信州大学 新技術説明会【オンライン開催】
日時:2026年08月06日(木) 10:30~14:25
会場:オンライン開催
参加費:無料
主催:科学技術振興機構、信州大学
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発表内容一覧
発表内容詳細
- 10:30~10:55
- 医療・福祉
1)唾液中カンジダ菌PCR定量による健康・免疫評価精度の向上
信州大学 医学部 歯科口腔外科 教授 栗田 浩
新技術の概要
本技術は、遺伝子増幅法(PCR)を用いて唾液中のカンジダ菌量を測定し、全身の免疫力または疾患活動性を検査する方法である。唾液を用いるため採血を必要としない非侵襲検査で、がん患者や自己免疫疾患患者の状態把握、継続的モニタリング、検査キット化への応用が期待される。
従来技術・競合技術との比較
従来の免疫力評価は血液検査が中心である。また、既存の唾液カンジダマンナン抗原法では、測定されるカンジダ菌の種類・量が限られており、精度に改善の余地があった。本技術ではPCRを用いることで、C. albicansに加え、C. parapsilosis、C. tropicalis、C. guilliermondiiが測定可能となり、カンジダ菌量に基づく健康や免疫状態の評価精度が向上した。
新技術の特徴
・体の健康、病状、免疫状態の数値化により、他覚的に評価できる
・唾液を用いた非侵襲的測定
・PCRにより、複数のカンジダ菌量を測定できる
想定される用途
・一般向け簡易キットによる家庭での健康管理
・医療現場での病状、免疫状態の評価
・介護現場での健康状態の管理
- 11:00~11:25
- エネルギー
2)海水由来電解水電池を用いた再生可能エネルギーの貯蔵・循環
信州大学 工学部 電子情報システム工学科 准教授 山本 明旦定
新技術の概要
本発明は、再生可能エネルギーの貯蔵・循環システムであり、海水からなる酸性及び塩基性電解水を化学及び位置エネルギーの貯蔵・循環媒体として利用するものである。貯蔵した電解水の自発性中和反応により電気エネルギーを取り出すことができる。特にローレンツ力補助機構により中和反応を効率よく制御できる特徴を有し、太陽光・風力などの不安定な再生可能エネルギーの余剰電力の貯蔵を行うことで安定化への寄与が期待される。
従来技術・競合技術との比較
これまでは電解水から電気を効率よく取り出せる手段が存在しなかったため、海水由来電解水をエネルギー貯蔵媒体として検討された事例がない。本発明のローレンツ力補助電解水電池を用いて電解水の中和反応から電気に効率よく変換できるめ、資源制約のない海水由来電解水を安全なエネルギー貯蔵媒体として有効活用できる。
新技術の特徴
・海水由来電解水を用いているため、資源制約を受けない新エネルギー貯蔵システムへの展開が可能
・電池の出力を電解水流量や磁場強度で制御できるため、需要に応じた柔軟な出力調整が可能
・温室効果ガスの放出が一切ないため、持続可能な環境調和型エネルギー貯蔵が可能な電源
想定される用途
・太陽光・風力など再生エネルギー発電システムの安定化・余剰電力の貯蔵
・水力発電・揚水発電の高効率化
・船舶用電源の高効率化
関連情報
デモあり
- 13:00~13:25
- 材料
3)長繊維無撚りスライバによるFRP基材
信州大学 繊維学部 先進繊維・感性工学科 准教授 奥村 航
新技術の概要
亜麻等の天然繊維の無撚り長繊維スライバに、微量の熱可塑性バインダーを局所的に接着させ、単繊維の平行配向を維持したまま形状保持性と柔軟性を両立する技術である。これにより、繊維の強度特性を損なうことなく製織・製紐が可能なFRP用中間基材を実現する。
従来技術・競合技術との比較
従来の不連続繊維基材は紡績糸化が必要で、撚りにより繊維配向が乱れ強度が低下し、樹脂含浸テープは剛直で製織が困難であった。本技術は無撚り構造により繊維平行性を維持しつつ部分接着で柔軟性と加工性を両立し、既存工程に適用可能なFRP基材を提供する。
新技術の特徴
・繊維長保持と無撚りによる強度保持
・柔軟性と形状保持性の両立
・製織や製紐等既存工程への適用
想定される用途
・亜麻等のグリーンコンポジット基材
・リサイクル炭素繊維等の基材
・異種繊維混合(天然繊維/炭素/ガラス等)によるハイブリッド基材
- 13:30~13:55
- 分析
4)高精度な同位体分析~微小固体を真空下で局所ガス化~
信州大学 理学部 理学科 地球学コース 助教 鈴村 明政
新技術の概要
本技術は、固体中の微小領域を高い空間分解能で狙い、レーザーで固体表面をガス化することで、特に二酸化炭素などの軽元素微量ガスの同位体比を高精度で測定するものである。真空下でガス化が行われるため、大気由来の軽元素ガスによる汚染を抑え、高感度・高確度の分析が可能となる。環境、食品、材料、文化財、科学捜査など幅広く応用が期待される。
従来技術・競合技術との比較
分析対象である固体試料そのものから軽元素ガスを発生させるため、従来の試料を溶解させるといった湿式前処理・化学分離が必要ない。また、ガス生成を真空下で行うことで、不純物が低減された分析が可能となり、さらに検出限界が低いことから従来の1/100以下の量(μgオーダー)でガス同位体測定ができる点が優れている。
新技術の特徴
・高空間分解能でのガス化による微小・局所分析
・真空下でのガス捕集による高感度分析
・湿式溶解前処理が不要で、ガス化~測定までがワンストップの軽元素同位体分析
想定される用途
・固体試料の軽元素同位体を対象にした環境評価による環境・生物の履歴解析(地球科学・環境科学・水産分野)
・金属・材料中の微量な不純物分布把握や定量
・生体試料の局所軽元素同位体分析による産地・真正性・由来判定への応用(食品・天然素材・品質保証・法科学)
- 14:00~14:25
- 建築・土木
5)壊さない耐震診断:微動計測とBIMモデルで弱点を可視化
信州大学 工学部 建築学科 准教授 遠藤 洋平
新技術の概要
文化財など価値の高い歴史的建造物に適用することがゆるされる現地試験の多くは非破壊試験である。本技術は、現地で取得した微動データを解析し、建造物の三次元モデルと組み合わせることで、耐力・変位・損傷危険箇所を定量的に評価する耐震診断手法である。
従来技術・競合技術との比較
従来技術では、ノイズを含む微動データや不確かな材料情報により、歴史的建造物の実挙動を精度よく再現することが困難であった。本技術は、統計的機械学習により固有値・モード形状を特定し、センサー精度に依存しない解析を可能とする。
さらに、BIM・有限要素モデルとの照合により材料特性を推定し、実挙動を正確に再現することにより高精度な耐震診断が期待される。
新技術の特徴
・効率的かつ精度の高い微動試験及び振動結果処理
・信頼性の高い耐震安全診断が可能な構造解析BIMモデル生成
・実挙動を正確に示す耐震解析
想定される用途
・文化財・インフラ耐震改修、長寿命化
・インフラモニタリング
・災害前のリスク評価による防災計画
関連情報
サンプルあり
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