.ac.jp/
鳥取大学 研究推進機構 研究戦略本部
TEL:0857-31-5703
Mail:sangakucd
ml.cjrd.tottori-u.ac.jp
URL:https://orip.tottori-u.ac.jp/research-strategy-division/
新技術説明会について
〒102-0076 東京都千代田区五番町7 K’s五番町
TEL:03-5214-7519
Mail:scett
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