関西大学 新技術説明会【オンライン開催】
日時:2026年09月17日(木) 10:00~15:25
会場:オンライン開催
参加費:無料
主催:科学技術振興機構、関西大学
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発表内容一覧
発表内容詳細
- 10:00~10:25
- 材料
1)高い蛍光量子収率を持つ凝集誘起発光性高分子材料
関西大学 化学生命工学部 化学・物質工学科 教授 宮田 隆志
新技術の概要
非常に高い量子収率を持つ実用的な凝集誘起発光因子(AIEgen)ゲルは報告されていない。そこで、AIEgenが分子内回転の抑制により発光する点に注目し、AIEgenを架橋剤としたゲルを設計することにより、これまでに報告されているゲルよりも高い量子収率を持つAIEgenゲルの開発に成功した。
従来技術・競合技術との比較
凝集有機消光発光団(ACQphore) と正反対の性質を示し、単分散状態あるいは低濃度では発光せず、凝集状態あるいは高濃度で強く発光する凝集誘起発光因子(AIEgen)を用いる点において、従来技術とは異なる。
新技術の特徴
・凝集誘起発光因子(AIEgen)を架橋剤とした蛍光ゲル
・高い蛍光量子収率
・高分子ゲル
想定される用途
・蛍光バイオイメージング
・化学センサー
・メカノクロミック材料
関連情報
サンプルあり
- 10:30~10:55
- デバイス・装置
2)球状微粒子の挙動把握に役立つ塑性変形領域の真応力測定方法
関西大学 化学生命工学部 化学・物質工学科 准教授 藤本 和士
新技術の概要
球状微粒子の追従性、応力緩和性を活かした微細部品の開発が進んでいます。これまで、塑性変形領域の「真応力」は測定できませんでしたが、粒子初期半径、換算弾性率、押し込み率を用いた関数を導入することで塑性変形領域の「真応力」も測定できることを明らかにしました。この技術は製品開発に直結する粒子挙動把握に役立つと考えています。
従来技術・競合技術との比較
塑性変形する粒子の真応力は、弾性領域はHertz理論に基づく方法で測定されていますが、塑性領域は測定できないという課題がありました。本技術においては、粒子初期半径を換算弾性率で割った値を押し込み値に依存する関数として導入する式を考案しMD計算で検証することで、この式によって塑性変形領域も真応力が測定できることを明らかにしました。
新技術の特徴
・塑性変形した領域でも粒子の真応力を測定・導出できます
・既存の測定装置へ数式を導入するだけで計測できるようになります
想定される用途
・異方導電性接着剤
・ドラッグデリバリーシステム等の高分子
・球とみなせる金属、セラミック、複合材料
関連情報
デモあり
- 11:00~11:25
- 材料
3)低屈折率/超高耐熱性を有するポリシロキサン型硬化性樹脂材料
関西大学 化学生命工学部 化学・物質工学科 教授 工藤 宏人
新技術の概要
ビニル基を側鎖に有する環状シロキサンをアニオン開環重合させることにより、構造が制御されたポリシロキサンの合成法を確立できた。このポリシロキサンは、加熱するだけで、架橋硬化反応が進行し、得られた硬化物の熱分解温度として、435℃以上の超耐熱性と高透明性、および低屈折率性(≒1.4)を有している。
従来技術・競合技術との比較
ポリシロキサンは耐熱性、柔軟性、疎水性。低屈折率性などユニークな特性を有するため、幅広く使用されている。しかしながら、従来のポリシロキサンの分解開始温度は300℃程度であったものの、本技術により得られたビニル基を側鎖に有する架橋硬化物においては430℃においても、熱分解開始しない超高耐熱性架橋物を得る事が出来た。
新技術の特徴
・ポリシロキサン型硬化性樹脂材料
・高耐熱性(分解開始温度、435℃~)
・低屈折率(~1.4)
想定される用途
・低屈折率を有する有機能性材料
・高耐熱性先端光学材料
・レンズ/光導波路などの種々の先端光学材料
関連情報
サンプルあり
- 11:30~11:55
- 創薬
4)シスプラチンに替わるパラジウム系抗がん薬の開発
関西大学 化学生命工学部 化学・物質工学科 准教授 中井 美早紀
新技術の概要
生体内の安定性に課題があると言われるパラジウム錯体を用いて、DNAへのインターカレーションと共有結合性を示す構造を設計した結果、高い抗がん活性を示す化合物を得ることに成功しました。この化合物は2座配位子を有しており生体内でも安定で金属系新規抗がん薬候補になると考えています。
従来技術・競合技術との比較
シスプラチンに代表される白金系抗がん薬は臨床に広く使用されていますが耐性がんが生成しやすいという課題があります。DNAを曲げすぎるため修復酵素が働き耐性を獲得すると言われているシスプラチンと比較して、インターカレーションと共有結合性結合により適度な曲げを実現した本薬は耐性がんの生成が抑制される可能性があります。
新技術の特徴
・高い抗がん活性を示します
・耐性がんが形成されにくいと期待されます
・シンプルな構造故、修飾しやすいので、さらなる最適化が期待されます
想定される用途
・抗がん剤
関連情報
サンプルあり
- 13:00~13:25
- 材料
5)側鎖カルボン酸部分に双性イオン構造を導入した新規撥油性ポリエステル
関西大学 化学生命工学部 化学・物質工学科 教授 河村 暁文
新技術の概要
芳香族側鎖が修飾されたPET(ポリエステル)誘導体に、アンチファウリング化剤を反応させる事により、双性イオン構造を導入した表面改質型ポリエステル誘導体を得ることが出来た。得られたポリエステルは優れた機械強度を有していると同時に、良好な撥油性を有している為、水による洗浄のみで油を除去できる。
従来技術・競合技術との比較
従来の双性イオンポリマーはバルク材料としての応用が難しく、コーティングなど表面処理剤としての応用が検討されていた。また、ポリエステル骨格を有する双性イオン型ポリエステルは成膜できるものの、非常に脆くバルク材料としての使用に耐えられるものではなかった。本材料は長期安定性を示すアンチファウリング材料として有用である。
新技術の特徴
・自立フィルムを成膜でき、比較的良好な機械強度を有する
・従来のアンチファウリング材料と同等の細胞接着抑制機能を有する
・油の付着を抑制でき、水のみの洗浄で油汚れの除去が可能
想定される用途
・撥油性フィルム
・アンチファウリング材料
・人工血管、人工弁などバイオマテリアル
関連情報
サンプルあり
- 13:30~13:55
- 製造技術
6)粒子径を制御した金属ナノ粒子の特徴とその製法
関西大学 化学生命工学部 化学・物質工学科 教授 大洞 康嗣
新技術の概要
粒径100nm以下の金属ナノ粒子はサイズにより特徴的な発光特性を発現するので、蛍光体、EL材、半導体レーザ材等への展開が期待されています。しかし、粒子をナノ化させ分級することが難しく実用化が進んでいません。我々は、これまで知られていない化学的なアプローチで粒子径を制御することに成功しました。
従来技術・競合技術との比較
異なる粒子径の金属ナノ粒子を得るために様々なアプローチがなされていますが、粉砕はナノ化が困難でろ材や遠心分離による分級もより困難となります。一方、化学的に粒子径を制御する方法は知られていません。我々は、前駆体生成時の溶媒及び混合させる化合物を制御することで平均粒子径を制御することに成功しました。
新技術の特徴
・金属ナノ粒子の平均粒子径を数nm~100nm程度に制御でき、蛍光体、EL材、半導体レーザ材等の多様なニーズを満たすことができます
・バンドギャップが調整できます
・配位子の効果で、空気中で安定(酸化しません)です
想定される用途
・発光素子(EL材)
・蛍光体
・半導体レーザ材料、光学材料、屈折率制御における添加剤
関連情報
サンプルあり
展示品あり
- 14:00~14:25
- 環境
7)無機材料をベースとした分離膜を用いた省エネプロセス
関西大学 環境都市工学部 エネルギー環境・化学工学科 教授 荒木 貞夫
新技術の概要
精密ろ過からガス分離まで無機材料をベースとした分離膜を紹介する。精密ろ過、限外ろ過では、一般的なアルミナの他、シリカ、ステンレスなどで調製可能であり、数μm~数nmまで制御可能である。また、高い耐久性のある有機溶媒ナノろ過用疎水性シリカ膜や高いCO2/CH4分離性能を持つCHA型ゼオライト膜を紹介する。
従来技術・競合技術との比較
有機溶媒ナノろ過用疎水性シリカ膜では高い耐有機溶媒性と耐熱性、耐圧性を有する。また、ガス分離用CHA型ゼオライト膜も高い耐熱性を有している。また、リン修飾CHAゼオライト膜は、既存のゼオライト膜と比較して、高いH2/CH4、N2/CH4分離性能を有する。
新技術の特徴
・曲がる無機膜
・高い耐久性を持つ有機溶媒ナノろ過膜
・リン修飾CHA膜による高いH2/CH4、N2/CH4分離
想定される用途
・ガス分離・精製
・有機溶媒分離・リサイクル
・各種分離プロセス
- 14:30~14:55
- デバイス・装置
8)液相プロセスによるゲート酸化膜の形成方法
関西大学 システム理工学部 物理・応用物理学科 准教授 山本 真人
新技術の概要
ウェハー表面に液相剥離法により大規模TaS2薄膜を形成し、さらにTaS2薄膜をオゾン酸化することで高誘電率TaOx薄膜をウェハースケールで形成する新規製造技術。二次元半導体トランジスタへの応用を視野に入れ、大面積TaS2薄膜の表面層だけをオゾン酸化し、極薄のTaOx膜を形成することでトランジスタの基本構造である金属ゲート/high-k TaOx/二次元半導体ヘテロ構造膜を提供できる為、産業上の有用性は高い。
従来技術・競合技術との比較
これまで、TaS2を酸化する事でhigh-k TaOx膜が形成可能である事が報告されている。しかし、バルク単結晶から機械剥離されたマイクロスケールのTaS2が用いられており、TaS2を酸化することで、ウェハースケールの大規模TaOx膜を形成した報告例は無い。また、大面積TaS2薄膜の表面層だけを酸化し、TaS2/TaOxヘテロ構造を形成した報告も無い。
新技術の特徴
・TaS2/TaOxヘテロ構造膜
・TaS2薄膜オゾン酸化
・金属ゲート/high-kを有するゲート誘電体
想定される用途
・二次元半導体トランジスタ
・コンデンサ
関連情報
サンプルあり
- 15:00~15:25
- 環境
9)吸着で細孔が開閉するゼオライトによる高選択ガス分離
関西大学 環境都市工学部 エネルギー環境・化学工学科 教授 田中 俊輔
新技術の概要
本技術は、吸着分子に応答してゼオライト細孔の開閉が生じる「ゲート吸着現象」を利用したガス分離材料である。特定ガスのみを選択的に吸着できるため、高い分離性能と省エネルギー化を両立できる。CO2回収や炭化水素分離、水素精製などへの応用が期待される。
従来技術・競合技術との比較
従来のゼオライトは、圧力に応じて単調に吸着量が増加する吸着等温線を示す。これに対して、本技術は、ゼオライトでありながらMOFに類似したゲート吸着特性を示し、特定圧力で吸着量が急増するS字形吸着等温線を発現する。この圧力応答型の吸着挙動により、CO2をはじめとする特定分子を高効率かつ選択的に分離できる。
新技術の特徴
・吸着誘起カチオン移動機構(ゲート吸着)により、CO2を高選択的に吸着できる
・MOFに匹敵する機能性とゼオライト由来の高い耐熱性・耐水性・化学的安定性を兼ね備える
・CO2回収や炭化水素分離において、吸着材利用効率の向上と省エネルギー化が期待できる
想定される用途
・発電所排ガスや産業排ガスからのCO2回収
・DACプロセスにおけるCO2の濃縮・精製
・オレフィン/パラフィン分離などの省エネルギー炭化水素分離
関連情報
サンプルあり
お問い合わせ
連携・ライセンスについて
関西大学 研究支援・社会連携グループ
TEL:06-6368-1310
Mail:sangakukan-mm
ml.kandai.jp
新技術説明会について
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TEL:03-5214-7519
Mail:scett
jst.go.jp





