東京理科大学 新技術説明会【オンライン開催】
日時:2026年10月29日(木) 10:00~13:25
会場:オンライン開催
参加費:無料
主催:科学技術振興機構、東京理科大学
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発表内容一覧
発表内容詳細
- 10:00~10:25
- 製造技術
1)現場でそのまま大型構造物の積層造形ができる自走型3Dプリンタ
東京理科大学 創域理工学部 機械航空宇宙工学科 教授 松崎 亮介
新技術の概要
本技術は、自ら造形した構造物の上を走行しながら材料を連続的に積層できる自走式3Dプリンタである。独自の機械機構により、走行時の機体の揺れを抑制し、高価な位置決め装置や複雑な制御を用いずに高精度な造形を実現する。装置自身よりもはるかに大きな構造物を現場で直接製造できるため、建設・インフラ・宇宙開発など幅広い分野への応用が期待される。
従来技術・競合技術との比較
従来の3Dプリンタは成形領域が装置寸法に依存し、大型化は機構のたわみや制御負荷の増大を招く。構造物上を走行する自走式も提案されているが、走行中の揺れにより積層不良が生じやすい。本技術は制限部材で機体の揺れを機械的に抑え、高度な座標制御に頼らず簡単な制御で高精度な積層を実現する。
新技術の特徴
・装置サイズを超える大型構造物の製造が可能
プリンタ自身が造形物上を移動するため、装置寸法に縛られず大規模構造物を連続的に製造できる
・高価なセンシングや高度制御が不要
独自の揺れ抑制機構により、複雑な位置補正やセンサシステムに頼らず高い造形精度を実現できる
・現場施工・遠隔施工に適したシンプルなシステム
「走行」と「材料押出」という単純動作で稼働できるため、建設現場や災害現場など多様な環境での活用が期待できる
想定される用途
・建設・インフラ分野
橋梁部材、擁壁、トンネル内構造物、建築部材などの大型構造物の現場造形・補修
・災害復旧・保守メンテナンス分野
被災地での仮設構造物構築や老朽インフラの迅速な補修・補強
・宇宙・遠隔地建設分野
月面・火星基地建設、極地施設建設、人の立ち入りが困難な環境での自律施工
関連情報
サンプルあり
- 10:30~10:55
- 材料
2)電池材料技術から生まれた、高性能かつレアメタルフリー酸素吸蔵材料
東京理科大学 研究推進機構 総合研究院 准教授 熊倉 真一
新技術の概要
本技術は、直方晶層状構造を持つマンガン酸化物からなる酸素吸蔵材料である。温度変化に伴い可逆的に酸素を吸脱着する性質を持ち、結晶格子の歪みを利用した高度な構造制御に基づいている。自動車排ガス浄化触媒のほか、酸素ガス製造や燃料電池等、多様な分野への応用が見込まれる性能をレアメタルフリーで実現した。
従来技術・競合技術との比較
排ガス触媒に使われているセリア系(2.2wt%)等の競合に対し、本技術は3.3wt%という高い水準の酸素吸蔵能をレアメタルフリーで実現した。安価な原料により低コストな上、構造変化が小さく可逆性や耐久性への優位性が期待される。また、電池材料との相乗効果や再利用が可能な点も大きな特徴である。
新技術の特徴
・世界最高水準の酸素吸蔵能力
・格子歪みを活用した酸素吸蔵の高い可逆性と反応速度
・レアメタルフリー材料かつ、LIB正極の既存設備で製造可能なため低コスト
想定される用途
・自動車排ガス浄化用三元触媒
・産業用炉や燃料電池(SOFC)におけるCO除去
・酸素分離・酸素ガス製造
関連情報
サンプルあり
- 11:00~11:25
- 材料
3)セルロースを基盤とした持続可能なソフト・フォトニック材料の研究開発
東京理科大学 理学部第一部 応用化学科 教授 古海 誓一
新技術の概要
本研究では、再生可能なバイオマス資源であるセルロースを原料として、鮮やかな反射色の発現に加え、自己修復性を兼ね備えたソフトなフォトニック材料の創製に成功した。セルロース誘導体へ動的共有結合を導入すると自己修復性を付与でき、イオン架橋を導入することで力学特性および光学特性を制御できることを実証した。
従来技術・競合技術との比較
従来の自己修復材料やフォトニック材料は、石油資源を原料とするものが多く、毒性を有する前駆体や触媒を使用する場合がある。一方、本研究で創製した自己修復性フォトニック材料は、再生可能なバイオマス資源であるセルロースを原料とし、有害な前駆体や触媒を用いないことから、持続可能性と安全性を兼ね備えた材料として期待できる。
新技術の特徴
・地球上に豊富に存在する再生可能なバイオマス資源であるセルロースを原料として、自己修復性を有するフォトニック材料の創製に成功した
・セルロース誘導体から作製したフォトニック材料は、圧縮や延伸によって反射色が変化するため、力やひずみを可視化できる
・セルロースを用いた自己修復性フォトニック材料の創製は、有限で貴重な石油資源への依存低減に貢献し、サステナブルな材料開発を推進する
想定される用途
・社会インフラ等で使われる構造材料
・コーティング材料や接着材料
・再利用可能なひずみ可視化センサー
関連情報
サンプルあり
デモあり
- 11:30~11:55
- 情報
4)量子アニーリングで設備配置とロボット動作を同時最適化
東京理科大学 創域理工学部 機械航空宇宙工学科 准教授 荒井 翔悟
新技術の概要
量子アニーリングを用いて、生産セル内の設備配置と複数ロボットの動作計画を同時に高速に最適化する技術である。配置と動作の膨大な組合せ問題をQUBOへ変換し、量子コンピュータで高速に求解する。変数削減と階層最適化により、量子ビット数が限られる実機でも実用規模の問題を扱え、従来の試行錯誤設計に比べてサイクルタイムを短縮する。
従来技術・競合技術との比較
従来は、設備配置とロボット経路を人手の試行錯誤や遺伝的アルゴリズム等の古典計算で個別に設計しており、設備数や自由度が増えると組合せ爆発により最適化計算が不可能であった。本技術は、量子アニーリングで大規模な組合せを一括探索することで、この同時最適化計算を可能とした。
新技術の特徴
・量子アニーリングとQUBO帰着により、設備配置と動作計画の大規模組合せ最適化を高速に求解
・変数削減と階層最適化で、量子ビット数が限られる実機でも実用規模の問題に対応
・古典計算(シミュレーテッドアニーリング)比で計算時間・動作時間を大幅に短縮
想定される用途
・多品種少量生産セルにおける設備レイアウトとロボット動作の自動設計
・航空機・船舶等の大型構造物を対象とした複数台モバイルマニピュレータによる組立作業の最適化
・物流・製造現場での多数ロボットの配置とタスク割当ての最適化
関連情報
サンプルあり
デモあり
展示品あり
- 13:00~13:25
- 医療・福祉
5)膵がん特異的分子構造を用いて革新的な診断/治療技術を開発
東京理科大学 薬学部 薬学科 准教授 東 恭平
新技術の概要
膵がんは初期症状が乏しく、発見が遅れることが多いため、早期に検出できる腫瘍マーカーが求められている。この課題解決に資する新しい技術として、本研究では膵がん細胞由来ヒアルロン酸の質的な特徴に着目し、従来十分に解析されていなかった構造学的側面を解明し、診断や治療に向けた社会実装を目指すものである。
従来技術・競合技術との比較
従来より膵がん細胞由来ヒアルロン酸を標的にした膵がん診断や治療の研究はあったが、本研究では同ヒアルロン酸の質的な特徴に着目した。見出した特異的構造に対する特異抗体や核酸などの開発で、感度や特異度が高い診断の提供を含む、正常組織を温存しつつ腫瘍微小環境を狙う新規診断・治療基盤技術開発にもつながる。
新技術の特徴
・膵がん患者の腫瘍の早期検出技術
・検出の感度・特異度が高い診断技術
・バイオマーカーのみならず、新規治療法開発への展開も可能
想定される用途
・膵がんの早期発見のためのバイオマーカー
・膵がんの治療薬のDDS
・膵がんの治療薬そのもの
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Mail:ura
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Mail:scett
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