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ライフサイエンス(3) 新技術説明会

日時:2019年11月14日(木) 10:25~13:25

会場:JST東京本部別館1Fホール(東京・市ケ谷)

参加費:無料

主催:科学技術振興機構、中国地域産学官連携コンソーシアム(さんさんコンソ)、一般社団法人中国経済連合会

後援:特許庁、関東経済産業局、岡山大学、山口大学、岡山理科大学、川崎医科大学、就実大学

発表内容詳細

  • 医療・福祉

1)常時モニタリング可能な外耳道装着式センサを用いた生体情報取得装置

発表資料

山口大学 大学院創成科学研究科(工学) 電気電子工学分野 講師 中島 翔太

新技術の概要

本技術は、外耳道内に装着したマイクを用いて血管音と呼吸音の計測を行い、モニタリングするための耳装着型の測定機器である。接触型マイクを採用することにより雑音の影響を軽減できるため、利用者は音楽を聴きながらでも継続して計測することが可能である。

従来技術・競合技術との比較

外耳道内で呼吸と循環を同時測定する従来技術として、血流量から脈拍と呼吸周期を推定する光学的手法があるが、本技術では接触型マイクにより脈拍と呼吸変動を正確に測定し、ストレスを精度良く評価可能である。一方、気圧式や非接触型マイク式の脈拍・呼吸測定器も提案されているが、どちらも外耳道内を密閉する必要があるため利用者の負担が大きい。

新技術の特徴

・血管音や呼吸音を同時にリアルタイムに測定可能
・脈拍と呼吸周期の揺らぎから得られるストレス指数から痛みの定量化が可能
・装着時に利用者の負担が少ない

想定される用途

・在宅患者の遠隔医療
・ストレス・痛みの数値化
・地域包括ケアシステムのICT化

関連情報

・サンプルあり

  • 医療・福祉

2)自己免疫異常の検出指標:珪肺症での検証を背景に

発表資料 プレゼン動画

川崎医科大学 医学部 衛生学 教授 大槻 剛巳

http://www.kawasaki-m.ac.jp/hygiene/

新技術の概要

珪酸曝露症例である珪肺症では自己免疫疾患の合併が古くより知られており珪酸曝露が直接的にTリンパ球に作用して、慢性曝露の結果、自己寛容の破綻を生じることを明らかにしてきた。自己免疫疾患合併前の珪肺症例のサイトカイン等の動向から、そのスコア化を構築し、自己免疫疾患予備群の抽出を図る。

従来技術・競合技術との比較

従来、自己免疫疾患は症状の発症などによって、医療機関を受診することでしか、精密検査や診断に至らなかった。好発年齢層である女性の若年~成人を中心に、健康診断などのオプションで本スコアを検査することによって、将来的には予防も含めた症例管理の一助となる。

新技術の特徴

・自己免疫疾患
・発症前予測スコア
・健康診断への応用

想定される用途

・健康診断
・学校健診(大学など)
・一般住民の健診

  • 創薬

3)筋ジストロフィー関連心筋症の治療又は予防剤:心筋細胞収縮力を向上させ、生存率を上げる

発表資料

岡山大学 大学院医歯薬学総合研究科 システム生理 講師 片野坂 友紀

新技術の概要

心不全や、筋ジストロフィー関連心筋症は、心移植以外に根本的な治療法がない難病である。我々は、基礎研究によって、これらの病態において心機能低下を引き起こす原因やそのメカニズムを解明した。これに基づいて、治療又は予防法を開発した。筋ジストロフィー症だけでなく末期心不全など広く適応可能であると思われる。

従来技術・競合技術との比較

心筋細胞は、本来『動けば肥大し、動かなければ痩せる』という性質をもっている。我々は、筋ジストロフィー関連心筋症における心筋細胞の収縮機能低下を改善することを目的とし、筋自身の動きながら機能・形態を維持する能力を助長することをターゲットに治療法・予防法を開発している。

新技術の特徴

・筋ジストロフィー関連心筋症における心筋細胞の収縮機能低下を改善する。
・筋ジストロフィー関連心筋症における心不全に由来した死亡率を低下できる。
・FDA認可薬である。

想定される用途

・重篤な心不全
・糖鎖不全より引き起こされる筋ジストロフィー関連心筋症
・ヂュシャンヌ型心筋症

関連情報

・外国出願特許あり

  • 創薬

4)骨芽細胞が産生するオステオカルシンはmiR-140-3pにより促進される

発表資料 プレゼン動画

川崎医科大学 医学部 公衆衛生学 教授 勝山 博信

https://m.kawasaki-m.ac.jp/classroom/course.php?id=436

新技術の概要

生態の機能調節を担うmiRNAが骨粗鬆症の治療だけでなく、予防にも活用できる可能性があることに着目して、miR-140-3pを骨芽細胞に導入するとオステオカルシンの発現が亢進することを見出した。

従来技術・競合技術との比較

miR-140-3pは生理状態で存在するので、これまでの骨粗鬆症治療薬とは全く異なった作用機序を持つだけでなく、生体の代謝機能全体を改善する可能性が示唆される。

新技術の特徴

・miR-140-3pによるオステオカルシン産生促進
・新規機序による骨粗鬆症治療
・全身代謝への好影響

想定される用途

・骨粗鬆症治療薬
・糖代謝改善薬
・血中miR-140-3pを指標とする健康状態のモニタリング

  • 医療・福祉

5)分光分析を応用した調剤支援システム

発表資料 プレゼン動画

就実大学 薬学部 薬学科 准教授 森山 圭

http://moriyamalab.com/

新技術の概要

近赤外分光法あるいはラマン分光法を用いて医薬品を判別・同定する技術です。この技術は、病院・薬局での薬剤師業務のうち対物業務を軽減させ、その分薬剤師がより患者さんに寄り添った対人業務に集中できる環境づくりに貢献します。小型分光分析装置を用いることで、携帯型装置として開発可能です。

従来技術・競合技術との比較

現在、薬剤師が業務中に医薬品の同定を行う作業は、調剤監査と医薬品鑑別業務が主なものですが、これらは目視あるいは撮像・画像解析により行われています。我々の技術は分光スペクトル取得とスペクトル照合による医薬品同定技術であり、錠剤だけでなく目視や画像解析では対応できない散薬や軟膏の判別にも活用できます。

新技術の特徴

・分光分析によるスペクトル取得とデータベース照合により、医薬品などの特定・同定が可能である。
・非破壊・非接触かつ簡便・迅速に照合、解析が可能である。
・小型分光装置と無線ネットワークの活用により、携帯型装置として開発可能である。

想定される用途

・病院・薬局での調剤監査あるいは持参薬鑑別支援装置。
・在宅医療現場、災害避難所等での携帯型医薬品特定装置。
・違法薬物捜査のサポート装置。

関連情報

・デモあり
・展示品あり

  • 医療・福祉

6)医療用材料の生体親和性を高めるダイヤモンドライクカーボンコーティング技術

発表資料 プレゼン動画

岡山理科大学 フロンティア理工学研究所 教授 中谷 達行

https://ifst.ous.ac.jp/

新技術の概要

医療用樹脂材料の内腔面にダイヤモンドライクカーボン(DLC)膜をコーティングするために、新たに交流高電圧バーストプラズマCVD法を開発した。本技術により人工血管やカテーテルなどの生体親和性の向上が可能となる。

従来技術・競合技術との比較

従来のプラズマ成膜技術は平面処理が主で、チューブ内面処理は困難であった。本技術は小径長尺チューブへの内面コーティングが可能となり、ダイヤモンドライクカーボン膜を施すことで、医療材料分野において多方面に用途拡大する可能性がある。

新技術の特徴

・小径長尺チューブ内面へのプラズマ処理
・医療用DLC膜の低温コーティング
・親水・疎水面の制御

想定される用途

・医療材料の生体親和性向上
・抗菌加工
・無機・有機ハイブリッド膜による機能性付与

関連情報

・サンプルあり

お問い合わせ

連携・ライセンスについて

中国地域産学官連携コンソーシアム(さんさんコンソ)事務局
TEL:086-251-7151 FAX:086-251-8467
Mail:infoアットマークsangaku-cons.net
URL:http://sangaku-cons.net/

岡山大学 研究推進機構 産学連携・技術移転本部
TEL:086-251-8417 FAX:086-251-8961
Mail:chizaiアットマークokayama-u.ac.jp
URL:http://www.orpc.okayama-u.ac.jp/kikou/chizai_01.html

山口大学 学術研究部産学連携課産学連携係
TEL:0836-85-9961 FAX:0836-85-9962
Mail:yuicアットマークyamaguchi-u.ac.jp
URL:http://kenkyu.yamaguchi-u.ac.jp/

岡山理科大学 研究・社会連携部
TEL:086-256-9730 FAX:086-256-9732
Mail:renkeiアットマークoffice.ous.ac.jp
URL:https://www.ous.ac.jp/

川崎医科大学 産学連携知的財産管理室
TEL:086-462-1111 FAX:086-464-1073
Mail:s-renkeiアットマークmed.kawasaki-m.ac.jp
URL:https://m.kawasaki-m.ac.jp/sanchi/

就実大学 産学官地域連携センター
TEL:086-271-8465 FAX:086-271-8310
Mail:rccアットマークshujitsu.ac.jp
URL:https://www.shujitsu.ac.jp

新技術説明会について

〒102-0076 東京都千代田区五番町7 K’s五番町

TEL:03-5214-7519

Mail:scettアットマークjst.go.jp

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