神奈川大学 新技術説明会【オンライン開催】
日時:2026年10月27日(火) 09:55~11:55
会場:オンライン開催
参加費:無料
主催:科学技術振興機構、神奈川大学
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発表内容一覧
発表内容詳細
- 09:55~10:00
開会挨拶
神奈川大学 研究推進部 産学官連携課 課長 浅井 基木
- 10:00~10:25
- 材料
1)透明遮熱膜の形成が可能な銀微粒子内包エマルション
神奈川大学 化学生命学部 応用化学科 教授 亀山 敦
新技術の概要
樹脂微粒子が水滴表面を覆うw/o型ピッカリングエマルションを利用し、その水相内部に銀微粒子を保持する、安定な金属・樹脂複合分散液の合成技術である。銀イオンの還元と乳化を組み合わせ、透明遮熱膜を形成するための機能材料を調製する技術である。
従来技術・競合技術との比較
従来の透明遮熱材料では、多層フィルム化や金属粒子の精密な分散・配向制御など、複雑な材料設計や製造工程を必要とする場合がある。本技術の独自性は、樹脂微粒子で安定化した水相内部で銀微粒子を調製し、その銀微粒子を保持する分散液を容易に調製できる点である。
新技術の特徴
・樹脂微粒子を乳化剤として用い、水相内部に銀微粒子を保持したw/o型ピッカリングエマルションを形成する。
・銀イオンの還元と高せん断乳化を組み合わせて分散液を調製する。アスコルビン酸を還元剤とした実施例では、粒子が水相部分に形成され、安定なw/o型ピッカリングエマルションが得られる。
・ナノサイズの銀微粒子の表面プラズモン共鳴を利用して、可視光透過性と赤外線反射性を両立する透明遮熱樹脂材料への応用が可能である。
想定される用途
・建屋/住宅の屋根材/外壁の遮熱コーティング材
・移動体(自動車、鉄道、航空機、船舶)の曲げ窓ガラス/外板の遮熱コーティング材
・布地(傘、テントなど)/衣類(帽子、スポーツウェアなど)の後加工用遮熱コーティング材
- 10:30~10:55
- 材料
2)特異な構造の高分子電荷輸送材料
神奈川大学 化学生命学部 生命機能学科 教授 岡本 専太郎
新技術の概要
独自のCo触媒やNi触媒技術を用いて、導電性ユニットを高密度に含む多分岐高分子および環状オリゴマーを簡便に合成する技術です。溶液塗布が可能な優れた可溶性を持ちながら、固体膜では安定な非結晶(アモルファス)状態を維持し、結晶化による劣化を抑制しつつ高い正孔輸送能を発揮する新規有機導電性材料です。
従来技術・競合技術との比較
従来の有機EL用材料は、高コストな真空蒸着法や、塗布型での結晶化による素子劣化が課題でした。本技術は独自の触媒重合により、ゲル化することなく、分子量や分岐度が制御された可溶性アモルファス材料を一段階で合成可能です。末端基のない環状構造や多分岐構造により結晶化を防ぎ、安定した導電膜を形成します。
新技術の特徴
・独自のCo・Ni触媒重合による高精密な構造制御:重合時のゲル化や副反応を完全に抑制し、分子量や分岐度が制御された高分岐高分子や、極めて分子量分布の狭い環状ポリエンオリゴマー(8量体中心)を一段階で容易に合成。
・結晶化や凝集による素子劣化を防ぐ優れたアモルファス性 各種有機溶媒に極めて溶けやすく塗布プロセスに適しており、膜形成後は結晶化や凝集(πーπスタッキング)を強力に防止し、熱的・物理的に安定な非結晶状態を維持。
・導電(正孔輸送)ユニットの超高密度集積 :トリフェニルアミン(TPA)等の機能団を分子内や表面、ペンダント部に超高密度で集積可能です。末端基のない特異な環状構造等により、優れた正孔注入・輸送能を安定して発揮。
想定される用途
・溶液塗布型有機EL(OLED)ディスプレイ・照明の正孔注入・輸送層材料: 高コストな真空蒸着法から、スピンコートやインクジェットといった安価な湿式塗布プロセスへの代替を可能にし、大面積かつ低コストな素子製造に貢献。
・有機薄膜太陽電池(OPV)や次世代太陽電池用の電荷(正孔)輸送材料: 優れたアモルファス形態安定性と高い電荷回収効率により、柔軟で軽量な次世代太陽電池デバイスの耐久性と効率向上を実現。
・マルチレイヤー(多層積層型)デバイス用の熱硬化性塗布材料 :スチレン基などの硬化性官能基を容易に共重合可能であり、塗布後に熱硬化させることで溶媒耐性を持たせ、ウェットプロセスのみによる積層デバイスの開発に対応。
関連情報
・サンプルあり
- 11:00~11:25
- 材料
3)分子剛直化で水素発生用有機増感剤の光安定性強化
神奈川大学 理学部 理学科 教授 辻 勇人
新技術の概要
炭素架橋により分子構造を剛直平面化したフェニレンビニレン型炭化水素色素COPVを、白金系触媒と組み合わせて光照射下で水素発生に利用する技術である。光分解を抑え、光増感機能を発現させる有機材料設計を提案する。
従来技術・競合技術との比較
従来の光水素発生では、金属錯体色素やローダミン、フルオレセインなどの既存有機色素が主に用いられてきた。一方、スチルベン系炭化水素色素は光分解しやすく、光増感剤としての利用は限定的であった。いずれの場合も、色素の安定性に問題があったが、本技術は分子骨格の剛直化によりこれらの課題を克服するものである。
新技術の特徴
・炭素、水素を成分とする有機光増感分子
・炭素架橋剛直化により光照射下での色素骨格を安定化
・白金系触媒前駆体との組合せで水素発生を促進
想定される用途
・光水素発生用の有機光増感材料
・人工光合成・燃料研究用材料
・光機能性有機分子の基本プラットフォーム
関連情報
・サンプルあり
- 11:30~11:55
- 材料
4)高速酸素吸脱着材料で大気からの酸素分離による酸素ガス製造
神奈川大学 化学生命学部 応用化学科 教授 本橋 輝樹
新技術の概要
温度や雰囲気の変化に応じて酸素を可逆に吸脱着する金属酸化物は酸素吸脱着材料(酸素貯蔵材料)と呼ばれ、大気からの酸素分離による酸素ガス製造や化学ループ反応などへの応用が期待される。今回、吸脱着速度に優れた材料をいくつか紹介する。いずれの材料も、レアメタルを含まず低コストで合成できるメリットも有する。
従来技術・競合技術との比較
酸素ガス製造法として、深冷分離法や従来型圧力スイング吸脱着(PSA)法が主に用いられている。従来型PSAが窒素の吸脱着で酸素濃縮するのに対し、酸素吸脱着材料を用いた酸素PSA法は大幅な省エネが期待できる。今回の新材料は、既知の酸素吸脱着材料に比べて応答性や動作温度の低さなどの点で優れている。
新技術の特徴
・酸素吸脱着性能(酸素貯蔵能および酸素吸脱着速度)に優れた新材料
・低温動作タイプ、CO2耐性タイプなどニーズに応じて多彩な材料を保有
・Ca-Al-Mn系、Ba-Ca-Fe系など、レアメタルを含まず低コストで合成できる材料
想定される用途
・工場や製鉄所の排熱を利用した省エネルギー型の酸素ガス製造装置
・ポータブル酸素発生器(低温動作型材料を利用)
・化学ループ反応
お問い合わせ
連携・ライセンスについて
神奈川大学 研究推進部 産学官連携課
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Mail:sankangaku-renkei
kanagawa-u.ac.jp
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