芝浦工業大学 新技術説明会【対面開催】
日時:2025年09月09日(火) 13:25~15:55
会場: JST東京本部別館1Fホール(東京・市ケ谷)
参加費:無料
主催:科学技術振興機構、芝浦工業大学
<お申込み方法・聴講方法>
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<申込受付期限> 開催日前日まで
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・対面開催へご参加の方は、受付で受講票をご提示ください。
発表内容一覧
発表内容詳細
- 13:25~13:30
開会挨拶
芝浦工業大学 複合領域産学官民連携推進本部 副本部長 古瀬 利博
- 13:30~13:55
- 環境
1)アルミニウム合金に対するサステナブル表面処理技術の開発
芝浦工業大学 工学部 物質化学課程担当 教授 芹澤 愛
新技術の概要
アルミニウム合金は実用には、高強度化に加え耐食性を向上させるための表面処理が不可欠です。本「水蒸気プロセス」は、水蒸気のみで材料の強度と耐食性を同時に向上させる世界初のプロセスです。水蒸気のみを利用するためエコなプロセスで、強度と耐食性の同時向上、複雑形状部材にも適用可能な技術です。
従来技術・競合技術との比較
本プロセスは、水蒸気のみを利用するため、化学薬品を大量に使用し、廃液処理が必要な従来技術に比べ、エコなプロセスとなります。また、複雑な形状部材への適応が容易で、従来技術では困難であった高強度化と高耐食性を1プロセスで実現する技術です。
新技術の特徴
・表面処理に水蒸気を用いることから、環境負荷が極めて小さい
・複雑な形状部材への処理が容易で、強度と耐食性の同時向上が図れる
・大型部材への処理コスト増の抑制が可能
想定される用途
・自動車部材
・住宅用建材
・熱交換器
関連情報
・展示品あり
- 14:00~14:25
- アグリ・バイオ
2)安定同位体比を用いた食品の新たな偽装識別方法の開発
芝浦工業大学 システム理工学部 生命科学科 教授 川島 洋人
新技術の概要
本技術は、酒や蜂蜜などの食品偽装問題に対して、炭素・窒素・酸素などの軽元素の安定同位体比を用いた高精度で新たな偽装検出手法です。食品の真正性を科学的に裏付け、信頼性の高いトレーサビリティを可能にする技術です。
従来技術・競合技術との比較
従来の識別法は成分分析やラベル情報に依存しており、複雑な偽装に関しては識別が困難でした。本技術は、成分ごとの安定同位体比を指標とするため、より偽装し難い手法となっており、高い識別精度を維持できる点で優位性があると考えています。
新技術の特徴
・自然由来の安定同位体比を用いた高精度な識別法
・酒や蜂蜜など、成分が類似する製品間の差異も判別可能
・科学的根拠に基づく判別結果により、輸出入管理への活用が可能
想定される用途
・高級酒・蜂蜜・オーガニック食品などの産地・製法認証によるブランド保護
・輸入食品や流通過程での産地偽装の検出・監視
・食品メーカー・小売業者による品質保証・トレーサビリティ強化
- 14:30~14:55
- 創薬
3)血栓治療薬としての血栓溶解薬導入血小板およびその製造法
芝浦工業大学 システム理工学部 生命科学科 教授 渡邉 宣夫
新技術の概要
我々は血小板の物質取り込み能とその能力を応用したドラックデリバリー(薬剤輸送)による血栓溶解療法を発明した。優れた生体適合性の血小板を用いる事で必要最小限の薬剤投与量で副作用を低くしつつ適切な血栓溶解治療が可能となる。また、細胞半減期1-2週間で循環から代謝される事も合理的な内科的治療法となりえる。
従来技術・競合技術との比較
従来技術として、血栓を除去する手術のほか、副作用の高い(重篤な副作用の危険性がある)血栓溶解薬を利用するほかなかった。我々の新技術は、血中に既に含まれている血小板に血栓溶解薬を導入することでこの副作用と薬剤量を抑えることが可能な血栓溶解薬を提供できる。
新技術の特徴
・血小板を薬剤キャリアとするため生体適合性に優れている事、血小板の半減期1-2週間程での薬剤効果検証が可能である
・血小板の中に薬剤を入れる為、薬剤の投与量を必要最低限にする事ができ、患者の安全性にとっても優れ、薬剤の副作用も最小限に抑えられる
・血小板の中に薬剤を導入する事で、最低限の薬剤量で治療が可能となり、血栓治療に要する医療費を格段に安くする事が可能となる
想定される用途
・自己血中の血小板に血栓治療薬剤を入れて血流中に投与する(静脈注射)
・輸血用血小板に血栓治療薬剤を入れて血流中に投与する(静脈注射)
・(血栓部位が分かっている場合)その上流から上記薬剤入り血小板液を投与する
- 15:00~15:25
- 計測
4)アパーチャ構造体及びプラスチックの識別方法
芝浦工業大学 デザイン工学部 社会情報システムコース 教授 田邉 匡生
新技術の概要
本技術は、従来集光する機構であるアパーチャに着目し、レンズを使用せずに、平行光の幅を小さくするところに特徴を有する。テラヘルツ波の照射方法には波を平行光にして照射する場合、ビーム幅よりも小さいサンプルが計測できず、波を平行光のまま、ビーム幅を小さくするシステムが必要となった。
従来技術・競合技術との比較
従来技術では、実験系に用いられているテフロンレンズはテラヘルツ領域において屈折率が小さく、狭い空間で効果的にビーム幅を小さくすることが困難である。そこで、本新技術では従来集光する機構であるアパーチャに着目し、平行光の幅を小さくする方法を開発した。
新技術の特徴
・逆アパーチャ構造により、目的のビーム幅よりも外側の波を迷光として除去する機構
・サンプルを乗せる台とアパーチャを固定するホルダを一体化し、ホルダ内部にもアパーチャ構造を設けることで、回折によるビーム径の増加を最小限に抑える機構
想定される用途
・プラスチックリサイクル
関連情報
・展示品あり
- 15:30~15:55
- 機械
5)フライス加工のバリ・コバ欠け発生の事前予測方法
芝浦工業大学 工学部 機械工学課程担当 教授 澤 武一
新技術の概要
正面フライス加工を行った際に工作物エッジのどこの部分に、どの程度のバリやコバ欠けが発生するかという切削後のエッジ品質を予測する方法を考案した。
従来技術・競合技術との比較
バリやコバ欠けは切削後に判明し、事後処理的な対策となっている。従来はバリやコバ欠けを抑制する取り組みが主であり、切削前に予知するという試みは国内外を通じて行われていない。
新技術の特徴
・バリやコバ欠け(エッジ品質)の予知
・図面データからエンゲージ角、ディスエンゲージ角を自動で計算できるプログラムの作成
・エッジ品質をコントロールできるツールパスの自動作成
想定される用途
・機械加工
関連情報
・サンプルあり
・デモあり
・展示品あり
お問い合わせ
連携・ライセンスについて
芝浦工業大学 研究推進部 研究企画課
TEL:03-5859-7180
Mail:sangaku ow.shibaura-it.ac.jp
URL:https://www.shibaura-it.ac.jp/research/industry/service.html
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